もらい事故の慰謝料相場は0.86万円〜2800万円!獲得事例8つ紹介

「もらい事故に遭ったけど、どのくらい慰謝料がもらえるのか知りたい」

「相手の保険会社が提示してきた金額は適正なの?」

あなたは今、何の過失もないのに突然事故に巻き込まれてしまった上に、相手との対応も自分ですべて行わなくてはならず、正しい情報がわからず困っているのではないでしょうか。

結論から言うと、もらい事故の慰謝料の相場は0.86万円〜2800万円です。

なぜそこまで金額の差があるのか、疑問に思った方が多いかと思います。

それには、下記の3つの要因があるからなのです。

慰謝料の金額を増減させる要因3つ
・慰謝料の算定基準
・怪我の重度
・完治(又は症状固定)までにかかった期間

事故で負った怪我でも、怪我の重度や治療にかかった期間、後遺障害が残ったかどうかは、ケースバイケースですよね。

軽傷で短期間で治療が終わった場合は安くなり、重症で後遺障害が残るようなケースでは高くなる傾向があります。

しかし、この記事を見ている方の中でも、相場の金額を見て、

「自分が提示された金額は安すぎるのではないか?」
と思う方もいるはずです。

実は、保険会社が掲示している金額は、不当に安いケースが多いことをご存じでしょうか?

正しい知識と対応方法を知らないと、相手に言いくるめられて不当な慰謝料で終わってしまったり、そもそも、怪我や後遺症が事故に関連があると認めてもらえないこともあります。

そんなことにならないよう、この記事ではもらい事故の被害者が適正で納得できる慰謝料を受け取れるように、下記の内容について、実際の解決事例を紹介しながら詳しく解説します。

・もらい事故の慰謝料の金額の相場
・ケース別の怪我と慰謝料の実例
・もらい事故の慰謝料が増減する3つの要因
・もらい事故の慰謝料が不当に安くなる要因
・慰謝料に関するQ&A

この記事を読めば、事故に遭ってしまったあなたが、適正な慰謝料を受け取って前向きに歩き出せるようになります。

正しい知識と情報を知り、泣き寝入りせずに示談交渉に立ち向かってください。

この記事の監修者
弁護士 山田 洋斗

弁護士法人サリュ千葉事務所
千葉県弁護士会

【略歴】
2014年 明治大学法科大学院卒業
2014年 司法試験合格
2015年 弁護士登録、弁護士法人サリュ入所
【獲得した画期的判決】
【2021年8月 自保ジャーナル2091号114頁に掲載】(交通事故事件)
【2022年 民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準上巻(赤い本)105頁に掲載】
会社の代表取締役が交通事故で受傷し、会社に営業損害が生じたケースで一部の外注費を事故と因果関係のある損害と認定した事例
【これまでの交通事故解決件数】
950件以上(2022年9月現在)
【弁護士山田の弁護士法人サリュにおける解決事例の一部】
事例333:弁護士基準の1.3倍の慰謝料が認められた事例
事例343:相手方自賠責保険、無保険車傷害保険と複数の保険を利用し、治療費も後遺障害も納得の解決へ
事例323:事故態様に争いがある事案で、依頼者の過失割合75%の一審判決を、控訴審で30%に覆した

1.もらい事故の慰謝料の相場は0.86万円〜2800万円

もらい事故に遭って手続きをしていく中で、自分がどのくらい慰謝料を受け取れるのかは気になるポイントではないでしょうか?

交通事故に遭ったときに受け取れる慰謝料は、「入通院慰謝料」「後遺障害慰謝料」「死亡慰謝料」の3種類です。

 

種類

慰謝料相場

入通院慰謝料

交通事故によって、医療機関への入院や通院を強いられたことによって生じた精神的損害に対する慰謝料。

※0.86万円~89万円

(通院6か月まで、かつ、むち打ち等の軽傷の場合)

