• 部位別の傷病

半月板損傷

01.傷病名の一般的説明

大腿骨と脛骨の間に存在し、上下の圧力を分散して、関節の動きを滑らかにすると共に関節軟骨を保護する役目を担っている組織を半月板といいますが、同組織に、何らかの衝撃が加わって、割れたり、切れたりすることにより、関節軟骨を削ったり、骨と骨との間に同組織が引きずりこまれたりすることをいいます。症状としては、圧痛や運動制限等があります。

02.必要な検査等

レントゲン検査、MRI検査、関節鏡検査等が有意です。

弾発膝

01.傷病名の一般的説明

大腿骨と脛骨の間に存在し、上下の圧力を分散して、関節の動きを滑らかにすると共に関節軟骨を保護する役目を担っている組織を半月板といいますが、同組織に、何らかの衝撃が加わって、割れたり、切れたりすることにより、関節軟骨を削ったり、骨と骨との間に同組織が引きずりこまれたりすることをいいます。症状としては、圧痛や運動制限等があります。

02.必要な検査等

レントゲン撮影、及び弾発現象の原因が関節内であると疑われる場合には、関節造影やMRI撮影が有意です。関節鏡による検査が必要になる場合もあります。

関節軟骨損傷

01.傷病名の一般的説明

関節軟骨は、関節内の骨の表面にある組織で、やや弾力性があり、表面が非常に滑らかで殆ど摩擦が生じないことから、関節の動きをスムーズにする働きがあります。もっとも、同部位は、膝の中で直接大部分の体重をうける働きをする部分でもあります。そのため、同部分に繰り返し外力が加わったり、交通事故等により過大な負荷がかかると、関節軟骨や骨の一部がはがれることがあります。これを、関節軟骨損傷(または軟骨骨折)といいます。症状としては、関節内で炎症が起こることから、膝が腫れたり、激痛を伴うようになります。

02.必要な検査等

軟骨損傷は、レントゲン撮影でははっきりしないため、磁気トランスファー・コントラスト撮影(MTC法)によるMRI撮影や、関節鏡視が有意です。

骨挫傷

01.傷病名の一般的説明

膝に衝撃を受けた際、衝撃部位の骨梁(骨の網目構造部分)の微細な骨折・出血・浮腫・局所の血流増加を伴うことがあり、これを骨挫傷と呼びます。膝の前十字靭帯損傷、後十字靭帯損傷、内側側副靭帯損傷がある場合に、発症する頻度が高く、歩行の屈曲による痛み、膝の腫脹・熱感等の症状を発症します。

02.必要な検査等

MRI画像が有意な立証方法ですが、軟骨損傷を伴っている場合にはMRI検査では必ずしも確信に至らない場合がありますので、関節鏡検査が必要になります。

膝蓋骨脱臼

01.傷病名の一般的説明

膝蓋骨とは膝のお皿のことですが、このお皿がはずれてしまうことを膝蓋骨脱臼といいます。交通事故等の外傷による同脱臼は、膝蓋骨の内側から直達外力が作用することによって生じるきわめて稀な外傷で、内側膝蓋支帯、内側膝蓋大腿靭帯が断裂し、膝蓋骨に骨軟骨骨折が生じる場合が少なくありません。ほとんどの場合、脱臼は自然に整復されますが、膝が腫れて痛み、膝蓋骨の内側を押すと痛みが増し、ゴリゴリという音がします。

02.必要な検査等

レントゲンやCTで、容易に診断が可能ですが、交通事故に起因した膝蓋骨の脱臼は、内側膝蓋支帯、内側膝蓋大腿靭帯が断裂し、膝蓋骨に骨軟骨骨折が併発している可能性が高いので、MRIも併せて撮影するのが望ましいでしょう。

変形性膝関節症

01.傷病名の一般的説明

膝関節について、関節軟骨の変性と摩耗を主体とした退行性変化に、骨棘形成などの増殖性変化や軟骨下骨の骨硬化、さらに滑膜炎が加わり、膝関節全体の形態変化と機能障害をきたす状態を言います。症状としては、膝関節の疼痛と腫れが主なものですが、症状が進行してくると、膝関節の可動域制限を生じ、歩行時に常時痛みを生じるようになる、夜間、就寝中にも痛みが走るといった状態になります。

