交通事故の耳鳴りは後遺障害12・14級相当!認定基準や注意点解説

「交通事故による耳鳴りが1日中続いており、不快感が消えない」

「今まではなんともなかったのに、交通事故に遭ったせいで耳鳴りになり、日常生活に支障が出ている」

このように、交通事故による耳鳴りの症状が出て悩んでいませんか?

耳鳴りの後遺症は、一生治らないかもしれません。

そのようなひどい目に遭ったのに後遺障害認定を受けられないのは、絶対に避けたいですよね。

交通事故で耳鳴りが後遺障害だと認められるポイントは「難聴かどうか」です。

「難聴」かどうかを証明するためには、今すぐに病院に行って3つの検査を受ける必要があります。

耳鳴りの症状で後遺障害認定を受けるために必要な検査
1.純音聴力検査
2.ピッチ・マッチ検査
3.ラウドネス・バランス検査

耳鳴りは擦り傷や打撲などのように、誰が見ても怪我をしていると分かる症状ではありません。
そのため、耳鳴りがあることを医学的に証明する必要があります

また、交通事故による耳鳴りで認定される後遺障害等級は、主に以下の2つです。

後遺障害等級と認定される基準後遺障害慰謝料相場(弁護士基準)
12級:難聴に伴い著しい耳鳴が常時あると評価できるもの290万円
14級:難聴に伴い常時耳鳴があることが合理的に説明できるもの110万円

上記を見て分かるとおり、耳鳴りで後遺障害が認定される基準は曖昧といえます。難聴が日常的にあるかどうかを証明するのは、難しいと分かるでしょう。

しかし、
「耳鳴りはあるけれど、難聴とまでは言えないな…」
という方も、中にはいらっしゃるでしょう。


実は、24時間耳鳴りがすることが原因で無自覚なだけで、難聴である可能性が高いです。


耳鳴りがひどいと不快な音だけが気になってしまい、難聴を疑う方はほぼいませんよね。

自己判断せず、病院に行くべきです。

実際に、サリュの過去の事例の中で「難聴まではいかないかも……と思っているけれど検査をしたら難聴だった」というケースがありました。

そこで、この記事では、以下について詳しく解説します。

この記事で分かること
・耳鳴りの症状で後遺障害を受けるために必要な3つの検査
・耳鳴りで認定される可能性のある後遺障害等級
・実際にあった交通事故で耳鳴りになり賠償金を獲得した人の事例2つ
・後遺障害認定を受けるために注意すべきこと

最後まで読めば、耳鳴りで後遺障害認定を受けるために何をすれば良いのか分かります

つらい耳鳴りの症状が交通事故によるものだと認めてもらえるよう、まずは病院で受けるべき検査についての理解を深めましょう!

この記事の監修者
弁護士 山田 洋斗

弁護士法人サリュ千葉事務所
千葉県弁護士会

交通事故解決件数 1,100件以上
(2024年1月時点)
【略歴】
2014年 明治大学法科大学院卒業
2014年 司法試験合格
2015年 弁護士登録、弁護士法人サリュ入所
【獲得した画期的判決】
【2021年8月 自保ジャーナル2091号114頁に掲載】(交通事故事件)
【2022年 民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準上巻(赤い本)105頁に掲載】
会社の代表取締役が交通事故で受傷し、会社に営業損害が生じたケースで一部の外注費を事故と因果関係のある損害と認定した事例
【弁護士法人サリュにおける解決事例の一部】
事例333:弁護士基準の1.3倍の慰謝料が認められた事例
事例343:相手方自賠責保険、無保険車傷害保険と複数の保険を利用し、治療費も後遺障害も納得の解決へ
事例323:事故態様に争いがある事案で、依頼者の過失割合75%の一審判決を、控訴審で30%に覆した

弁護士法人サリュは、交通事故の被害者側専門で20,000件以上の解決実績を誇る法律事務所です。

交通事故被害に遭われたら、できるだけ早期に、交通事故の被害者側専門弁護士に相談することをおすすめします。これは、弁護士のアドバイスを受けることで、もらえる損害賠償金が大きく変わる場合があるからです。
弁護士法人サリュは、創業20年を迎え、交通事故の被害者側専門の法律事務所として累計20,000件以上の解決実績があります。所属弁護士の多くが1人あたり500件~1000件以上の交通事故解決実績があり、あらゆる交通事故被害者を救済してきました。その確かな実績とノウハウで、あなたのために力を尽くします。
相談だけで解決できることもありますので、まずはお気軽に無料法律相談をご利用ください。

