相手が無保険車であっても正当な賠償を リーガルスタッフの緻密かつ粘り強い証拠収集で、最善の結果へ

事故当時、高校生だったAさんは、バイクで車道を走行中、センターオーバーの乱暴な運転をしてきた原付バイクに衝突され、顔面多発骨折等の大けがを負ってしまいました。加害者の中学生は無免許で無保険でした。
病院で治療を始めましたが、通常なら相手方の保険会社に賠償してもらえるところ、相手が保険に入っていない未成年者という特殊な状況下で、Aさんはどうしたらいいのかわからず司法書士に相談しました。
しかし、その司法書士が交通事故賠償についてきちんと理解しておらず、無保険車が加害者の場合に使える政府保障事業の申請もまったくしないまま、著しく低い額で訴訟を提起してしまっていました。
Aさんは自分で訴訟を続けていくことが難しいと判断してサリュにいらっしゃいました。

サリュがまずこだわったのは、正当な後遺障害等級認定です。加害者が無保険で親にもほとんど資力がありませんでしたから、政府保障事業でいかに高い補償金を得ることができるかが勝負でした。

リーガルスタッフはAさんと普段から密にコミュニケーションをとり、度重なる会話の中で、ある日、骨折後の顔面の痛み以外にそしゃく障害の症状も生じていることを聞き出しました。
依頼者の方は何が賠償にとって大事な事実なのかがわからないですから、ともすると弁護士は大切な事実を聞き出すことができないまま事件を進めてしまいかねません。
この件の司法書士もまさにそうでした。リーガルスタッフが事実を詳しく聴取し、法的に有利な証拠として使うことができないか吟味することで法的サポートの質は格段に高まります。

Aさんは横浜で有数の大病院に通院しており、重症ゆえに複数の科にまたがっての通院だったことから、資料が膨大で記載ミスなどもあり、それを整理するだけでも大変な状況でした。
リーガルスタッフは600ページほどあるカルテをすべて読み込み、そしゃく障害での後遺障害申請が可能と判断し、調査結果をまとめて弁護士に報告しました。

政府保障事業の申請は一回勝負で、間違いは許されませんから、リーガルスタッフは大病院に何度も足を運び、事務的な細かい書類の訂正も労を惜しまず行いました。すべてはAさんに適切な補償を得てもらうためでした。

結果として、Aさんは10級の後遺障害認定を得ることができ、461万円の補償金を得ることができました。それに加えて、加害者の親から和解で100万円を一括受領することで訴訟は終了しました。

もちろんこの件は相手に保険さえあれば相当高額の賠償が見込めた案件でしたが、相手が無保険かつ無資力である以上そうはいきません。まったく資力のない加害者に150万円程度の訴訟を提起していた当初からすると、Aさんにとって最善の解決をすることができたといえます。Aさんには大変感謝していただけました。

どんな事件であっても、その状況に応じた最善の結果を柔軟に導けるのは、リーガルスタッフの緻密で粘り強い働きがあるからなのです。