むちうちの後遺症認定が難しい5つの理由|認められやすい方法を解説

交通事故の被害に遭った方の中には、「むちうち」になって後遺症が残ってしまう方も多くいらっしゃいます。後遺症が残ってしまうと仕事や日常生活にも影響が出てしまい、とてもつらい思いをされていることでしょう。

そのような状況では、できれば後遺障害認定を受けて、後遺障害に対するしっかりとした補償を受け取りたいと考えるのが通常です。しかしながら、「むちうちの後遺障害が認定されるのは難しい」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

確かに、むちうちの後遺障害認定は難しいといわれています。その原因としては以下のようなものがあります。

本来ならば後遺障害が認められるような状況であっても、後遺障害診断書に記載ミスや記載漏れがあったり、自覚症状の伝え方が悪かったり、書類上では事故の大きさが伝わりにくかったりすると、認定されないことがあるのです。

しかしながら、記載ミスや情報不足を未然に防いで万全の状態で認定申請できれば、むちうちの後遺障害が認定されやすくすることが可能です。

この記事では、むちうちの後遺症が残っても後遺障害等級が認定されるのが難しい原因や、認定されるケースとされないケース、適切に認定されるためにすべき具体的な流れについて詳しく解説していきます。

むちうちの後遺症に対して正当な賠償を得たいと考えている方は、ぜひこの記事を最後までお読みいただき、適切な結果を受け取れるようにしましょう。

※後遺障害とは、交通事故が原因で残った機能障害や神経症状のことをいいます。
後遺障害が認定されると、入通院慰謝料とは別の「後遺障害慰謝料」や
「後遺障害逸失利益(後遺障害になったことで失われた将来の収入のこと)」を加害者に請求できます。
例えば、むちうちの場合には、第14級または第12級の等級(レベル)の後遺障害が
認められることがあるのです。

この記事では、読み進めながら後遺障害認定とは何かも分かるように解説していますが、
先に「そもそも後遺障害認定って何?」という部分を知りたい方は、
後遺障害認定で納得の結果を得るための重要知識と手順【弁護士解説】」の記事をご覧ください。

この記事の監修者
弁護士 籔之内 寛

弁護士法人サリュ
大宮事務所
埼玉弁護士会

交通事故解決件数 1,500件以上
(2024年1月時点)
【略歴】
中央大学法科大学院
【獲得した画期的な判決・和解・示談等】
・保険加入していない原動機付自転車が路肩に停車中の自動車に追突した事故で、原付後部座席に乗車していた被害者が高次脳機能障害等のケガをした事例で、駐車車両にも過失を認めさせ、約1億円の支払いを認めさせた判決
・てんかんの既往が理由で非該当とされた頸椎捻挫による頸部の疼痛を裁判上の和解で後遺障害等級14級相当で解決した事例 その他、多数
【弁護士籔之内の弁護士法人サリュにおける解決事例(一部)】
事例79:死亡事故 過失割合が争点 刑事記録や現地調査によりご遺族が納得できる解決に
事例86:高次脳機能障害|約8000万円の提示を裁判で1億9000万円に増額
事例208:会社役員であった被害者の休業損害が訴訟で認められた事例

1. むちうちの後遺症の認定が難しいと言われる理由5つ

まずは、なぜ「むちうちの後遺症が残っていても、後遺障害認定が難しいのか」を詳しく解説していきます。

むちうちの後遺障害の認定が難しいと言われる理由5つ
(1)自覚症状だけでは認定されるのが難しいから
(2)医師が適切に書いてくれないと認定されるのが難しいから
(3)事故が原因だと伝わらないと認定されるのが難しいから
(4)適切に通院していなければ認定されないから
(5)症状の継続性がわからないと認定されるのが難しいから

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1-1. 自覚症状だけでは認定されるのが難しいから

むちうちの後遺症が残っていても認定されるのが難しい理由として、「自覚症状だけで認定されることが難しいから」というものがあります。

交通事故が原因でむちうちになり、治療を続けてもなお後遺症が残ってしまう場合には、後遺障害等級の「12級13号」や「14級9号」に該当する可能性があります。

しかしながら、この後遺障害等級が認定されるのには「自覚症状があること」だけではなく、「その症状が起きていることが客観的に判断できること」が必要です。

もう少し噛み砕いて説明するとこういうことです。「交通事故で追突されてむちうちになった!後遺症が治らない!」という方がいた時に、その訴えだけを聞いて認定してしまうと、言ったもの勝ちになってしまいます。