1.交通事故による耳鳴りで後遺障害認定を受けたいなら今すぐ病院に行って検査を受けよう

耳鳴りの症状で後遺障害認定を受けたいなら、今すぐ病院に行って検査を受けましょう

すぐに病院に行くべき理由は、あなたの耳鳴りが交通事故によるものだと証明するためです。

耳鳴りは見た目で分かる症状ではないので、検査を受けて本当に症状があることを証明しなければなりません。

耳鳴りで後遺障害認定を受けるために必要な3つの検査を、以下にまとめました。

耳鳴りがあることを証明するために必要な検査

1.純音聴力検査防音室でヘッドホンを付け、どれだけ小さい音まで聞こえるかを調べる検査。聞こえの程度は正常か、どの程度の聞こえの悪さかを判断する。
2.ピッチ・マッチ検査機械を使って音を流し、自分の聞こえている耳鳴りの高さと似ている音を探す検査。耳鳴りの周波数を調べる。
3.ラウドネス・バランス検査ピッチ・マッチ検査で判明した耳鳴りの周波数で様々な音量の音を流し、聞こえている耳鳴りの大きさと似ている音を探す検査。耳鳴りがどのくらいの音量なのかを調べる。

これらの検査結果が、耳鳴りがあることを証明したいときに役立ちます。

検査を受けたら主治医に診断書を作成してもらい、保管しておきましょう。

交通事故による耳鳴りは「難聴に伴う」ことを証明しないと、後遺障害は認められません。

しかし、耳鳴りの自覚症状はあるけれど、難聴であることに気づいていない人も多い傾向にあります。

難聴かどうかを調べるために、とくに重要なのが、「純音聴力検査」です。

もし病院で検査の必要がないと言われたら、「純音聴力検査をしたい」「難聴かどうかを確かめたい」などと主治医に伝えてみてください。

2.耳鳴りで認定される後遺障害等級は主に12級と14級

耳鳴りで認定される後遺障害等級は、主に12級と14級です。

医学的に難聴が証明できれば後遺障害等級が認められ、証明できなければ非該当になる可能性が高まります。

ここでは、耳鳴りや難聴が12級・14級と認められる基準を紹介します。

・後遺障害等級12級|検査を受けて難聴に伴う耳鳴を医学的に証明できる
・後遺障害等級14級|難聴に伴う耳鳴が合理的に説明できる

2-1.後遺障害等級12級|検査を受けて難聴に伴う耳鳴を医学的に証明できる

検査を受けて医学的に証明できる耳鳴りと難聴なら、後遺障害等級12級に当てはまります。

医学的に証明できるのは、以下の2つを満たしている場合です。

1.純音聴力検査で難聴が証明される
2.ピッチ・マッチ検査とラウドネス・バランス検査で耳鳴りがあると証明される

後遺障害等級12級を受けるには、どれか一つだけ検査を受けても意味がありません。

ピッチ・マッチ検査やラウドネス・バランス検査を受けられない病院に通っているなら、検査可能な病院を紹介してもらいましょう。

耳鳴りと難聴を調べる検査ができるのは、耳鼻咽喉科です。

しかし、大学病院のような規模の大きい病院の耳鼻咽喉科でないと、全ての検査を一度にできない可能性があります。

何件も病院に行くことにならないよう、「1.交通事故による耳鳴りで後遺障害認定を受けたいなら今すぐ病院に行って検査を受けよう」で説明した3つの検査を受けられるかどうか、事前に確認することをおすすめします。

2-2.後遺障害等級14級|難聴に伴う耳鳴が合理的に説明できる

耳鳴りと難聴が日常的にあると合理的に説明できるなら、後遺障害等級14級に当てはまります。

以下に当てはまる場合、後遺障害等級14級が認められるケースが多いです。

事故による耳鳴りであるという状況や経緯を合理的に説明できる

合理的とは、「車に追突されて頚椎を捻挫してから耳鳴りの症状が出たので、これは交通事故によるものです」のように、誰が聞いても納得できるように説明することです。

しかし、自力で説明して耳鳴りや難聴があることを理解してもらうのは、正直難しいといえます。

そのため、交通事故による耳鳴りの症状があるなら、事故後早期に病院で検査を受けて診断書を作成してもらうことが大切なのです。

3.交通事故の耳鳴りでもらえる主な賠償金の種類は4つ

交通事故による耳鳴りで認定される後遺障害等級は、12級または14級のケースが多いと分かりましたね。

耳鳴りが事故によるものだと認定された場合、どのくらいの賠償金をもらえるのか気になるのではないでしょうか。

交通事故の耳鳴りでもらえる賠償金は、大きく分けて4つです。

交通事故の耳鳴りでもらえる主な賠償金
1.後遺障害慰謝料:相場は110万円~290万円前後
2.入通院慰謝料:1日でも入通院すればもらえる
3.逸失利益:収入・年齢などによって異なる
4.その他:治療費や休業損害など