後遺障害慰謝料

事故により後遺障害が残った場合の精神的苦痛に対する慰謝料。

後遺障害等級認定を受けた場合に請求できる。

32万円~2800万円

死亡慰謝料

事故に遭った被害者の遺族が受け取れる慰謝料。

死亡事故のときにのみ発生する。

400万円~2800万円

慰謝料の金額は、交通事故で負った怪我の重度や、通院・入院にかかった期間、後遺障害が認められたかどうかによって決まります。

※0.86万円は、通院1日で自賠責保険基準を適用した場合の通院慰謝料です。
自賠責基準の場合は下記の式で計算し、金額が低いほうが採用されます。
(1)4,300円×総治療期間
(2)4,300円×実治療日数×2
通院1日だけだと、4300円×1日×2=8600円 となることが多いでしょう。
また、89万円は、むち打ち等の場合で6ヶ月間整形外科などに通院した場合の弁護士基準の慰謝料です。
自賠責基準と弁護士基準の違いは、「慰謝料の算定基準が「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準」の内どれか」をご覧ください。

それぞれの慰謝料がどのように決まるのかは、3.もらい事故の慰謝料が増減する3つの要因で詳しく説明します。

もらい事故では慰謝料以外にもお金が受け取れる
もらい事故では慰謝料に加えて、事故の内容に応じて下記のお金も受け取れることがあります。怪我が軽傷であっても、慰謝料以外の金銭が発生する可能性があるので、覚えておいてください。
・治療に関する費用
・通院交通費
・休業損害
・後遺障害逸失利益
・物件損害
現場の弁護士より

相談者の中には、「慰謝料」の概念と「損害賠償金」の概念を区別できていない方もいらっしゃいます。
慰謝料は、「交通事故によって痛い思いをした」、という精神的苦痛に対する補填であり、あくまで治療費や休業損害などと同じ損害項目の一つです。また、全ての損害項目を合わせて、相手方に請求する金銭を損害賠償金といいます。

2.自分の場合はいくら?もらい事故の慰謝料獲得事例をケース別に紹介!

前項では交通事故に遭った際の慰謝料の相場をお見せしましたが、かなり幅が広くあまりイメージがつかないと思った方も多いのではないでしょうか。

もらい事故の慰謝料は、事故で負った怪我の重症度や治療にかかった期間などによって異なるため、ケースごとに金額は変わってきます。

そこで、自分の怪我のレベルと照らし合わせて相場感がわかるように、サリュが解決した実際の解決事例を8ケース紹介します。

【ケース1】むちうち・3か月の治療で50万円獲得した事例
【ケース2】むちうちで約5か月治療、100万円獲得した事例
【ケース3】むちうちの傷害で半年通院し、211万円獲得した事例
【ケース4】首と腰を受傷し7か月通院、後遺障害が認められ保険金・賠償金合計329万円を獲得した事例
【ケース5】むちうち・右肩腱板損傷で7か月治療し、入通院慰謝料・休業損害210万円を獲得した事例
【ケース6】むちうち・腰椎捻挫で約1年2か月治療し、725万円超を獲得した事例
【ケース7】自賠責保険の認定結果が非該当から、165万円獲得に至った事例
【ケース8】頚部の神経症状で14級9号の後遺障害が認定され、後遺障害慰謝料を獲得した事例

※ケース3以降は、慰謝料の他に休業損害、自賠責保険金、損害賠償金等を含んだ金額となります

それぞれの怪我の内容、治療期間、実際に受け取った慰謝料の目安を紹介するので、自分のケースに当てはめてみてください。

2-1.【ケース1】むちうち・3か月の治療で50万円獲得した事例

怪我の内容頸椎捻挫(むちうち)
治療期間通院約3か月
受け取った金額約26万円→約50万円

事例358:ご依頼から約1か月でスピード解決。損害賠償額を、自賠責基準から増額させた事例

Sさんは、自動車に乗車し停車していたところ、後方から進行してきた別の自動車に追突され、むちうちのお怪我を負いました。

約3か月間の治療で怪我は完治。

その後、相手の保険会社に提示された金額は、自賠責基準で算定された最低限のもので、26万円程度と納得できる金額ではありませんでした。

疑問を感じたSさんは弁護士を探し、サリュにご依頼いただきました。

サリュは、早速保険会社から資料一式を取り寄せ、Sさんに生じた損害額を再計算しました。

その上で、相手方保険会社と交渉を行った結果、休業損害や慰謝料などの各項目について、最も高い基準である裁判基準に近い金額に増額した内容で示談を締結することに成功しました。