そうならないために、交通事故の状況や検査の結果、医師の所見、通院の頻度や内容などを客観的に判断して、「この状況なら本当に後遺症が残っているのだろう」と認められる場合のみ認定が下りるのです。

1-2. 医師が適切に書いてくれないと認定されるのが難しいから

1-1とも関連しますが、むちうちの後遺症が12級や14級の障害等級に該当するものであっても、医師が書いてくれる後遺障害診断書の書き方が悪いと認定されないことがあります。この点も、認定が難しい理由のひとつです。

後遺障害が認定されるケースであっても、書類からその内容が伝わらなければ認定が下りないことがあるのです。

後遺障害診断書の書き方が悪い例
✖ 自覚症状が正確に記載されていない
✖ 検査の結果が記載されていない
✖ 緩解の見通しの欄に「数年後に症状は消失する見込み」などと書かれている
✖ その他、認定に必要な情報が漏れているなど

例えば、認定手続きで提出する後遺障害診断書には、障害内容の増悪・緩解(かんかい)の見通しを書く欄があります。

後遺障害が認定されるためには、この欄に「今後軽快していくだろう」などと書かれてしまうと、症状が残らない=後遺障害ではないと判断されてしまい、後遺障害の認定は下りません。

このように、後遺障害診断書の書き方が間違っていたり、記載漏れがあったりすると「非該当」となってしまうことがあります。

診断書を適切に書いてもらう方法については、「後遺障害診断書の書き方|等級認定に有利な記載例を弁護士が紹介」の記事で詳しく解説しているので確認してみてください。

1-3. 事故が原因だと伝わらないと認定されるのが難しいから

後遺障害認定が難しい理由として、「事故との因果関係を示さなければならない」という点もあります。

後遺障害認定が下りると、交通事故を起こした加害者に対して、後遺障害に対する慰謝料や逸失利益(交通事故に遭わなければ本来得られたはずの収入のこと)を請求できます。

だからこそ、「むちうちの原因が本当に交通事故なのか?」も厳しくチェックされます。

後遺症がずっと続くようなむちうちが起きるケースというのは、ある程度速いスピードで後ろから追突された場合などです。こうしたケースでは、多くの場合で車にも損害が出るはずです。

もしも、認定手続きに提出した書類から交通事故との因果関係が伝わらなければ、後遺障害が認定されないことがあります。

例えば「きわめて低速度で追突された」など事故の内容が軽微と判断されてしまうと、後遺障害の認定がされないことがあるのです。

1-4. 適切に通院していなければ認定されるのが難しいから

通院頻度や通院の内容によって、むちうちの後遺障害の認定が下りないケースもあります。

あくまで目安ですが、むちうちの場合、6ヶ月程度しっかりと病院(整形外科など)に通って、それでも後遺症が治らなかった場合に後遺障害が認められることが多いといわれています。

通院頻度が極端に少なかったり、必要と思われる医療行為を受けていなかったりすると、後遺障害認定が却下される可能性があります。

1-5. 症状の継続性がわからないと認定されるのが難しいから

むちうちの後遺症を認めてもらう難しさとして、症状の継続性が分からないと認定されるのが難しいという点もあります。具体的には、後遺症は「常時続いている」ことが認定条件となります。