これらがどのようなお金なのか、どのくらいの金額をもらえるのか、見ていきましょう。

3-1.後遺障害慰謝料:相場は110万円~290万円前後

交通事故で耳鳴りになり、後遺障害等級が認定された場合は、後遺障害慰謝料をもらえます。

後遺障害慰謝料は、事故が原因の後遺症で将来的にも精神的につらい思いをすることに対して支払われるお金です。

等級や算定基準によって金額が変わりますが、相場は110万円~290万円です。

後遺障害等級後遺障害慰謝料相場(弁護士基準)
12級290万円
14級110万円

3-2.入通院慰謝料:1日でも入通院すればもらえる

入通院慰謝料は、1日でも通院した場合に支払われる慰謝料です。

入通院慰謝料は、通院や入院期間で変動し、入通院期間が長いほど金額が上がります。

耳鳴りの症状だけで通院するのは1~2日程度と短いかもしれませんが、むちうちや骨折などの怪我を負って入通院する場合は数十万~数百万円もらえる場合もあります。

3-3.逸失利益:収入・年齢などによって異なる

逸失利益も、耳鳴りでもらえる場合のある賠償金のひとつです。

逸失利益とは、事故がなければ本来もらえたはずの収入のことです。

例えば、以下のような状況になった人が、将来もらえたはずの収入としてお金を受け取れます。

逸失利益を受け取れるケースの例
・耳鳴りが原因で仕事に支障が出てしまい昇格試験を受けられなかった
・耳鳴りと難聴の症状がひどくて仕事を辞めることになった

逸失利益は、被害者の職業や収入、年齢などによって変わるので、相場はありません。

逸失利益について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

3-4.その他:治療費や休業損害など

慰謝料や逸失利益だけでなく、治療費や休業損害なども賠償金としてもらえるお金に含まれます。

治療費:事故による怪我の治療にかかったお金
休業損害:事故による怪我で仕事に行けなかった分のお金

通院にかかったお金や仕事を休んだ分のお金も、後で請求できるのです。

しかし、自分の怪我や治療において、どこまで保険会社に請求できるか分からないですよね。

交通事故の耳鳴りで自分がいくら賠償金をもらえるのか知りたいなら、弁護士に相談するのがおすすめです。

耳鳴りでもらえる賠償金について詳しく知りたいなら弁護士に相談しよう
私たち弁護士に相談すれば、あなたの事故の状況や怪我・耳鳴りのレベルなどを丁寧にヒアリングし、もらえるべき賠償金を算出します。
事例175:耳鳴り12級獲得|約1200万円で示談解決
事例46:耳鳴で12級認定 67歳までの逸失利益を主張し1400万円で解決!
また、後遺障害認定を受けるためのアドバイスや、相手の保険会社との交渉も弁護士が行います。交通事故や法律に詳しくない方は、ぜひ「弁護士法人サリュ」ご相談ください。
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4.実際の交通事故で耳鳴りになってしまった方の慰謝料獲得事例

耳鳴りでもらえる賠償金について、理解できましたか?

ここでは、実際の交通事故で耳鳴りになってしまった方の事例を紹介します。

どのような事故の状況だったのか、賠償金をいくらもらえたのかなども、ぜひチェックしてください。

1.賠償金1,400万円・40代男性の事例
2.賠償金1,200万円・40代男性の事例

4-1.【ケース1】賠償金1,400万円・40代男性の事例

賠償金額1,400万円
事故の状況高速道路で渋滞停車中、後ろから来た自動車に衝突された
耳鳴りの程度左耳難聴および左耳鳴り
後遺障害後遺症あり:後遺障害12級

Tさんは高速道路で渋滞停車中、後ろから来た自動車に追突されて、左耳付近を車のハンドルに打ってしまいました。

左耳の難聴と耳鳴りの症状が出たTさんは、後遺障害12級を認定されます。しかし、保険会社が提示した賠償金は890万円と低いものでした。

そこでサリュは、Tさんが、この先20年以上も耳鳴りと難聴を抱えて働かなければならないことを主張。その結果、1,400万円で示談が成立し、当初より500万円以上も多くの賠償金を受け取ることができました。

