交通事故の弁護士依頼で後悔する6つの失敗例|原因・対処法も解説

ほとんどの方にとって弁護士に依頼するのは初めてのことでしょう。敷居が高いイメージをお持ちの方もいるでしょうし、「後悔する羽目になったらどうしよう」不安に思うのも無理はありません。

私どもサリュも、「前の弁護士さんが高圧的で…」「専門用語がわかりにくくて…」のようなご相談をいただくこともあります。

交通事故を弁護士に相談・依頼して後悔するケースには、いくつか決まったパターンがあります。これを分類すると以下のようになります。

本記事では、この6つのケースについて詳細な失敗例を解説するとともに、その原因と対策方法についても詳しく説明します。

保険会社から提案される示談金は、保険会社が独自に持っている低い基準で算定したものなので、示談をそのまま受け入れてしまうと適正な金額よりもかなり低い賠償金しかもらえません。弁護士に依頼すれば増額できる可能性が高いことを考えると、本来であれば弁護士に依頼して後悔することはあまりないはずです。

それでも後悔してしまうケースというのは、「弁護士が交通事故にそれほど詳しくなかった」か、「弁護士と相性が悪かったか」のどちらかが根本原因にあるケースが大半と言えるでしょう。

後悔したくない方はぜひこの記事を最後までお読みいただき、失敗例を反面教師にした上で、失敗しないよう弁護士を選びましょう。

この記事の監修者
弁護士 山田 洋斗

弁護士法人サリュ千葉事務所
千葉県弁護士会

交通事故解決件数 1,100件以上
(2024年1月時点)
【略歴】
2014年 明治大学法科大学院卒業
2014年 司法試験合格
2015年 弁護士登録、弁護士法人サリュ入所
【獲得した画期的判決】
【2021年8月 自保ジャーナル2091号114頁に掲載】(交通事故事件)
【2022年 民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準上巻(赤い本)105頁に掲載】
会社の代表取締役が交通事故で受傷し、会社に営業損害が生じたケースで一部の外注費を事故と因果関係のある損害と認定した事例
【弁護士法人サリュにおける解決事例の一部】
事例333:弁護士基準の1.3倍の慰謝料が認められた事例
事例343:相手方自賠責保険、無保険車傷害保険と複数の保険を利用し、治療費も後遺障害も納得の解決へ
事例323:事故態様に争いがある事案で、依頼者の過失割合75%の一審判決を、控訴審で30%に覆した

1.後悔するケース1:賠償金から弁護士費用を引いたら費用倒れになってしまった

交通事故について弁護士に依頼をして後悔するケースの中でも、「費用倒れ」になってしまうケースは最も大きな後悔が残るものではないでしょうか。

費用倒れとは、弁護士に依頼して増額できた利益よりも、弁護士費用の方が高くなってしまうことをいいます。例えば、弁護士に依頼して20万円増額できたとしても、弁護士費用が30万円かかった場合、10万円の赤字です。

このようなケースでは、弁護士に依頼しなければ良かったと激しい後悔に繋がりかねません。具体的に解説していきます。

【弁護士費用を超える経済的メリットがなく後悔するケースの原因・対処法】

後悔するケース弁護士費用を超える経済的メリットがない
原因予想される結果に対する弁護士の見通しの甘さ、初期費用が高いなど
対処法・初期費用(相談料・着手金)がかからない弁護士に依頼する
・交通事故の交渉に強い弁護士に依頼する

1-1.賠償金から弁護士費用を差し引いたら費用倒れになり後悔した具体例

賠償金から弁護士費用を差し引いたら費用倒れになり後悔する具体的な例は、例えば以下のようなケースです。

交通事故に巻き込まれて怪我を負ったAさんは、加害者の保険会社から損害賠償金として20万円を提案されました。さすがに金額が少なすぎると思い、弁護士に相談しました。しかし結果として、損害賠償金は40万円までしか上げられませんでした。弁護士に依頼して得られた増額分は20万円ですが、弁護士費用が30万円かかったため、10万円の赤字になってしまいました。Aさんは、依頼しない方が良かったと、激しく後悔することになりました。

1-2.【原因】予想される結果に対する弁護士の見通しの甘さ、初期費用が高いなど

賠償金から弁護士費用を差し引いたら費用倒れとなってしまう場合、そもそも弁護士の能力が低いケースや初期費用が高いなど、いくつか理由が考えられます。

通常、弁護士は法律相談時に、保険会社と交渉することによって獲得できるであろう賠償金についてある程度見通しをつけて、相談者に説明をすることが多いです。
しかし、保険会社から回収できる賠償金について弁護士の見通しが甘い場合、思った以上に賠償金を増額することができず、弁護士費用の方が高くなってしまう場合があります。

また、弁護士の初期費用が高いケースもあります。弁護士報酬は自由化されているため、弁護士事務所によってかなり費用や料金体系が異なります。相談料や着手金の価格設定が高ければ、費用倒れになるリスクは高まります

1-3.【対処法】相談料・着手金の価格が低い弁護士に依頼する

費用倒れになるリスクを避けるためには、相談料や着手金の料金が安い弁護士に依頼するのがおすすめです。(もちろん、費用倒れのリスクは、弁護士の経験不足や見通しの甘さなどが招く場合もありますので、交通事故に強い弁護士に依頼することは大前提として大切です。)