ご依頼から示談の締結までに要した期間は、約1か月間というスピーディなものでした。

2-2.【ケース2】むちうちで約5か月治療、100万円獲得した事例

怪我の内容頸椎捻挫(むちうち)
治療期間通院約5か月
受け取った金額約43万円→約80万円

事例314:むち打ちの示談交渉、受任2週間で40万円増額!裁判基準満額の慰謝料に。

Oさんは、赤信号停車中に追突事故に遭い、頚部捻挫と診断され、通院を続けていました。

交通事故から約5か月を過ぎた頃に治療が終了し、相手方保険会社から示談金額の提示を受けたところ、自賠責基準により算定されている約43万円程度の金額でした。

自身が加入している自動車保険に弁護士費用特約が付帯されていることに気付いたOさんは、弁護士に相談して慰謝料が上がるなら依頼しようと思い、サリュに相談しました。

Oさんは損害額を算定するための資料を全て持っていたため、サリュは受任した当日に損害額を算定したうえで相手方保険会社へ連絡し、示談交渉を開始しました。

結果、相手方保険会社が裁判基準満額の慰謝料を認め、当初提示されていた金額から約40万円の増額交渉に成功し、約80万円の慰謝料を受け取れました。

その後の手続きを含め、依頼していただいてから示談成立まで2週間のスピード解決でした。

2-3.【ケース3】むちうちの傷害で半年通院し、211万円獲得した事例

怪我の内容頸椎捻挫(むちうち)
治療期間通院約6か月
受け取った金額約97万円→約211万円(休業損害等含む)

事例315:ご相談から解決までの1ヶ月で、賠償額が倍額になった事例

Yさんは、信号のある交差点で、赤信号のために停止中に、加害車両に衝突され、頚椎捻挫の傷害を負いました。

半年間の通院後、相手方保険会社から示談額の提示を受けましたが、ご自身が負った傷害や、お仕事への支障を考えると、とても納得できる額ではありませんでした。

そこで、インターネットでいろいろと調べて、サリュにご相談いただきました。

サリュは、相手方保険会社の提案額の妥当性を検討しました。

すると、相手方保険会社の提案額は休業損害や通院慰謝料を不当に低く計算しており、根拠に乏しいものであることが発覚。

通院慰謝料を裁判基準で、休業損害を実態に合致した合理的な額で再計算し、交渉に臨みました。

その結果、相手方保険会社に、ほぼ主張通りの賠償額を認めさせることに成功。

賠償額は、サリュにご依頼いただく前の提示額(約97万円)の倍以上である約211万円でした。

また、ご相談頂いてから1ヶ月以内のスピード解決でした。

2-4.【ケース4】首と腰を受傷し7か月通院、後遺障害が認められ保険金・賠償金合計329万円を獲得した事例

怪我の内容頚部、腰部
治療期間通院約7か月
受け取った金額約329万円(自賠責保険金、慰謝料以外の損害賠償項目含む)

事例363:主治医とのコミュニケーションに不安を感じていたところ、サリュにご依頼。治療中でも後遺障害審査を見通したサポートで後遺障害等級14級獲得。自賠責保険金を含み、合計329万円の損害賠償金で解決

Wさんは、自らが運転する自動車で信号待ちしているところ、後方より進行してきた加害自動車に追突され、事故に遭いました。

事故により強い衝撃を受けたWさんは、頚部及び腰部を受傷。

治療について、適切に継続できるか不安のあったWさんは、サリュに依頼しました。

サリュからは、通院治療中、医師と話す内容のアドバイスや今後の見通し・症状固定について詳細な説明を実施。

Wさんはサリュのサポートを受けながら、事故から7ヶ月間、整形外科で治療を継続しましたが、項部痛、腰痛、左手のしびれ感などの症状が残りました。

これらの症状の後遺障害申請をするため、加害者加入の自賠責保険会社に被害者請求を行った結果、Wさんには、併合14級が認められ、Wさんは、自賠責保険金75万円を獲得しました。