例えば、「ある動きをした時だけ痛みが出る(通常時は問題ない)」という症状だと、後遺障害は認定されない可能性大です。

医師への伝え方が悪かったせいで、上記のように判断されてしまうこともあるので注意が必要です。

2. むちうちの後遺症について「認定が難しいケース」と「認定されやすいケース」

むちうちの後遺症の認定が難しいことが分かったところで、ここからは改めて、項目ごとに「認定が難しいケース」と「認定されやすいケース」について解説します。

認定されやすくなるための詳しい方法は後述しますので、ここでは対比した内容を一覧にまとめたので、参考にしてください。

【むちうちの後遺障害認定が難しいケースと認定されやすいケース】

むちうちの後遺障害認定が難しいケースむちうちの後遺障害が認定されやすいケース
本人の自覚症状だけしか無い自覚症状に加えて「他覚的所見」がある
後遺障害診断書に詳しい内容が記載されていない後遺障害診断書に医師の所見や経過、検査結果などが適切に記載されている
事故での車の損害が小さかった事故での車の損害が大きかった
月1回など通院回数が少なかった週3回などこまめに通院していた
事故から時間が経ってから通院を始めた事故当初から継続して通院していた
MRI検査を受けていないMRI検査を受けている
ある動きをした時だけ痛みが出る常に痛みやしびれがある

この表を見ると分かる通り、むちうちの後遺症が残っていても、自覚症状の表現の仕方や診断書の書き方、事故の大きさ、通院の仕方などさまざまな理由から後遺障害認定が難しいケースがあります。

適切に後遺障害認定が下りるのは結構ハードルが高いことが分かるのではないでしょうか。

3. むちうちの後遺症が認定されるのは確かに難しいが対策できる

ここまで解説した通り、交通事故被害に遭ってむちうちの後遺症が残った場合の後遺障害認定は、要点を押さえていないと難しい場合があります。

無意識のうちに間違った表現を使っていたり、適切な通院頻度で通っていなかったりすると、本来認められる状況でも認められないことがあるのです。

また、医師が適切な後遺障害診断書を書いてくれないなど、自分ではどうしようもできない原因で後遺障害認定が「非該当」となるケースもあります。

しかしながら、2章で解説したような「こうしたら認められやすい」というポイントをしっかり押さえておくことで、適切に認定されやすくすることは可能です。

具体的には、むちうちの後遺障害を適切に認定してもらうために、以下のポイントを押さえることが大切です。

むちうちの後遺障害を適切に認定してもらうためのポイント
(1)むちうちの後遺障害が認められる条件、認められないケースをよく勉強する
(2)治療中にも注意点があるので、できれば治療中から弁護士のアドバイスを受けるのが良い
(3)後遺障害診断書の書き方のせいで認定されない場合も、弁護士の助言を仰ぐのがおすすめ

上記のポイントを押さえた上で、むちうちの後遺障害認定を勝ち取るためのステップを4章で詳しく解説していきます。

4. 難しいむちうちの後遺障害認定を成功させるステップ

ここまでの内容を踏まえた上で、難しいといわれる「むちうちでの後遺障害認定」で適切な結果を得るための具体的なステップをまとめました。

難しいむちうちの後遺障害認定を成功させるステップ
・ステップ1:むちうちの後遺障害が認められる基準をしっかり把握する
・ステップ2:認定に必要な検査を理解した上で検査を行ってもらう
・ステップ3:通院時には常時性・一貫性・連続性を意識して自覚症状を伝える
・ステップ4:症状固定まで継続的に十分な治療を続ける
・ステップ5:症状固定になったら適切な後遺障害診断書を書いてもらう
・ステップ6:必要に応じて事故態様がわかる資料も添付する

ステップごとに詳しく解説するので、治療中からしっかり対策していくことをおすすめします。

4-1. むちうちの後遺症が認められる基準をしっかり把握する

まずは、むちうちの後遺症が「後遺障害等級認定」で認められるための基準をしっかり把握することが大切です。ここを正確に理解できていないと、ゴールが無いのに走り出してしまうようなもので、上手く行きません。

(1)むちうちが認定されやすい等級は12級・14級

交通事故によって「むちうち」になり、継続して治療を行ったのにもかかわらず、むちうち症状が残ってしまった場合に、後遺障害が認定される可能性があります。

後遺障害の内容は第1級から第14級までに分類されていますが、むちうちの後遺症が残った場合に認定されやすいのは、「12級13号」と「14級9号」の2つの等級です。

【むちうちで認定されやすい障害等級】

障害等級障害の内容
12級13号局部に頑固な神経症状を残すもの
→神経学的検査や画像所見などの他覚的所見によって医学的に証明できること
14級9号局部に神経症状を残すもの
→事故当時の状態や治療経過などから連続性・一貫性が認められ、実際にそのような症状があると推定できること

