事例332:事前提示賠償額2000万円から、交渉で3500万円まで増額解決した事例

 Aさんは、交通事故により、右橈骨遠位端粉砕脱臼関節内骨折、右尺骨茎状突起骨折という、右手首の関節が砕けたようなお怪我を負いました。Aさんはお仕事の合間を縫って治療を続けましたが、症状固定時においてAさんの右手首には可動域が通常の2分の1以下に制限される症状が残ってしまいました。
 Aさんのこの症状は事前認定手続きにより10級10号に該当する後遺症と認定されたものの、加害者側任意保険会社が提示してきた賠償金額は2000万円と、Aさんの今後の生活に及ぶ影響を考えると、どうしても納得ができるものではなく、サリュへご相談されました。

増額に向けてのポイント

 主なポイントとなったのは、将来の労働に対する影響を算定する逸失利益です。
 この逸失利益について、加害者側任意保険会社は、影響が残るとしても10年程度であろうと考え算定をしていました。
 しかし、Aさんのお仕事は機械部品も扱う技術研究者であり、利き手も右手であったため、お仕事に対する影響は甚大なものでした。
 私達はその点を粘り強く交渉し、最終的にはAさんのお仕事の定年退職である60歳までの約20年間はご自身のご年収を基礎に、61歳から67歳までは全国の男性の平均賃金を基礎に、逸失利益を勝ち取ることができました。
 最終的に賠償金額は3500万円に増額し、Aさんには大変ご満足いただけました。
 
 加害者側任意保険会社の算出する賠償金額は、弁護士が算出する賠償金額より安い場合があります。交通事故に遭われた方で、加害者側任意保険会社の提示額に納得がいかないという方は、ご相談いただければどの程度の増額が見込めるかなどのアドバイスが可能です。お気軽にご相談いただけますと幸いです。