そのまま、サリュは、後遺障害等級14級を前提に、加害者側保険会社と示談交渉。

サリュの粘り強い示談交渉により、Wさんは134万円の示談金を獲得しました。

サリュは、常にWさんに寄り添いながら、後遺障害等級申請を行い、さらに粘り強い示談交渉の結果、自賠責保険金を含む損害賠償金で合計329万円を獲得しました。

2-5.【ケース5】むちうち・右肩腱板損傷で7か月治療し、入通院慰謝料・休業損害210万円を獲得した事例

怪我の内容頸椎捻挫(むちうち)、右肩腱板損傷
治療期間通院約7か月
受け取った金額210万円(休業損害含む)

事例368:主婦の休業損害を、すべての治療期間で認められた件

Bさんが普通乗用車を運転中、駐車待ちのため駐車場内で停車したところ、駐車区画にバックで止めようとした車に衝突され、頚椎捻挫・右肩打撲傷(後に、右肩腱板損傷と診断)を受傷しました。

Bさんは、右肩の手術を経ても患部に痛みが残ったため、適正な賠償額で解決したいと考え、サリュに相談しました。

Bさんのケースでは後遺障害の申請は非該当でしたが、

損害額の計算を行う際に、Bさんから事故による怪我で家事等の日常生活に大きな影響があったと聞いていたので、実通院日数の全てにおいて主婦業の休業があったと算定して、賠償金の請求を行いました。

交渉を行った結果、相手方保険会社は全ての実通院日数に関する主婦の休業損害を認めたため、入通院慰謝料等を含めて約210万円で示談することができました。

2-6.【ケース6】むちうち・腰椎捻挫で約1年2か月治療し、725万円超を獲得した事例

怪我の内容頸椎捻挫(むちうち)、腰椎捻挫(ぎっくり腰)
治療期間約1年2か月
受け取った金額725万円超(自賠責保険金、休業損害、逸失利益等含む)

事例236:むち打ち14級で会社役員の休業損害340万円超を認めさせた!

Hさんは、車で取引先へ向かう途中、交差点にて赤信号停車していたところを後続車に追突され、頚椎捻挫・腰椎捻挫の怪我を負いました。

腰部の疼痛が酷く、Hさんの通院治療は約1年2か月に及びましたが、腰部の疼痛は改善せず、症状固定となり、腰の症状について14級9号が認定されました。

14級認定までは別の弁護士さんに依頼していたHさんでしたが、前任の弁護士さんとは連絡が取りづらいことや、Hさんの話を真摯に聞いてもらえていなかったことに不安を感じ、サリュに依頼をいただきました。

Hさんは会社社長で役員報酬という形で収入を得ておられました。

サリュは、Hさんから伺ったお話を元に、細かく主張立証し、事故前のHさんの収入を基礎収入として、421日に及ぶ治療全期間の休業損害(341万円余り)と逸失利益(105万円余り)を認めさせました。

通院慰謝料についても、サリュはHさんの腰部MRI画像を精査し、その異常箇所を丁寧に指摘して、Hさんの腰部の疼痛は、単なるむち打ちとは違うとして、高い基準で通院全期間分を請求し、請求全額(162万円)を認めさせました。

最終的に、示談金650万円超(自賠責保険金を含めると725万円超)の示談解決となりました。

2-7.【ケース7】自賠責保険の認定結果が非該当から、165万円獲得に至った事例

怪我の内容腕、首、肩、背中に重い痛み、頭痛、左手の重い痛み
治療期間約6か月
受け取った金額約71万円→約165万円(賠償金)