「局部に神経症状を残すもの」というのは、身体の一部分に痛みやしびれ、めまいなどが残っていることをいいます。12級は「強固な」という言葉が追加になっており、12級の方がその程度が強いと定義されています。

(2)12級・14級が認定される基準

12級13号が認定されるためには、神経学的検査や画像所見などの他覚的所見によって医学的に証明できることが必要です。12級は14級よりも認定基準が厳しく、自覚症状だけで認定される可能性は低いといえます。

具体的には、「脊髄・神経根への明らかな圧迫が画像に写っている」などの画像検査結果が重要となります。

一方で、14級9号の方は必ずしも画像に写っていなくても、事故当時の状態や治療経過などから連続性・一貫性が認められ、実際にそのような症状があると推定されれば認定される可能性があります。

12級と14級では、12級の方が障害のレベルが重いため、認定された後に請求できる慰謝料や逸失利益の額が多くなります。そのため、12級の方が認定されにくい状況があります。

むちうちは「他覚的所見」を示すのが難しいケースが多いため、実際に認定されるのは14級であることがほとんどです。

むちうちを後遺障害として認定してもらうためには、4-1で解説した認定基準とともに、認定に必要な検査を理解しておく必要があります。

具体的には、12級の場合も14級の場合も、画像診断検査(MRI、CT、レントゲンなど)と神経学的検査(関節可動域測定や知覚テストなど)を行っておくことが重要です。

【むちうちが後遺障害認定されるために必要な検査の内容】

障害等級認定されるために必要な検査の内容
12級13号画像診断検査(MRI検査、CT検査、レントゲン検査など)で神経学的所見の推移でも自覚症状と合致する所見が認められる必要がある
14級9号画像診断検査で他覚的所見が認められなくても神経学的検査(関節可動域測定や知覚テストなど)の所見があり、後遺症の存在が説明できれば認定される可能性がある

特に12級の場合は、画像診断結果が重要となるため、適切なタイミングで画像診断(MRI検査、CT検査、レントゲン検査など)を行っていなければ、認定されない可能性が高くなってしまいます。

一方で、14級9号の場合は、画像診断検査では所見が認められなくても、神経学的検査(関節可動域測定、Jackson・Spurling・SLR・テスト、徒手筋力テスト、知覚テスト、腱反射テストなど)での所見があれば認定に良い影響を与えます。

なお、検査をするタイミングが遅いと事故との因果関係を疑われる可能性があるため、できれば事故から日数が経たないうちに上記の検査をしておくようにしましょう。

もしも通っている医師が必要な検査をしてくれない場合には、自分から働きかけてみることをおすすめします。

4-3. 通院時には常時性・一貫性・連続性を意識して自覚症状を伝える

適切に後遺障害を認定してもらうためには、通院時の自覚症状が間違って医師に伝わらないよう心がけることも大切です。

後遺障害が認定されるためには、事故後から「症状固定」時まで、常時、一貫した症状が、連続していることが重要です。下記にポイントをまとめたので、自分が感じている症状を医師に正確に伝えましょう。

【後遺障害が認定されるためのポイント】

常時性「症状がいつもあること」が重要
一貫性「同じ部位に同じ症状が出ている」などの一貫性が重要
連続性交通事故の後から「症状固定」までずっと症状が連続していることが重要

特に気を付けたいポイントが「常時性」についてです。

よくある失敗例として、「痛みやしびれの大きさの波があること」の伝え方が悪かったせいで、医師に誤って「痛みがある時と無い時がある」のように伝わってしまうケースがあります。

例えば、「雨の日が痛いんです」などと表現してしまうと、痛みやしびれが常にあって「特に雨の日がひどい」と主張したつもりが、医師は「雨の日以外は症状は出ないのか」と勘違いしてしまう恐れがあるので注意しましょう。