事例の詳細を見る

4-2.【ケース2】賠償金1,200万円・40代男性の事例

賠償金額1,200万円
事故の状況赤信号停車中に後ろから来た自動車に追突された
耳鳴りの程度常に耳鳴りに悩んでいる状態
後遺障害後遺症あり:後遺障害12級

Dさんは、赤信号停車中に後続車両に追突されて頸椎捻挫(むちうち)の怪我を負いました。

Dさんは耳鳴りの症状を訴えていたので、サリュの弁護士が難聴はないかと質問すると「ない」と返答。しかし、サリュは難聴に気づかない人がいるケースを何度も見てきたので、純音聴力検査を勧めました。その結果、Dさんは難聴だと診断されたのです。

その後、サリュによる後遺障害等級申請のサポートで12級を獲得。逸失利益も粘り強く請求し、1,200万円の賠償金を受け取ることができました。

事例の詳細を見る

5.耳鳴りで後遺障害認定を受けるために注意すべきこと

実際の事例を見て、弁護士によるサポートの重要さを理解していただけたのではないでしょうか。

実は、すぐに病院に行くこと以外にも、後遺障害認定を受けるために注意すべきことがあります。

以下の3つは後遺障害認定を受けるために重要なので、忘れないでください。

耳鳴りで後遺障害認定を受けるために注意すべきこと
1.症状を一貫して訴え続ける
2.耳鳴りを自覚したら早期に耳鼻科を受診する
3.時間が経過していても諦めない

5-1.症状を一貫して訴え続ける

耳鳴りの症状が継続しているなら、症状を一貫して訴え続けてください。

交通事故による後遺障害と認められるためには、交通事故後、耳鳴りの症状が一貫して存在していることが必要であり、改善の可能性が乏しいと評価できることが重要です。

「1日だけ良くなったことがある」
「改善したりひどくなったりする」
などの報告も、不要です。

5-2.耳鳴りを自覚したら早期に耳鼻科を受診する

耳鳴りの後遺障害認定を受けたい方は、事故後早期に耳鼻科を受診しましょう。

事故から数ヶ月経過してから耳鼻科を受診しても、耳鳴りと交通事故との因果関係を否定されてしまう可能性があります。

整形外科で耳鳴りの症状を訴えるだけでは、耳鼻科の診断書は作成されませんので、不十分です。

5-3.時間が経過していても諦めない

症状が出てから少し時間が経っていても、耳鳴りに悩んでいるなら諦めないでください。

時間が経過していても、その耳鳴りが事故によるものだと証明できれば、後遺症だと認めてもらえる場合があるからです。

「今更症状を訴えても遅いだろう」
「事故から数ヶ月経ってしまったからもう無理なはず」
などと自己判断で諦めると、後悔するかもしれませんよ。

事故から時間が経過していても、まずは耳鼻科を受診し、その後の賠償のことは弁護士に相談してください。

6.耳鳴りで後遺障害等級の認定を希望するなら弁護士法人サリュへご相談ください

事故による耳鳴りで後遺障害認定を希望するなら、弁護士法人サリュにご相談ください

サリュは被害者側専門の弁護士事務所です。耳鳴りで後遺障害認定を獲得し、賠償金を得た事例もあります。

弁護士法人サリュの3つの強み
1.後遺障害診断書のアドバイスを受けられる
2.顧問ドクターによる診断を受けられる
3.交通事故の解決事例が豊富にある

治療終了後も相談可能なので、ぜひお問い合わせください。

6-1.後遺障害診断書のアドバイスを受けられる

1つ目は、後遺障害診断書のアドバイスを受けられることです。

後遺障害診断書は、後遺症の認定で重視される大切な書類です。

後遺障害診断書に必要な内容を記載してしっかり準備しないと、耳鳴りで悩んでいても後遺症を認めてもらえません。

私たちサリュの交通事故の解決実績は、約20,000件もあります。
過去の経験を活かして、あなたが等級を獲得するためにしっかりサポートいたします

6-2.顧問ドクターによる診断を受けられる

2つ目は、顧問ドクターによる診断を受けられるところです。

サリュは、全国に顧問ドクターがいます

顧問ドクターは、後遺障害等級の申請に有利な画像上の所見を教えてくれたり、必要な検査を教えてくれたりします。

医者の一つの見落としで運命が変わるのが、交通事故の怖いところです。

サリュには顧問ドクターがいるので、重要な証拠を見落とされることはありません。

6-3.交通事故の解決事例が豊富にある

3つ目は、交通事故の解決事例が豊富なところです。

サリュの解決事例数は業界でもトップクラスの約20,000件で、経験豊富な弁護士が多数在籍しています。