事例340:自賠責保険の認定結果が非該当。軽微物損でもあきらめず、裁判で165万円の損害賠償金を獲得

Nさんは、同僚の運転する車に同乗し、赤色信号で停止していたところ、後方より進行してきた加害車両に追突され、強い衝撃を受けて頚部を受傷しました。

Nさんには事故後、腕、首、肩、背中に重い痛み、頭痛、左手の重い痛みの症状が継続。

しかし、主治医からは半年程度で症状固定と診断されてしまいました。

Nさんは、弁護士に依頼しましたが、加害者側保険会社からの治療費打ち切り時に方針が食い違ったこともあり、別の弁護士への依頼を検討。

サリュのホームページをみて、サリュに法律相談・依頼をしました。

結果的に怪我の後遺障害は認められませんでしたが、粘り強く示談交渉を実施。

しかし、加害者側保険会社は、休業期間も認めようとせず、提示した71万円程度の賠償額を譲りませんでした。

そこで、サリュは、自賠責では認容されなかった後遺障害についてもあきらめず、等級認定が認められるべきであると、裁判所に提訴しました。

被害者が通院した全病院のカルテを取り寄せ、症状及び治療経過をすべて書き出して裁判所に提出しました。

また、軽微物損についての文献も徹底調査して裁判所に提出しました。

結果、加害者側保険会社が主張を変えなかった71万円程度の賠償額を遥かに超え、165万円の賠償金(和解金)を獲得しました。

2-8.【ケース8】頚部の神経症状で14級9号の後遺障害が認定され、後遺障害慰謝料を獲得した事例

怪我の内容頸椎捻挫(むちうち)
治療期間約6か月
受け取った金額約200万円(通院慰謝料+後遺障害慰謝料)

事例369:後遺障害非該当から14級9号を獲得。賠償金も裁判所基準相当額回収に成功

Sさんは自動車を運転し、赤信号待ちのため停車していたところ加害車両に追突され、頚椎捻挫の怪我を負いました。

Sさんは、治療中からサリュに依頼。

弁護士やリーガルスタッフからのアドバイスやサポートとともに、約6か月間通院治療を行ったものの、首の痛みなどの症状が残存しました。

そこで、自賠責保険に後遺障害申請手続きを行いましたが、結果は「非該当」でした。

サリュは、Sさんに首の痛みなどの神経症状が残り、就労や日常生活にも影響が出ているにもかかわらず後遺障害に当たらないとの判断は不当であるため、異議申立ての手続きをしたいとSさんに伝えました。

物損資料などから事故によりSさんの頚部に加わった外力が相当強いことを明らかにしつつ、経過診断書等から症状の一貫性や治療内容等を確認・分析するとともに、顧問医(整形外科医)にMRI画像等を入念に精査してもらい症状の残存を裏付ける医学的所見を得た上で、異議申立書を作成しました。

サリュが、自賠責保険に異議申立てをした結果、頚部の神経症状で14級9号の後遺障害が認定されました。

現場の弁護士より

このように、同じもらい事故であっても、それぞれのケースによって受け取れる慰謝料はさまざまです。交通事故の損害賠償金は、怪我の程度、治療期間の長短、過失の有無・程度、素因など様々な事情によって左右されます。
上記の各事例は、サリュの実際の解決事例ではありますが、一部の事情がお客様と同様であっても、他の事情により金額に大きな違いが生じることはたくさんあります。

自分に近いケースを参考にしつつ、具体的な金額が知りたい場合は弁護士に相談してください。

3.もらい事故の慰謝料が増減する3つの要因

前項では、実際にサリュが力添えをした例を紹介しました。

しかし、「自賠責保険」や「後遺障害の認定」など、耳慣れない言葉が多く、どのような基準で慰謝料が定められているのか疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

交通事故の被害者が受け取れる慰謝料の金額は、下記の3つの要因によって決まります。

慰謝料の金額を増減させる要因3つ
・慰謝料の算定基準
・怪我の重度
・完治(又は症状固定)までにかかった期間
※症状固定は、「これ以上治療をしても改善傾向がみられない状態」を指します。

特に、1つ目の慰謝料の算定基準によって、同じ事故であっても受け取る慰謝料の金額は大きく変わります。

どのように金額が変わるのか、詳しく解説していきましょう。

3-1.慰謝料の算定基準が「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準」の内どれか

慰謝料の算定基準には、下記の3つがあります。

 