4-4. 症状固定まで継続的に十分な治療を続ける

症状固定まで継続的に十分な治療を続けることも大切です。

一般的に、リハビリできる病院に6ヶ月以上(合計70日以上)かつ週3日以上通うと、むちうちの後遺障害が認められやすいといわれています。

通院日数が少なかったり、1ヶ月以上通院していない期間があったりすると、後遺障害が認められにくくなるので注意が必要です。

また、整骨院ではなく整形外科に通院しましょう

なお、むちうちの症状が残存しているにも限らず、加害者の保険会社が「そろそろ症状固定にしませんか?」と言ってきたり、一方的に治療費の支払いを打ち切りにしてきたりすることがあります。

一括対応を打ち切られたとしても、後遺障害等級の認定が見込めるケースでは労災保険や自分の健康保険などを使用して、6ヶ月はしっかりと通うことをおすすめします。また、症状固定のタイミングは、医師の診断や本人の自覚症状を確認して、慎重に決めていくようにしましょう。

病院の通い方や打ち切りの対応、症状固定のタイミングについて迷うことがあれば、ぜひサリュにご相談ください。

4-5. 症状固定になったら適切な後遺障害診断書を書いてもらう

これ以上むちうちの治療を続けても症状が良くならないと医師が判断したタイミングで「症状固定」となります。症状固定になったら後遺障害の認定手続きを進める準備を始めましょう。

後遺障害の認定手続きには2種類がありますが、簡単に進められるのは「事前認定」という、加害者側の保険会社を介して手続きを進める方法です。

事前認定では、医師に書いてもらった「後遺障害診断書」を加害者の保険会社に渡すだけで手続き自体は保険会社が行ってくれます。

※ただし、後遺障害を適切に認定してもらうためには、もう一方の「被害者請求」という方法が適しているといえます。
被害者請求は、相手側の保険会社を介さずに自分で直接手続きを進めていく方法です。後遺障害診断書以外に、交通事故の大きさを示す資料など、認定に有利な情報を選んで添付することができるため、認定されやすくなる可能性があるのです。
書類を集めたり手続きを自分で行ったりするため準備が大変ですが、弁護士に手続きをサポートしてもらいながら進めるのがおすすめです。

前述した通り、後遺障害診断書の書き方が間違っていたり、必要な情報が書かれていなかったりすると、それが原因で認定が下りない可能性があります。

そのため、医師から診断書を受け取った時点で、自分でもしっかり内容を確認する必要があります。また、内容に不備がある場合には、事情を説明して書きなおしてもらうようにしましょう。

具体的な後遺障害診断書の書き方(書いてもらう方法)は、後遺障害診断書の書き方|等級認定に有利な記載例を弁護士が紹介」の記事をご覧ください。

もしも「医師がめんどくさがって診断書を書いてくれない」「書いてほしい内容を記載してくれない」など対応が難しい場合には、ぜひサリュにご相談ください。

4-6. 必要に応じて事故態様がわかる資料も添付する

必要に応じて事故態様(事故の大きさや内容など)がわかる資料を添付して、認定手続きを有利に進めましょう。

認定されない原因として、認定機関に提出した書類から「それほど大きくない事故なので、後遺症が残存していると認めにくい」と判断されてしまうことがあります。

例えば、被害者の車の修理代が20万円以下など低額である場合で、車の損傷が軽微のため後遺障害が認められないケースなどです。

そうならないために、物損資料や刑事記録(実況見分調書)など、有利に働く書類を添付するのは効果的です。

ただし、前述した「事前認定」という方法では自分で書類を選んで提出することができません。そのため、「被害者請求」という方法で加害者側の保険会社を介さずに直接手続きを進めていく方法を取るのが望ましいでしょう。

自分では書類の用意や手続きが難しいという方は、弁護士に後遺障害認定手続きを依頼するのもおすすめです。

5. むちうちの後遺症で後遺障害認定を受けたい方は早めにサリュにご相談ください

ここまで解説した通り、むちうちの後遺症が残った場合でも、適切な等級の後遺障害等級認定を得るのは結構難易度が高い実情があります。

特にむちうちは、自覚症状はあっても他覚的所見が見つかりにくいこともあり、認定を得るのが難しいのです。後遺障害の審査を行う機関も、しっかりとした根拠が無ければ認定してくれません。

