事例243:小学生(6歳)の大腿部醜状で14級5号を獲得し、基準の3倍以上の後遺障害慰謝料を認めさせた事案

Aさん(女児・6歳)は、お母さんが運転する自転車の後ろに乗っていたところを、右側から信号無視をしてノーブレーキで走行してきた自動車に轢かれ、右足の大腿骨遠位端骨折の傷害を負いました。

Aさんは、1ヶ月間入院し、2回の手術をしましたが、若いこともあり、正常に運動することが可能な程度に回復しました。しかし、右足の大腿部の外側に大きな傷が残ってしまいました。Aさんのご両親は、回復の過程でサリュに相談に来られ、後遺障害の申請及び示談交渉をご依頼されました。

事故発生から約1年後、サリュが後遺障害の申請手続をし、その結果、後遺障害等級14級5号に該当するとの判断がされました。

しかし、傷痕に対する後遺障害は、一般的に労働能力に影響がないと考えられ、さらにAさんは小学生であったために減収等の事情もないことから、逸失利益を請求するのは困難です。相手方保険会社も、逸失利益を一切否定してきました。

そこで、サリュは、女児であってスカートや水着を着る機会もあり、将来、多大な精神的苦痛を被ることは明らかであり、逸失利益はないとしても、後遺障害慰謝料を大幅に増額するべきであると主張しました。

その結果、一般的に後遺障害等級14級が認定された場合の後遺障害慰謝料は110万円が裁判基準であるところ、350万円の後遺障害慰謝料を認めさせ、合計約560万円を獲得することができました。

画一的な処理が行われる交通事故の損害賠償実務においても、被害者に生じた具体的な事情をしっかりと主張することにより、適切な損害賠償を受けることが出来る場合があります。サリュは戦っていきます。