基準になるもの

金額

自賠責基準

全ての車に加入義務がある自賠責保険

最低限の補償のみ

低い

任意保険基準

加害者側の保険

弁護士基準より低い

やや低い

弁護士基準

これまでの交通事故裁判の判例

一番高い

高い

通常、もらい事故で相手の保険会社が提示してくる慰謝料の金額は、「自賠責基準」「任意保険基準」のもので、弁護士基準と比べて不当に低い金額になっています。

どのくらい金額が変わるのか、いくつかの例で比較してみると下記の通りです。

もらい事故でむちうちの怪我を負い、3か月の通院を行った場合
自賠責基準25万8000円※通院日数30日の場合
任意保険基準37万8000円
弁護士基準53万円
もらい事故でむちうちの怪我を負い、6か月の通院を行った場合
自賠責基準51万6000円※通院日数60日の場合
任意保険基準64万3000円
弁護士基準89万円

このように、同じ事故、同じ怪我であっても受け取れる慰謝料の金額が倍以上異なることがわかります。なお、上記表の「任意保険基準」は現在は使われていない旧任意保険基準をもとに算出しており、実際に任意保険会社が提示する金額は、上記の任意保険基準よりも低額(自賠責保険基準に近い金額)となる場合が多いです。

3-2.重症か軽傷か

重症であるほうが、慰謝料の金額は高くなります。

3ヶ月6ヶ月9ヶ月1年
軽傷(頚椎捻挫等)53万円89万円109万円119万円
重症(骨折等)73万円116万円139万円154万円

※通院のみ

また、怪我をした結果、後遺症が残ったと認定された場合、後遺障害慰謝料が発生します。

後遺障害慰謝料は、比較的軽い14級から重度となる1級まで14段階あり、1級がもっとも金額が高くなっています。

等級

後遺障害の目安

慰謝料の金額

1級・要介護

・強い障害が残り、常に介護が必要

2,800万円

2級・要介護

・強い障害が残り、随時介護が必要

2,370万円

1級

・両目の失明

・両方の手足をひじ、膝から失った

・両方の手足が使えなくなった

2,800万円

2級

・片目が失明しもう片方も視力が低下した(0.02以下)

・両方の手足を失った

2,370万円

3級

・片目が失明しもう片方も視力が低下した(0.06以下)

強い障害が残り、働けなくなった

・両手の指をすべて失った

1,990万円

4級

・両目の視力が低下した(0.06以下)

・咀嚼、言語に強い障害が残った

・両耳の聴覚を失った

・片方の手足をひじ、膝から失った

1,670万円

5級

・片目が失明しもう片方も視力が低下した(0.1以下)

強い障害が残り、簡単な仕事しかできなくなった

・片方の手足を失った、使えなくなった

1,400万円

6級

・両目の視力が低下した(0.1以下)

・咀嚼や言語機能、聴力に障害が残った

・片手の指を失った

1,180万円

7級

・片目が失明しもう片方も視力が低下した(0.6以下)

・聴力に障害が残った(片方がまったく聞こえず、もう片方も1メートル以上離れると聞こえない)

・障害が残り、簡単な仕事しかできなくなった

・見た目に強く残る傷を負った

1,000万円

8級

・片目が失明、または視力が低下した(0.02以下)

・脊柱に運動障害が残った

・片手の指の一部が使えなくなった、失った

・足の指をすべて失った

830万円

9級

・両目の視力が0.6以下、または片目の視力が0.06以下に低下した

・目にまぶたの欠損や、視野狭窄などの障害が残った

・鼻を欠損した

・聴力に障害が残った(1メートル以上離れると聞こえない)

・障害が残り、できる仕事が限られた状態になった

・見た目に強く残る傷を負った

690万円

10級

・片目の視力が0.1以下に低下した

・咀嚼や言語機能、聴力に障害が残った

・14本以上の歯に治療が必要な怪我を負った

・関節の機能に強い障害が残った

550万円

11級

・両方の目やまぶたに障害が残った

・10本以上の歯に治療が必要な怪我を負った

・聴力に障害が残った(1メートル以上離れると小声が聞こえない)

・臓器に障害が残り、仕事に支障が出る状態になった

420万円

12級

・片方の目やまぶたに障害が残った

・7本以上の歯に治療が必要な怪我を負った

・関節の機能に障害が残った

・指の一部を失った

・見た目に残る傷を負った

・むちうちやヘルニアにより頑固な神経症状が残った

290万円

13級

・片目の視力が0.6以下に低下した

・目の見え方に障害が残った

・5本以上の歯に治療が必要な怪我を負った

・臓器の機能に障害が残った

180万円

14級

・片目のまぶたの一部に欠損が残った

・3本以上の歯に治療が必要な怪我を負った

・方耳の聴力に障害が残った(1メートル以上離れると小声が聞こえない)

