裁判前に調停という手続きも可能ですか?

交通事故では、裁判所で行われる調停という手続きも利用可能であり、話し合いによる解決を図れます。また、交通事故の場合は、交通事故紛争処理センターの斡旋手続なども有用です。

裁判の判決には強制力がありますか?

判決の内容に相手が応じない場合は、強制執行が可能です。

交通事故の裁判になると自分も法廷に出る必要がありますか?

代理人弁護士をたてていれば、基本的にはその弁護士が訴訟対応をするため、当事者本人は出廷の必要がない場合がほとんどです。ただし、例えば過失割合に争いがある事案など、当事者尋問が実施される場合もあり、その場合は代理人弁護士をたてていても、当事者本人の出廷が求められます。

裁判で認められる賠償金額の方が高いのは本当ですか?

一般的に交通事故の慰謝料は裁判基準(弁護士基準)の方が保険会社の提示額より高い傾向があります。その他、裁判では事案ごとに妥当な賠償金が算定されますので、裁判した方が賠償金が高くなるかどうかは事案によります。事案によっては、裁判はしたものの、保険会社の提示の方が高かったということもあります。

判決に不満がある場合、どうなりますか?

上級裁判所への控訴や上告が可能です。制度上は、控訴審に不服がある場合、上告ができることにはなっていますが、上告により最高裁で審理される事案は極めて限られており、ほとんど認められていないのが実情です。

裁判中でも示談は可能ですか?

裁判期間中でも当事者間の合意による和解(示談)は可能です。

交通事故の裁判にはどのぐらいの期間がかかりますか?

事案によりますが、平均的には約半年から1年半程度の期間が一般的です。控訴した場合は、第一審判決からさらに半年〜1年ほどかかります。

弁護士を立てず、自分で裁判できますか?

本人訴訟も可能です。ただし、争点が複雑である場合は弁護士を依頼する方が確実です。

裁判をするときの費用負担はどうなりますか?

裁判費用や弁護士費用は原則として双方が自己負担しますが、一部は相手方に請求できる場合もあります。

過失割合だけを争う訴訟は可能ですか?

過失割合だけが争点となる訴訟もありますが、訴訟は基本的に具体的な金銭の支払いを求めて提起するものですので、実務的には慰謝料や治療費といった損害額の確定と共に判断される場合が一般的です。原則として抽象的な過失割合のみの確定を裁判所に求めることはできません。