交通事故に遭ったらすぐ整形外科へ!受診の流れや病院の選び方を解説
「交通事故で怪我をしたけど、行くのは整形外科でいいのかな」
「怪我というほど症状があるわけじゃないけど、整形外科に行ってもいいの?」
交通事故に遭ってしまったあなたは、そんな悩みを抱えているのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、交通事故に遭ったら、すぐに整形外科に行ってください。
なぜなら、交通事故から時間が経ってから病院を受診して怪我が判明しても、交通事故と怪我の因果関係が認められない可能性があるからです。
痛みやしびれなどの症状がひどくなってから整形外科に通っても、事故直後に受診した記録がないと、事故による怪我だと認められず、補償が受けられない可能性があります。
交通事故と怪我の因果関係が認められないと、加害者に請求できるはずの治療費や慰謝料が受け取れなくなります。
交通事故に遭って怪我をした被害者であるにも関わらず、何の補償も受けられないという事態に陥ってしまうのです。
それを防ぐためには、すぐに整形外科(病院)に行って検査や診断を受ける必要があります。
また、交通事故の直後に怪我の自覚がなくても、気付いていないだけで、実際には怪我をしている可能性があります。
交通事故では、外傷には現れない怪我をするケースも少なくありません。
事故の直後は興奮や緊張から痛みを感じず、数日後になってようやく症状に気が付くようなこともあるのです。
そのため、怪我の自覚がない場合でも、事故の直後には病院を受診すべきです。
とはいえ、交通事故に遭ってパニックになっている状況で、どの病院に行けばいいのか、どう通院すればいいのか、迷う方も多いでしょう。
この記事では、交通事故に遭って整形外科に行くべきか悩む人に向けて、安心して受診できる情報をお伝えします。
この記事でわかること ・交通事故に遭ったらすぐに整形外科へ行くべき理由がわかる ・交通事故に遭った際の整形外科の選び方のポイントがわかる ・整形外科に行く前にしておくべきことがわかる ・交通事故の治療費を加害者側の保険会社に請求する方法がわかる |
交通事故の怪我の不安を解消し、安心して治療に専念できるよう、この記事の内容を参考にしてください。
この記事の監修者
弁護士 西内 勇介
弁護士法人サリュ
横浜事務所
神奈川県弁護士会
交通事故解決件数 500件以上
(2024年1月時点)
【略歴】
京都大学法科大学院修了
【獲得した画期的判決】
死亡事故、高次脳機能障害や引き抜き損傷等の重度後遺障害の裁判経験
人身傷害保険や労災保険等の複数の保険が絡む交通事故の裁判経験
その他、多数
【弁護士西内の弁護士法人サリュにおける解決事例(一部)】
事例339:無保険で資力に不安な相手方に対し裁判。200万円を回収した事例
事例368:主婦の休業損害を、すべての治療期間で認められた事例
事例373:過去の事故による受傷部が悪化、新たに後遺障害申請を行い、併合7級を獲得した事例
交通事故被害に遭われたら、できるだけ早期に、交通事故の被害者側専門弁護士に相談することをおすすめします。これは、弁護士のアドバイスを受けることで、もらえる損害賠償金が大きく変わる場合があるからです。
弁護士法人サリュは、創業20年を迎え、交通事故の被害者側専門の法律事務所として累計20,000件以上の解決実績があります。所属弁護士の多くが1人あたり500件~1000件以上の交通事故解決実績があり、あらゆる交通事故被害者を救済してきました。その確かな実績とノウハウで、あなたのために力を尽くします。
相談だけで解決できることもありますので、まずはお気軽に無料法律相談をご利用ください。
目次
1.交通事故に遭ったらすぐに整形外科を受診すべき
最初にお伝えした通り、交通事故に遭ったらすぐに整形外科(病院)を受診してください。
「大した怪我ではないし、ちょっとしたことで病院に行くのは大げさかな」
そう感じてしまう方もいるかもしれませんが、交通事故で怪我をした場合、早く病院を受診することは、その後の治療を円滑に行うためにも非常に重要です。
なぜすぐに整形外科を受診するべきなのか、詳しい内容を解説します。
1-1.事故と怪我の因果関係を証明するために早く診断を受けるべきだから
交通事故に遭って怪我をした可能性がある場合は、すぐに、どれだけ遅くとも事故から1週間以内に病院へ行ってください。
交通事故の発生から日が空きすぎると、事故と怪我との因果関係が認められなくなる可能性が高くなります。
この因果関係が認められなくなる期間は、保険会社の対応や裁判例を分析すると、大体1週間前後とされていることが多いため、早期に病院を受診し、交通事故の影響で怪我をしたという記録を残す必要があるのです。
どの科を受診するか悩んだ時は整形外科でOK |
