事例303:治療の空白期間を異議で埋めて等級獲得

 Oさん(54歳・女性)は、保険会社の対応への不満から、症状固定の前にサリュにご相談に来られました。
 Oさんの交通事故は、信号待ち停車中の追突事故でしたが、車が廃車になるほどのものであり、決して軽微な交通事故ではありませんでした。
 サリュは、被害者請求により後遺障害等級の申請をしましたが、結果は非該当でした。
 その理由は、「11月29日から1月8日までの約1か月間の治療中断が認められ、症状が一貫して継続していたものと評価することは困難である」とのことでした。
 サリュとOさんは、その認定理由に疑問を持ちました。
 たしかに、Oさんには通院期間に空白がありました。しかし、Oさんの通院に空白が生じたのは、症状が無かったからではありません。
 Oさんが、医師の「様子をみてください」という言葉を素直に受け取ってしまったこと、職場の責任者として、師走の繁忙期に穴をあけることができなかったこと、病院が予約制で、病院の都合で休診となり行きたくても行けなかったことなど、空白の前後を一つずつ振り返りました。
 そして、それらを裏付ける資料を収集し、Oさんが、通院の空白の前後を通して痛みが継続していたことを主張すべく、異議申し立てを行いました。
 その結果、サリュの主張が認められ、14級9号が認定されました。
 諦めることなく、結論ありきの機械的な認定に異議を唱えたことで、等級の獲得ができ、Oさんからも「私の疑問を聞き入れた上に、結果を出してくれて感謝します。」とのお言葉をいただくことができました。