事例270:母趾開放骨折、中足骨多発骨折により12級を獲得し、高齢者ながら家事労働従事を認めさせた事案

Tさん(女性、84歳)は、横断歩道を歩いて渡っているところ、右折してきた乗用車に轢かれ、左母趾開放骨折、左中足骨多発骨折の傷害を負いました。

Aさんは長期の入院し、退院後もしばらくは通院を余儀なくされました。骨の癒合が正常に進んでも、Tさんには骨折箇所にしびれの症状と瘢痕が残りました。日常生活にも支障が出ており、家事労働にも大変な苦労をされていました。

Tさんは治療段階からサリュに依頼されていました。サリュはTさんの症状、通院状況等から、後遺障害申請することをすすめ、医師に後遺障害診断書の作成をしてもらうようにアドバイスしました。病院の対応に癖があり、なかなか適正な後遺障害診断書の作成をしてもらえなかった中で、サリュはご家族の協力を仰ぎながら、適正な後遺障害診断書の獲得に成功し、無事、Tさんには神経症状と瘢痕について後遺障害併合12級が認定されました。

その後、サリュは12級を前提として示談交渉を始めました。Tさんはご家族と同居され家事労働をされていましたが、相手方の保険会社は、Tさんが高齢であることを理由に、休業損害と逸失利益の額を低く算定して主張してきました。そこでサリュは、Tさんの交通事故に遭う前の家事労働の内容や、怪我をしてからの家事労働の制限を丁寧に説明し、判例も踏まえ粘り強く交渉を続けました。Tさんの早期解決のご意向も踏まえて、裁判に至らないことを前提とするぎりぎりの交渉の結果、Tさんは自賠責保険金を含めて1,000万円弱の賠償金を受け取ることができました。

Tさんは事件解決後、「そもそも病院の対応に癖があり、自分たちだけだと適正な後遺障害等級の認定も難しかったと思う。また、保険会社との交渉においても、きっと保険会社のいいなりで、ここまでの賠償金を獲得することはできなかったと思う。サリュに依頼して良かった。」と仰って下さいました。