交通事故で怪我をした、痛みやしびれ・違和感などの症状があるという場合で、病院のどの科を受診するか悩んだときは、とりあえず整形外科を受診すればOKです。 打撲やむちうちなど、交通事故で見られる大半の怪我は、整形外科で治療を受けることができます。 検査や診察を受ける中で別の科の方が適切である場合には、医師より助言があるはずですから、まずは整形外科を受診しましょう。 |
1-2.自覚症状がなくても実は怪我をしていて後から症状が出る可能性があるから
見た目に異常がなく、怪我をした自覚がなければ、
「病院へは行かなくてもいい」
と思ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません。
怪我を自覚していなくても、交通事故に遭った直後はできる限り病院へ行くことをおすすめします。
なぜなら、交通事故での怪我は、見た目に現れないものが多くあり、自分で気が付かないパターンがよく見られるからです。
事故の直後は、興奮や緊張で痛みを感じなくなっているということもあります。
そのようなケースで怪我を見過ごしてしまうと、治療の開始が遅れ、適切な賠償を受けられないばかりか、完治が遠のいてしまう可能性もあるのです。
次のような症状は、交通事故が原因で起こっている可能性があります。
【事故後に現れやすい症状】
・頭痛・めまい・吐き気・体の痛み・体のだるさ・しびれ |
これらの症状は、事故直後から受診し、継続的に記録をつけておかないと、交通事故との因果関係を証明することが難しくなります。
少しでも気になる症状があれば、すぐに病院へ行きましょう。
特に頭を打っていた場合は、自覚症状がなくても病院へ! |
「事故の衝撃で頭をぶつけた」「一瞬意識を失ったけど、すぐにもとに戻った」 そんなことがあった場合は特に、一刻も早く病院へ行ってください。 頭に負った怪我は、一見外傷がなく無傷に見えても、脳がダメージを受けており、後から重篤な症状を引き起こす可能性があります。 脳内で出血が起きていた場合、一時的には普通に行動できたとしても、最悪の場合、命にかかわるケースもあります。 すぐに病院へ行って「頭を打った」ということを伝え、MRI検査などで脳に損傷がないかを確認してもらいましょう。 |
2.交通事故に遭った際の整形外科を選ぶポイント5つ
交通事故に遭ったあと「すぐに整形外科へ行くべきだ」と言われても、普段病院へ行かない人にとっては、どんな病院を選べばいいのかわかりませんよね。
ここでは、そんな方が迷いなく整形外科を見つけられるよう、病院を選ぶ際のポイントを5つに絞ってお伝えします。
交通事故に遭った際の整形外科を選ぶポイントは次のの5つです。
・交通事故治療に対応している ・検査設備が充実している ・通院しやすい立地にある ・リハビリテーションに対応している ・安心できる |
それぞれ詳しく解説していきます。
2-1.交通事故治療に対応している
まず一番大切なのが、交通事故治療に対応している整形外科を選ぶことです。
整形外科は、交通事故による怪我に注力している整形外科もあれば、スポーツによる怪我に注力している整形外科も、年齢による諸症状やリウマチ・骨粗しょう症など病気による諸症状に注力している整形外科もあります。
専門から外れた病院では、適切な診断も、十分な治療も受けられない可能性があるため、交通事故の治療に特化した病院を選ぶことをおすすめします。
また、交通事故治療に力を入れている病院では、保険会社とのやりとりにも慣れているため、手続きをスムーズに行うことができます。
事前に病院のWEBサイトなどを確認し、どのような治療に特化しているのか、確認しておくようにしましょう。
2-2.設備が充実している
次に重要なポイントは、病院の設備が充実していることです。
交通事故で怪我をした場合、怪我の状態を明らかにするためレントゲンやMRI検査を行うことになります。
【交通事故の怪我で受ける検査】
・レントゲン検査(X線検査)・CT検査・MRI検査 |
MRIなどの設備が不十分な病院を選んでしまった場合、紹介状を書いてもらい、検査のみ別の病院へ受けにいくことになり、手間がかかります。
スムーズに治療を進めるためにも、最初から設備の揃った整形外科を選ぶのがおすすめです。
設備については、病院のWEBサイトなどで確認できます。また、気になる場合には病院へ電話して、受診前に聞いておくと安心です。
2-3.通院しやすい立地にある
完治を目指して長く通ううえで重要なのが、通院しやすい立地にあることです。
交通事故の怪我では、治療の経過を観察するため、高い頻度での通院が必要となります。
また、治療のために数か月から1年以上通院を続けることもあります。
その際に、通いづらい場所にある病院では、費用的な負担だけでなく、時間的な負担、労力的な負担がかかってしまうでしょう。
自宅や通勤先に近い、交通の便がいいなど、通いやすい場所の病院を選ぶこと大切です。
また、電車ではなく車で通院する場合には、駐車場があるかをチェックしておきましょう。
2-4.リハビリテーションに対応している
怪我の治療後、普段の生活へと復帰していくうえでは、リハビリテーションに対応した整形外科を選ぶことがおすすめです。
