事例84:高次脳機能障害|専門医の検査を勧めて、後遺障害7級認定

Eさん(40代・男性・会社員)が、信号機のない交差点を横断していたところ、進行方向左側から右折してきた加害車両がEさんに気付かず交差点に進入してきたため、Eさんは同車両と衝突し、その場に転倒しました。Eさんは、転倒により、脳挫傷、外傷性くも膜下出血、右脛骨高原骨折等の傷害を負いました。

骨折については、治療を継続することで、可動域に制限は残っているもののある程度回復してきました。しかし、事故後しばらくたってから、Eさんの家族は、Eさんが怒りっぽくなったと感じるようになり、また、職場でも、取引先との待ち合わせ時間が分からなくなったり、電車に乗るときに逆方向に乗ってしまう等、事故前には全く見られなかった状況が散見されるようになりました。

Eさん自身は、そこまでおかしいという自覚はありませんでしたが、周りから指摘されたEさんは、不安になり、また家族の勧めもあって、事故から約1年を経過した頃、サリュに相談に来られました。

サリュは、Eさんのお話を聞いて、高次脳機能障害ではないかと考え、専門医のいる病院へEさんとともに行くことにしました。事故から約1年半が経過していましたが、お医者様は親身にお話を聞いてくださり、必要な検査等をしていただけることになりました。
検査の結果、Eさんは、事故による脳外傷に起因する高次脳機能障害であろうと判断されました。そこで、サリュは、これらの検査結果を元に後遺障害の申請を行い、高次脳機能障害については、7級が認定されました。

その後の示談交渉については、高額案件ではありましたが、スムーズに進み、自賠責からの回収額を合わせて、合計5075万円を獲得することができました。

Eさんからは、自分の症状が一体何なのか分からず、つらい日々を過ごしてきましたが、後遺障害として認定されたことで、病気は完治しないにしても、周りの人の理解を得られるようになり、精神的に楽になりました、と感謝のお言葉をいただきました。