実は、交通事故は扱いが特殊なので、弁護士なら誰でも解決できるわけではありません。

被害者と敵対する加害者の損害保険会社は、最低限度の補償で示談をさせるように誘導します。

あなたの辛い耳鳴りが不当な理由で認められなかったり、正当な賠償金とかけ離れた示談金で解決することは、まかり通ってはならないのです。

損保会社のやり方を知り尽くしたサリュだからこそ、これまでの経験をもとに、あなたを最大限サポートいたします。

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7.交通事故による耳鳴りの後遺障害認定に関するQ&A

最後に、交通事故による耳鳴りの後遺障害認定に関する疑問にお答えします。

Q1.交通事故の耳鳴りの後遺障害の申請方法は?
Q2.後遺障害等級が認定されるまでにどのくらいかかる?
Q3.示談が成立した後でも耳鳴りの症状を訴えたら慰謝料をもらえる?

7-1.【Q1】交通事故の耳鳴りの後遺障害の申請方法は?

A.後遺障害認定の申請方法は2つあります。

申請方法メリットデメリット
1.加害者請求…加害者側の任意保険会社が申請する・手間がかからない・加害者側に手続きを任せるので不透明
2.被害者請求…被害者が相手の自賠責保険会社を通して申請する・申請に有利な診断書や証拠を自分で集めて提出できる
・自分で申請するので手続きの透明性が高い
・手間がかかる

2つの申請方法のうち、おすすめなのは被害者請求です。

被害者請求のほうが申請の手間がかかりますが、こちらに有利な資料を提出できるので、後遺障害が認定されやすい傾向にあります。

被害者請求のデメリットは、提出書類を自分で集めなければならない点ですが、心配ありません。

弁護士に依頼すれば、弁護士が申請に必要な書類を集めたり、追加で提出すべき書類を確認したり、手続きのサポートをします。

7-2.【Q2】後遺障害等級が認定されるまでにどのくらいかかる?

A.申請後、平均1~2ヶ月です。

早ければ1ヶ月以内に結果が出ますが、追加の調査が必要になる場合には、3ヶ月以上かかる場合もあります。

7-3.【Q3】示談が成立した後でも耳鳴りの症状を訴えたら慰謝料をもらえる

A.示談が成立した後に交渉しても、原則として慰謝料はもらえません

示談の成立は、「この問題は解決した」という意味を持つからです。

「この体の不調はあのときの事故が原因かも……」と気づいて後悔しないためにも、事故に遭ったらすぐに病院に行き検査を受けましょう。

また、少しでも症状に関する疑問や不安があれば、医師に全て話しておくことも大切です。

8.まとめ

この記事では、交通事故による耳鳴りで後遺障害認定を受ける方法を紹介しました。

耳鳴りで認定される可能性のある後遺障害等級は12級や14級で、難聴であることを証明する必要があります。

そのため、交通事故に遭い耳鳴りを自覚したらすぐに耳鼻科を受診し、以下の検査を受けてください

耳鳴りの症状で後遺障害認定を受けるために必要な検査
1.純音聴力検査
2.ピッチ・マッチ検査
3.ラウドネス・バランス検査

耳鳴りの症状でもらえる可能性のある賠償金は、以下の4つです。

交通事故の耳鳴りでもらえる賠償金
1.後遺障害慰謝料:相場は110万円~290万円前後
2.入通院慰謝料:1日でも入通院すればもらえる
3.逸失利益:収入・年齢などによって異なる
4.その他:治療費や休業損害など

後遺症に対する慰謝料や通院にかかったお金も請求できるので、最終的に1,000万円以上の賠償金を受け取れるケースもあります。

1.賠償金1,400万円・40代男性の事例
2.賠償金1,200万円・40代男性の事例

耳鳴りで後遺障害認定を受けたいなら、以下の3点に注意しましょう。

耳鳴りで後遺障害認定を受けるために注意すべきこと
1.症状を一貫して訴え続ける
2.耳鳴りを自覚したら早期に耳鼻科を受診する
3.時間が経過していても諦めない

特に重要なのは、耳鳴りを自覚したら早期に耳鼻科を受診することです。事故日と耳鳴りの訴えに時間的な隔たりがあると、後遺障害の認定可能性が下がります。

交通事故でひどい目にあわされて悩んでいるなら、ぜひ弁護士法人サリュにご相談ください

サリュには、後遺障害認定の申請に必要な診断書作成のアドバイスや、顧問ドクターによる診断など、認定を受けるためのサポートが多数あります。

耳鳴りの症状に気づいてから時間が経っていても、まだ間に合う場合があるので、諦めないでください。