02.必要な検査等

レントゲン検査、MRI検査、CT検査等が有意ですが、レントゲン検査が一番有意です。

膝関節拘縮

01.傷病名の一般的説明

膝関節が硬くなり、関節が完全には曲がりきらないないしは完全には伸びきらなくなってしまった状態のことを言います。症状としては、骨折等の症状により、関節を固定してしまうことで、関節の回りの筋肉が硬くなってしまい、可動域が制限されます。

02.必要な検査等

レントゲン検査、CT検査、MRI検査等が有意です。

側副靭帯損傷

01.傷病名の一般的説明

側副靭帯損傷は、靭帯損傷の中で一番多い損傷で、膝の外側から大きな衝撃がかかったときに生じます。側副靭帯は内側と外側にあるのですが、圧倒的に多いのが内側側副靭帯の損傷であり、外側側副靭帯の損傷については、単独損傷は稀であり、十字靭帯損傷と合併する場合が多いのが特徴です。症状としては、内側側副靭帯損傷については、膝内側の疼痛や腫脹、可動域制限(膝関節の動く範囲が狭くなってしまう)が主な症状ですが、症状の程度と損傷の重症度は必ずしも一致せず、比較的軽度の損傷であっても、疼痛や腫脹が強い場合もあります。外側側副靭帯損傷については、膝関節後外側の疼痛が主な症状ですが、殆どの症例で十字靭帯損傷を合併し、重傷となることが多く、歩行が困難になることも多いです。

02.必要な検査等

損傷の程度を知るために、レントゲン撮影、CTスキャン、関節造影、MRI、徒手検査等の検査を実施しますが、MRIがもっとも有意です。なお、断裂が疑われる場合には、ストレスレントゲンの検査も有意です。

前十字靭帯損傷

01.傷病名の一般的説明

膝の前方にある靭帯が、外力を受けることにより生じる損傷のことをいいます。受傷時に膝が外れるように感じ、その際にバキッといった音がすることも多いです。初期の症状としては、関節血症による腫脹が生じ、また、屈伸をすることができなくなる場合も多く、ひどくなると、歩行が困難になる場合もあります。慢性期には腫れは軽減ないし消失しますが、膝崩れに代表される膝の不安定性が生じてきます。

02.必要な検査等

レントゲン検査、徒手不安定性テスト、MRI検査等が有意です。また、ストレスレントゲン検査では、徒手テストで分かりづらい症例や後十字靭帯損傷との識別に有意です。

後十字靭帯損傷

01.傷病名の一般的説明

交通事故の場合、膝をダッシュボードに打ち付けて発症することが多いのが特徴ですが、後十字靭帯損傷単独での発症はほとんどなく、骨折や前十字靭帯損傷を伴うことが多いのが特徴です。前十字靭帯損傷と比較して、痛みや機能障害の自覚が少ないですが、受傷直後は、疼痛や腫張といった症状が出ると共に、痛みのために歩行が困難となることもあります。もっとも、後方不安定性が残存するものの、受傷後2~3週間程で急性炎症症状は消退し、歩行可能となります。

02.必要な検査等

レントゲン検査、徒手検査、ストレスレントゲン検査、MRI検査等が有意です。疼痛や腫脹のために、徒手検査が困難な場合には、MRI検査が特に有用です。

複合靭帯損傷

01.傷病名の一般的説明

4つの靭帯(前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯)のうち、2つ以上の靭帯が損傷した状態をいいます。単独靭帯損傷と比べ、関節の不安定性が大きく、また、半月板損傷や軟骨損傷の合併頻度も高いため、強度の疼痛や腫脹さらには可動域の制限が生じ、歩行が不能となります。

02.必要な検査等

レントゲン検査、MRI検査、靭帯不安定性徒手検査等が有意です。また不安定性の程度を測るためにストレスレントゲン検査をすることも有意といえます。