さらに、後遺障害診断書の記載漏れや記載ミス、病院への通い方、症状の伝え方を間違ってしまったことで、適切な等級が認定されないケースもあります。

そのため、適切な認定結果を手にするためには、どうしたら認定が通るのかを熟知した専門家の手を借りて、早いタイミング(できれば治療中)から対策をしておくことが大切です。

後遺障害認定の知識や経験が豊富な弁護士に頼めば、適切な結果を得るために必要なサポートを受けることができるからです。

むちうちの後遺症で後遺障害認定を目指す場合に弁護士ができること
・後遺障害認定が認められやすい後遺障害診断書のアドバイスをくれる
・自分で直接申請する方法(被害者請求)の手続きをサポートしてくれる
・後遺障害認定が認められやすい通院のペースなどを教えてもらえる
・後遺障害認定が認められるために受けるべき検査のアドバイスをしてくれる
・後遺障害認定が適切に認められるために必要な添付書類を用意してくれる
・ケースによっては、提携している顧問ドクターの見解を聞いてくれる
・症状固定までしっかり治療できるよう、相手方と交渉してくれる
・後遺障害認定が認められなくなるミスを避けることができる

ただし、弁護士ならだれでも良い訳ではありません。これまでに後遺障害認定で結果を出してきた「交通事故に本当に強い」弁護士に依頼すべきです。

後遺障害認定の申請や申し立ての経験が十分にある弁護士ならば、「このケースならばこういう資料が裏付けに使えそうだ」「あの検査を行うと良さそう」など、認定に有利になりそうなポイントを見つけることができます。

見つけたポイントを顧問医師に引き継いでくれるため、必要な検査や意見書、交通事故記録なども合わせて行ったうえで、充実した後遺障害診断書の作成が可能となります。

サリュでは、提携している顧問医師と連携を取りながら、後遺障害申請者の希望に最大限寄り添って、申請を進めていくことができます。

弁護士法人サリュはここが強い!
①後遺障害等級認定や、非該当から14級獲得したケースなど異議申し立ての解決事例が多い
②提携している顧問ドクターが全国に存在しており、正しい結果を導く診断書の提出が可能
③既にある医療証拠の収集や事故の状況見分調書なども取り寄せが可能

弁護士法人サリュの後遺障害認定の事例(ほんの一部です)
事例352:治療が打ち切られても、健康保険で治療を継続。後遺障害認定を受けにくい若年者でも、治療実績を重ねたことで後遺障害認定を受けた事例
事例373:過去の事故による受傷部が悪化、新たに後遺障害申請を行い、併合7級を獲得した事例
事例348:高次脳機能障害で後遺障害等級7級認定、自賠責保険金を含め損害賠償金2351万円を獲得

後遺障害認定について不安がある場合は、まずはお気軽にご相談ください。

初回無料相談予約はこちら

また、サリュの顧問ドクターによるサポートのページもぜひ参考にしてください。

まとめ

本記事では「むちうちの後遺症が後遺障害認定されるのは難しいのか?」という論点について詳しく解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

むちうちの後遺症の認定が難しいと言われる理由5つ

(1)自覚症状だけでは認定されるのが難しいから
(2)医師が適切に書いてくれないと認定されるのが難しいから
(3)事故が原因だと伝わらないと認定されるのが難しいから
(4)適切に通院していなければ認定されないから
(5)症状の継続性がわからないと認定されるのが難しいから

難しいむちうちの後遺障害認定を成功させるステップ

・ステップ1:むちうちの後遺症が認められる基準をしっかり把握する
・ステップ2:認定に必要な検査を理解した上で検査を行ってもらう
・ステップ3:通院時には常時性・一貫性・連続性を意識して自覚症状を伝える
・ステップ4:症状固定まで継続的に十分な治療を続ける
・ステップ5:症状固定になったら適切な後遺障害診断書を書いてもらう
・ステップ6:必要に応じて事故態様がわかる資料も添付する

むちうちの後遺症があっても、後遺障害認定が簡単には認められないというのは事実です。しかしながら、早期に弁護士に依頼して適切な治療を続けることで、適切に認定される可能性が高まります。

弁護士選びに迷ったら、ぜひお気軽にサリュにご連絡ください。