交通事故で怪我をした際は、怪我の様子を見ながらリハビリテーションを進めていくことになります。
適切なリハビリを受ければ、後遺症などを残さずに、早期の回復が見込めます。
理学療法士や作業療法士が在籍する整形外科なら、専門的なリハビリが受けられます。
こちらに関しても、病院のWEBサイトで確認することができます。
リハビリテーション科を併設している病院であれば、より専門的なリハビリを受けられるでしょう。
2-5.安心できる
治療に専念するためには、安心できる空間であることも大切です。
整形外科には、治療やリハビリのため、数か月から1年以上通院する場合もあります。
長い期間通い続けることになる可能性があるので、雰囲気の良い、安心できる空間であることが重要です。
また、
「最初に自覚していた症状の他に気になる症状が出てきた」
「リハビリの進め方について聞いておきたい」
など、通院する中で相談したいことや疑問点が出てくることはよくあります。
そんな時に相談しやすい病院でないと、思うように治療やリハビリが続けられません。
医師とのしっかりした意思疎通は、治療を続けるうえでとても大切なことなので、この点についても病院を選ぶ際に見極めましょう。
通院前に病院の雰囲気を確かめるには、下記のような方法があります。
・WEBサイトを確認する ・Googleマップの口コミをチェックする ・電話で問い合わせる ・家族や近所の知人に聞く ・他の病院にかかっている場合、主治医に紹介してもらう |
ネットを使って調べる方法は気軽にできますが、実際の雰囲気をそのまま知ることはできません。
もし、ご家族や知人に整形外科への通院経験がある方がいれば、その場で連絡して聞いてみるのが良いかもしれません。
また、電話で受診候補の病院に問い合わせを行い、その時の対応を参考にするのも方法です。
3.交通事故後に整形外科へ行く前にやるべきこと
実際に行く病院も決めて、通院をしよう!と思ったけれど、そのまま整形外科へ行っていいのか不安になっていませんか?
交通事故に遭ってしまった場合、そのまま近くの整形外科へ行っても問題はありませんが、事前に準備をしておくことで、よりスムーズに通院を進めることができます。
整形外科に行く前には、下記のステップで受診しましょう。
・【STEP1】相手(加害者)に保険会社へ連絡してもらう ・【STEP2】受診する整形外科を決め、病院の情報を保険会社に伝える ・【STEP3】必要に応じて病院へ連絡後、通院開始 |
3-1.【STEP1】相手(加害者)に保険会社へ連絡してもらう
交通事故の治療費など賠償金は、多くの場合は、加害者側の保険会社が支払うことになります。
詳しい手続きについては4.交通事故による整形外科での治療費は基本的に自己負担なし。加害者側に請求できるで解説しますが、多くの場合、被害者の治療費は、加害者側の保険会社に払ってもらうことができます。
そのため、被害者は、整形外科での治療に際して窓口でお金を支払う必要がありません。
加害者側の保険会社に支払ってもらうには、加害者本人から保険会社へ連絡してもらう必要があります。事故後に、通院したい旨を加害者に伝え、加害者から保険会社に連絡してもらいましょう。
上記連絡が順調に進んでいれば、数日以内に相手の保険会社から連絡があるはずです。もしそれ以上経っても連絡がこない場合には、加害者に問い合わせをしてみてください。
また、自分が加入している保険の補償が使える場合もあるので、事故後には自身が加入する自動車保険の会社にも連絡をしておきましょう。
なお、「加害者の保険会社から連絡がないから」という理由で、病院への受診が遅れるのは好ましくありません。連絡が取れない場合には、とりあえず自費で治療を受けてください。
3-2.【STEP2】受診する整形外科を決め、病院の情報を加害者側の保険会社に伝える
加害者側の保険会社と連絡できたら、受診する医療機関名などを伝えてください。
【保険会社に伝える情報】
・医療機関の名称(院内に複数の科がある場合は受診する科の名前) ・医療機関の住所や電話番号 |
この手続を済ませておけば、保険会社から病院へ連絡が行き、治療費を直接支払ってくれるよう手配されるため、被害者であるあなたが病院の窓口で治療費を支払う必要がなくなります。
ただし、保険会社から医療機関への治療費の直接払いはあくまでも保険会社のサービスです。相手の保険会社や通院先の医療機関によっては対応しておらず、立て替え払いが必要になる場合もあります。
詳しい医療機関での支払いについては、4.交通事故による整形外科での治療費は基本的に自己負担なし。加害者側に請求できる事故の治療費は基本的に自己負担なし。加害者側に請求できるで説明します。
3-3.【STEP3】必要に応じて病院へ連絡後、受診する
受診予定の病院が事前予約や受付が必要な場合は、連絡をしておきます。
この時、交通事故の怪我での利用であることを伝えておくと、手続きがスムーズに進みます。
