- 後遺障害の申請から結果が出るまでの期間を教えて下さい。
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概ね2か月です。ただし、調査事務所が医療機関へ医療照会を行う場合は、医療機関からの回答を待って審査しますので、医療機関からの回答が遅くなればその分結果が出るまで時間がのびます。また、事案によっては結果が出るまで3か月以上要することもあります。
- 行政書士も後遺障害の申請をしてくれると聞きました。弁護士と行政書士、どちらに頼む方が良いのでしょうか。
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弁護士でも行政書士でもどちらでも良いと思います。ただ、行政書士は賠償交渉はできませんので、賠償交渉までお考えの場合は、その点を考慮して頼まれると良いと思います。
- 弁護士に頼むことによって、後遺障害認定上、有利になりますか。
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きちんとした後遺障害診断書を書いて頂くようにサポートすることで、等級認定を受けやすくなる可能性はあります。また、被害者請求の形で認定を得るため、資料を精査することができます。
- 後遺障害を被害者請求で申請しようと思います。どのような書類を揃えなければなりませんか。
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交通事故証明書や医療機関の診断書、診療報酬明細書、後遺障害診断書等が必要になります。
- 保険会社に治療費を打ち切られましたが、まだ治療したいです。加害者本人に治療費を直接請求しても良いですか。
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基本的には治療費の支払いは保険会社が行っています。加害者に直接治療費を請求しても、恐らく支払ってはくれないでしょう。また、あまりに加害者本人への連絡を続けると、加害者に弁護士がついてしまう場合があります。この場合は、弁護士を通してしか話ができないことになります。
- 完治していないのに治療費を打ち切るっておかしくないですか。
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お気持ちは分かりますが、賠償の実務上、完治まで治療費が支払われるとは限りません。ただ、治療を受けてはいけないという事ではありませんので、主治医の先生と相談して、治療の効果が上がっていれば、治療を継続されることをお勧めします。その際は、加害者に請求できるとは限りませんので、健康保険等を使い、治療費を抑えるべきでしょう。
- 身体がまだ痛いのですが、症状固定しなければならないのでしょうか。
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受傷内容と症状経過、治療期間によります。 通常、頚椎捻挫等の神経症状の場合、適切な治療を半年程度受けても症状が後遺しているのであれば、症状固定をし、後遺障害の認定を受けるべきでしょう。 症状改善のために治療を受けたにもかかわらず、残っている症状がまさに、後遺障害だからです。 ただ、この残った症状が、自賠責保険の規定する後遺障害等級に該当するかどうかは、後遺障害認定を受けなければなりません。
- ほとんど症状はなくなったのですが、後遺障害の申請は必要でしょうか。
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交通事故後間もない時期に、症状が完全に消失した(完治した)ということであれば、申請をしないことも考えられなくはありません。 しかし、半年程度治療をされ、症状が残存されたのであれば、申請をし認定を受けることをおすすめします。 なかには、症状固定時に症状が軽くなったので申請を見送ったものの、何ヶ月か経過してから、やはり違和感が取れなかったため改めて申請しようとしたものの、症状固定日からの期間があきすぎているため医師が後遺障害診断書を作成してくれなかった、という例もあります。症状固定を迎えられたら、速やかに後遺障害診断書を作成するようにしてください。
- 後遺障害の申請をする際のポイントを教えて下さい。
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一番のポイントは、後遺障害診断書の作成です。 一般的に、医師は治療の専門家であり、その後本格化する賠償の問題についてはあまり興味がありません。後遺障害診断書の作成についても、賠償上重要なものであるとの認識を持たれている医師は多くありません。 一方、自賠責(損害保険料率算出機構)は、後遺障害診断書、経過診断書等の書面及び画像のみによって等級の認定を行いますから、無頓着に作成された後遺障害診断書をそのまま申請に使用してしまうと、妥当な等級が得られず、納得できない結論になってしまいます。 ですから、医師に任せっきりにせず、認定上重要と思われる事項を踏まえて、適切に作成していただくことが大切です。 サリュには、残ってしまった症状についてどう記載するのが認定上効果的か、という点について、これまでの経験から蓄積したノウハウがあります。 後遺障害診断書の作成前(症状固定前)に、ご依頼されることをおすすめします。
- 相手方の保険会社が治療費を打ち切ってきました。今から労災保険に切り替えることはできないのですか。
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労災保険への切替は可能ですが、治療費を出すか否かは、所轄の労基署(労働基準監督署)の判断次第となります。つまり、打切りの時期にもよりますが、もうすでに症状固定の時期であると労基署が判断すれば、治療費の負担をしてもらえない可能性もあります。まずはお近くの労基署にご相談されることをおすすめします。