・手足の見える部分に怪我の跡が残った

・むちうち後の頚部痛や腰部痛等の神経症状が残った

110万円

現場の弁護士より

入通院慰謝料と、後遺障害慰謝料は、別ものです。
入通院慰謝料は、事故の日〜完治(又は症状固定日)までの期間の痛み、日常生活上の不都合についての精神的苦痛を補填するものです。
後遺障害慰謝料は、症状固定日以降将来にわたって残存する痛み、日常生活上の不都合についての精神的苦痛を補填するものです。
両者は、対象としている時点が違います。

3-3.完治(又は症状固定)までにかかった期間が長いか短いか

慰謝料は治療にかかった期間をもとに計算するため、完治(又は症状固定)までにかかった期間の長さによっても慰謝料の総額が異なります。

治療に関する費用・入院した期間
・通院した期間
・(自賠責基準の場合)通院回数
※自賠責基準の場合は下記の式で計算し、金額が低いほうが採用される
(1)4,300円×総治療期間
(2)4,300円×実治療日数×2

怪我が完治していないにも関わらず通院をやめたり、通院回数を減らしたりすると、治療の必要がないと判断されて慰謝料に影響する可能性があります。

通院は医師の判断に従って行い、自己判断で勝手にやめないようにしましょう。

4.もらい事故の慰謝料の相場は弁護士に相談して確認するべき

ここまででケースごとのもらい事故の慰謝料の例や、算定基準をお伝えしてきましたが、これらはあくまでも過去の事例や慰謝料を想定するための基準にすぎません。

交通事故ごとに事情が異なるため、実際にもらえる金額は弁護士に相談しないと明確にはならないのです。

自分のケースに合った正当な慰謝料を受け取るためには、一度弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士なら誰でもいいわけじゃない!交通事故の実績がある弁護士を選んで
交通事故の裁判や示談交渉には、交通事故の実績が多く、経験豊富な弁護士を選ぶことが重要です。
同じ怪我の内容であっても、診断書の書き方によって怪我の重さや後遺症が認められるかどうかが変わってしまうこともあります。
また、理解のない弁護士とのやりとりでは、事故に遭ったつらい気持ちに寄り添ってもらえず、余計につらい想いをすることになってしまう可能性もあります。
もらい事故の交渉を納得できる解決に導きたい方は、サリュにご相談ください。
\保険会社の裏側を知り尽くした弁護士法人サリュへ無料相談する/

5.もらい事故は慰謝料をもらえなかったり不当に低い金額にされて泣き寝入りすることも多い!

「たかが交通事故で弁護士に頼むって、大げさじゃないかな」

「面倒だし、自分でなんとかできないの?」

交通事故に巻き込まれてしまった直後は、そんな風に考えて弁護士に依頼するのをためらう人も少なくありません。

ですが、もらい事故に遭ったときには、迷わず弁護士に相談してほしいというのが、交通事故2万件解決実績のある私たちサリュの意見です。

軽傷重症に関わらず、まずは今すぐ相談してください。

なぜなら、弁護士を立てずに自分でもらい事故の示談交渉を行うと、
「適正な金額の慰謝料を受け取れない」
「事故と怪我の因果関係を証明できずに泣き寝入り」
などのつらい結果につながってしまうことがあるからです。

弁護士を立てずに示談交渉を行った際に起こりうる最悪のケースとしては、下記のようなものがあります。

・不当に低い金額の慰謝料しかもらえない
・事故と怪我の関連が認められず慰謝料がもらえない
・怪我や後遺障害の等級を正しく認定してもらえず低い慰謝料になる

それぞれどのようなケースが考えられるのか、詳しく説明していきます。

5-1.不当に低い金額の慰謝料しかもらえない

まず、不当に低い金額の慰謝料しかもらえないというリスクがあります。

なぜなら、加害者側の保険会社が提示してくる慰謝料は、先ほど解説した基準の中でも低い「自賠責基準」「任意保険基準」に基づいた金額のもので、弁護士基準と比較すると不当に低い金額になっているからです。