治療費を相手の保険会社に負担してもらう場合、身分証明が必要となるケースが多いため、健康保険証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を持って行っておくと安心です。
受診までに待ち時間がある場合は、自覚症状や事故でぶつけた場所などを、スマホやメモ帳などにまとめておくと、すぐに正確に医師に情報を伝えることができ、スムーズに必要な検査などを案内してもらえます。
4.交通事故による整形外科での治療費は基本的に自己負担なし。加害者側に請求できる
これまでもお話してきましたが、交通事故の被害者は、治療費を相手の保険会社に請求することができます。
「急に病院に行かないといけないと言われても、お金がない」
「検査にお金がかかるようなら受けられない」
と不安を抱いている方もいらっしゃるかもしれませんが、お金のことは心配しなくても大丈夫です。
交通事故で怪我をした場合、基本的に治療費は加害者側の保険から支払われます。
交通事故に遭った際の治療費の支払い方法には、
・加害者側の保険会社が直接病院へ支払う一括対応の方法
・被害者が一旦立て替えて後から回収する方法
の2種類があります。
それぞれの方法について、詳しく説明していきます。
4-1.一括対応(加害者側の保険会社が直接病院に支払う)
交通事故の治療費の支払い方法で多いのが、加害者側の任意保険会社が病院に直接支払う任意一括対応の方法です。
通院前に加害者側の保険会社に連絡をし、病院と手続をしてもらい、金銭のやりとりを直接行ってもらうので、被害者は窓口での支払なしで通院が可能になります。
【任意一括対応の手順】
(1)事故後、加害者側の任意保険会社に連絡し、通院する病院の情報を伝える (2)保険会社から送られる任意一括対応の同意書へ署名する (3)病院から診断書と治療費の請求書が保険会社に送付され、保険会社が治療費の支払いを行う (4)加害者側の保険会社と自賠責保険会社あるいは被害者との間で治療費の負担額の清算を行う |
初診のタイミングは、(1)以降であればいつでも大丈夫です。
ただし、保険会社と病院のやりとりのタイミングによっては一時的に治療費の立て替えが必要になる可能性があるため、事前に保険会社に相談しておきましょう。
被害者が行うことは、
(1)保険会社へ連絡し、通院する病院の情報を伝える
(2)同意書へ署名する
の2点で、他の部分は保険会社と病院が行ってくれます。
4-2.被害者側が一旦立て替えて支払う
基本的に、交通事故で怪我をした場合には任意一括対応となりますが、保険会社が対応しない場合には、被害者が治療費を立て替えて支払う必要があります。
【任意一括対応を拒まれるケース】
・被害者の過失割合が大きい ・事故態様で争っている ・加害者が保険会社による示談代行に同意していない ・そもそも加害者が任意保険に加入していない |
この場合は、後から請求をして治療費を回収していくことになるので、どこでいくら支払ったのかわかるように、領収書などは必ず保管しておいてください。
5.治療費や慰謝料の請求で困ったら弁護士へ相談するのがおすすめ
「そんな大した怪我ではないし、治療費なんてそこまでかからないんじゃないかな?」
「治療費の請求なんて面倒そうだし、自費でいいか」
そんな風に考える方もいるかもしれませんが、交通事故で怪我をした場合、事前に想定していたよりも通院にお金や時間がかかるケースは少なくありません。
また、整形外科は基本的に平日の日中に診療を行っているため、通院のために仕事を休まなくてはいけなくなることもあります。
有給休暇の日数は限られていますし、回数が増えるとお給料が減ってしまい、生活に影響が出る可能性もあるでしょう。
交通事故にあった場合は、加害者に治療費の他、慰謝料や休業損害補償などをしっかり請求しましょう。
賠償金の請求は、被害者が個人で行うことも可能ではありますが、弁護士に依頼したほうがよいケースもたくさんあります。
【交通事故解決で弁護士に依頼したほうがいいケース】
・相手の保険会社とのやりとりを自分で行いたくない ・弁護士基準・裁判基準と呼ばれる基準で示談交渉をしたい ・弁護士費用特約に加入していて、弁護士費用の心配がない ・ある程度の期間の通院をしている |
※弁護士費用特約:自動車保険などに付帯する特約で、弁護士費用を保険会社が代わりに支払ってくれる特約
上記のようなケースでは、弁護士に依頼することのメリットが大きくなるので、依頼をおすすめします。
弁護士へ依頼すれば、面倒な加害者側保険会社とのやりとりを、すべて任せることができます。
また、大きな怪我をした場合には、弁護士に依頼することで慰謝料や休業損害が大幅に増額する可能性もあります。是非一度弁護士に相談してみてください。
6.交通事故に遭って整形外科へ行くか悩んだ際のよくあるQ&A
交通事故に遭ったあと、整形外科へ行くか迷っている人が抱える、よくある質問と回答をまとめました。
お悩みの際の参考にしてください。
6-1.【Q1】整形外科ではなく、整骨院への通院でもいいですか?
