異議申立、紛争処理機構

後遺障害の有無の判断は誰がするのですか。

まず、自賠責保険会社が行います(実際には、損害保険料率算出機構が認定作業をします)。 自賠責保険の判断に不服がある場合には、調停機関である紛争処理機構に申立をすることができます。 最終的には、相手方に対して裁判を提起し、その中で、後遺障害について主張し、裁判所に認めてもらうことも可能です。ただし、実際上は、裁判所は自賠責の認定に追従することが多くありますから、まずはきちんと自賠責の認定を受けることが大切です。

異議申立てには費用が必要でしょうか。
実費がかかります。主な項目として、印鑑証明書取付け費用、荷送料があります。
一回目の後遺障害の申請と異議申立ての認定機関は同じでしょうか。

異議申立をした際は、一回目の後遺障害認定を行った機関の上層機関が審査をし、認定をします。

異議申立てをしました。結果が出るまでの期間はどれくらいでしょうか。
2~3か月の場合が多いですが、傷病によっては、半年以上要することもあります。
異議申立てと紛争処理機構のそれぞれのメリット、デメリットを教えて下さい。

異議申立のメリット

  • 適切な判断がなされ、認定が覆る可能性があること
  • 何度でも申立ができること 異議申立のデメリット
  • 判断結果の回答があるまで数か月の期間を要すること 紛争処理機構のメリット
  • 適切な判断がなされ、認定が覆る可能性があること 紛争処理機構のデメリット
  • 判断結果の回答があるまで数カ月の期間を要すること
  • 一度きりしか申請できないこと

異議申立て及び紛争処理機構の判断に納得がいきません。諦めなければならないでしょうか。
諦めず、訴訟を起こしましょう。 ただし、訴訟提起のメリット・デメリットにも充分注意しましょう。
紛争処理機構の判断に対しては再度、争うことができるのでしょうか。

紛争処理機構への申請は、一度きりしかできません。

異議申立ては何回までできるのでしょうか。
何度でもできます。しかし、損害賠償請求権の時効には注意しましょう。
紛争処理機構とは何ですか。
自賠責保険・共済の保険金又は共済金の支払いで、被害者や保険・共済の加入者と保険会社・共済組合との間で生じた紛争に対して、的確な解決を目指して公平な調停を行う機構です。 もっとも、国が運営しているわけではなく、厳密な意味で「公平」といえるかは、疑問と言わざるを得ません。
異議申立ての結果にも納得できません。これ以上争う方法はないのでしょうか。

紛争処理機構に調停を申し立てることができます。