実際に、もらい事故でむちうちの怪我を負い、3か月の通院を行った場合の慰謝料の相場は、自賠責基準では25万8,000円(通院日数30日の場合)、弁護士基準では53万円と、倍以上の金額差があります。

このように、相手の保険会社の話をもとに交渉を続けてしまうと、事故に巻き込まれて怪我をしたのにも関わらず、正当な金額の慰謝料が受け取れないリスクがあります。

5-2.事故と怪我の関連が認められず慰謝料がもらえない

次に、事故と怪我の関連が認められず、慰謝料がもらえないというケースが考えられます。

事故と怪我の因果関係を証明するには診断書や治療の経過を説明する資料が必要になりますが、弁護士を立てずに交渉を行うと、因果関係を認めてもらいづらい傾向にありのです。

もらい事故によって怪我をしたのに、加害者側の保険会社によって「事故との関連性が認められない」とされてしまった場合、慰謝料を受け取ることができません

事故解決に強い弁護士に依頼すれば、正しい症状を説明できるようアドバイスを受けられ、納得できるまで弁護士が交渉してくれるので、泣き寝入りをすることはなくなります。

5-3.怪我や後遺障害の等級を正しく認定してもらえず低い慰謝料になる

最後に、怪我や後遺障害の等級を正しく認定してもらえず、低い慰謝料になってしまうことも起こりうるリスクのひとつです。

慰謝料の金額は怪我の重度や後遺障害の有無によって異なると前述しましたが、同じ怪我でも、弁護士を立てるかどうかで慰謝料の金額が変わってしまうことがあります。

自力での交渉だと、不当に怪我の重度を低く見積もられたり、後遺症との関連を認めてもらえない可能性がありますが、弁護士に依頼すれば、怪我の症状に合った適切な認定をしてもらえます。

このように、弁護士を立てずにもらい事故の交渉をすると、不当な扱いを受けて泣き寝入りをする可能性が高くなることがわかっていただけたかと思います。

6.もらい事故の慰謝料に関する3つのQ&A

最後に、もらい事故の慰謝料に関する3つのQ&Aをご紹介します。

6-1.慰謝料はいつもらえるの?

慰謝料を受け取れるのは、治療が終了し、示談が成立した後です。

怪我の治療にかかった期間や、後遺障害の有無にもよりますが、むち打ちの場合は事故から3か月~1年程度経ってからとなるケースが多いです。

早期に治療が終了すれば、事故から1か月程度で受け取れる場合もあります。

6-2.弁護士にはいつ相談すればいい?

もらい事故にあって怪我をした場合は、できるだけ早く弁護士に相談するのをおすすめしています。

なぜなら、早いタイミングで相談したほうが、通院方法、受けるべき検査等、交渉に有利になるアドバイスを早期に受けられるからです。

とはいえ、示談が成立するまでは、どのタイミングでも相談は可能なので、納得いかないところがあったらいつでも相談してください。

6-3.もらい事故では、慰謝料の他にどんなお金を受け取れるの?

もらい事故では慰謝料の他に、下記のようなお金を受け取れます。

・車の修理費、買い替え差額
・代車の使用料金
・怪我の治療費
・通院にかかった交通費
・休業損害
・診断書等の文書作成費用
・後遺障害が残存すれば、後遺障害逸失利益(事故に遭って後遺障害が残らなければ、将来にわたり得られたであろう利益)
など

7.まとめ

この記事では、もらい事故の慰謝料について解説してきました。

内容のまとめは、下記の通りです。

◯もらい事故の慰謝料は下記の3種類

・入通院慰謝料
・後遺障害慰謝料
・死亡慰謝料

◯もらい事故の慰謝料相場は0.86万円〜2800万円

◯慰謝料の金額を増減させる要因は下記の3つ

・慰謝料の算定基準
・怪我の重度
・完治(又は症状固定)までにかかった期間

これらの内容を参考に、後悔なく事故の後処理を行ってください。