A.まずは整形外科を受診してください。
整形外科が近くにない、通い慣れたところに行きたいなどの理由で、整骨院へ行きたいと思う方もいるかと思いますが、まずは整形外科など、病院を受診してください。
なぜなら、病院で検査を受けたり、診断書を発行してもらったりしないと、交通事故による怪我として、治療費の請求をすることができないからです。
整形外科と整骨院には、下記のような違いがあります。
交通事故で通院する際の病院(整形外科)と整骨院の違い
病院(整形外科) | 整骨院 | |
資格 | 医師 | 柔道整復師 |
内容 | ・レントゲンなどの検査 ・薬や湿布の処方 ・診断書の発行 |
・リハビリ ・手技や電気による治療 |
怪我の直後に、原因を明確にするためにレントゲンやMRIなどの検査をしたり、その結果を診断書として発行することは、病院にしかできません。
整骨院はリハビリやマッサージなど、回復期の治療を円滑に進めるために効果的な施設となっていますが、施術費を賠償として認めてもらうためには医師の許可・同意が必要です。
それぞれの特性を知ったうえで、まずは病院にかかり、医師に相談しながら整骨院を併用すると良いでしょう。
6-2.【Q2】交通事故のあと、まったく怪我をしていなくても整形外科に行っていいですか?
A.怪我を自覚していなくても病院に行ってOK。ただし、不必要な通院や治療は避けましょう。
事故の直後は怪我に気が付かなかったり、外見に現れなかったりする場合もあるので、念のため受診することに問題はありません。
怪我の早期発見のためにも、むしろ積極的に行ったほうが安心でしょう。
しかし、病院で検査をしてもらい、「異常がない」「治療が不要だ」と言われたにも関わらず、通院を続けるのは問題があります。
不要な治療や施術を行って賠償金の請求を行うと、相手の保険会社に過剰請求として認識され、治療費が支払われない可能性があります。
不正請求として詐欺罪に問われてしまう可能性もあるため、賠償金の水増しのために不正な通院を行うようなことはやめましょう。
6-3.【Q3】交通事故で怪我をして整形外科へ通う期間、どれくらいの頻度で通えば良いですか?
A.怪我の内容や症状によって異なります。医師の判断に従いましょう。
通院期間は怪我の内容によってまちまちです。適宜、医師に相談しましょう。
通院の頻度に関しては、通院が少なすぎると慰謝料を減額されたり、通院間隔が開きすぎると治療が中断したと判断される可能性が高まります。
2〜3日に1回程度を目安に、医師の指示に従って通院してください。
7.まとめ
この記事では、交通事故に遭った後に整形外科にかかるまでの手順や、病院の選び方について解説しました。
内容のまとめは、以下のとおりです。
〇交通事故に遭ったら、怪我の自覚がなくとも7日以内に整形外科を受診する
〇交通事故に遭った際の整形外科を選ぶポイントは下記の5つ
・交通事故治療に対応している ・設備が充実している ・通院しやすい立地にある ・リハビリテーションに対応している ・安心できる |
〇整形外科に行く前にやるべきことは下記のステップで進める
・【STEP1】相手(加害者)に保険会社へ連絡してもらう ・【STEP2】受診する整形外科を決め、病院の情報を加害者側の保険会社に伝える ・【STEP3】必要に応じて病院へ連絡後、通院開始 |
〇交通事故の治療費は基本的に窓口負担なし。加害者側保険会社が医療機関に直接支払ってくれる
この記事の内容を参考に、整形外科に通って安心して治療を行ってください。