例えば、以下のような2つの弁護士事務所があった場合、事務所Bに頼んだ方が費用倒れになるリスクは低くなります。

【弁護士の料金体系】

 弁護士事務所A弁護士事務所B
初回相談料30分5,500円0円
着手金22万円~0円(後払い)
成功報酬22万円~経済的利益の11%+22万円

※別途、交通費や切手代などの実費がかかります。

例えば、弁護士に依頼することで増額できた金額が40万円の場合、A事務所の弁護士費用は最低でも44万5,500円となり、依頼することで4万5,500円の赤字となってしまいます。一方で、B事務所なら26.4万円で済むため、弁護士費用を差し引いても13.6万円が相談者の手元に残ります。

(この例では、実費は考慮していません。)

費用倒れで後悔したくない場合には、必ず支払う金額(着手金や成功報酬の最低額)が低い弁護士を選ぶことをおすすめします。

サリュでは、今回解説した「弁護士事務所B」のように、初回相談料が無料で、依頼時点で着手金は頂かず、成功報酬時に22万円を頂く安心の価格設定となっています。

2.後悔するケース2:交通事故に詳しくない弁護士だった

交通事故を弁護士に依頼して後悔するケースとして、「依頼してみたものの、あまり交通事故に詳しくない弁護士だと気付いてしまった」ケースがあります。

交通事故に詳しくない弁護士に依頼してしまうと、適切な後遺障害等級認定を得られなかったり、示談交渉で大幅な増額は実現できなかったりと、後悔する結果になってしまう危険性がかなり高いといえます。

【交通事故に詳しくない弁護士だったケースの原因・対処法】

後悔するケース交通事故に詳しくない弁護士だった
原因知り合いの弁護士に依頼してしまった
など
対処法交通事故に強い弁護士に依頼する

2-1.交通事故に詳しくない弁護士で後悔した具体例

交通事故に詳しくない弁護士で後悔してしまうケースは、例えば以下のようなケースです。

交通事故で右手親指を骨折してしまったBさんは、加害者側の保険会社の不誠実な対応に疲れ果てて、近くの法律事務所に依頼しました。しかしながら、これからどう進めていくかの具体的なアドバイスがなかなか出てこず、後遺障害等級認定についての質問にも明確な回答を得られませんでした。そこで後遺障害等級認定の申請実績を聞いたところ、「あまりしたことがない」と言われてしまいました。このままこの弁護士にお願いしても納得の行く結果は得られないと判断し、交通事故の解決実績が業界トップクラスの別の弁護士事務所に依頼しなおすことに決めました。新しい弁護士事務所では後遺障害の認定も勝ち取ることができて大幅に慰謝料も増額できましたが、結局、最初に依頼した弁護士に支払った着手金22万円は返還されず、後悔する結果となってしまいました。

全ての弁護士が交通事故に強いとは限りません。交通事故の示談交渉や後遺障害等級認定の申請に慣れていない弁護士も存在するため、注意が必要です。

2-2.【原因】知り合いの弁護士に依頼してしまったなど

交通事故に詳しくない弁護士に依頼してしまい後悔してしまう原因としては、

・知人のツテで紹介してもらった弁護士に相談してしまった

・近場の弁護士事務所を選んでしまった

などがあります。

特に、知人・親族などに弁護士がいる場合、その弁護士を頼ってしまいがちです。しかしながら、その弁護士が「交通事故に強いかどうか」をしっかり見極めてから依頼すべきです。

弁護士といっても領域が広く、相続、債務整理、離婚、刑事事件など、依頼業務は多岐に渡ります。そして、弁護士によってどの領域に強いかが異なります。交通事故について相談するならば、やはり交通事故に強い弁護士に依頼するのがおすすめなのです。

2-3.【対処法】交通事故に強い弁護士に依頼する

対処法はもちろん、交通事故に強い弁護士に依頼することです。「交通事故に強い」といえるのはどのような弁護士かというと、以下に該当するような弁護士の特徴があります。

交通事故に強い弁護士とは(一例)

・交通事故の実務経験・実績が豊富にある
・示談交渉で慰謝料などの示談金を増額した経験がある
・後遺障害がどうすれば適切に認定されるかを知っている
・後遺障害等級の認定申請の経験が多い
・交通事故の過失割合について詳しい知識を持っている
・過失割合についての証拠を集めて示談金を増額した経験がある

相談に行く前に弁護士の公式サイトを確認して、どのような分野に詳しいのか、どのような解決事例があるかなどを確認してみることをおすすめします。

また、「後遺障害等級を勝ち取りたい」「自分には過失がないことを認めさせたい」など具体的な状況がある場合には、初回相談で弁護士が過去の成功事例を絡めながら明確な解決までの道筋を立てられるかしっかりと見極めましょう。

他の弁護士からサリュに変更して解決した事例「事例209:自賠責非該当・家事労働を行う男性被害者が、賠償金270万円を獲得できた。」もぜひ参考にしてみてください。

3.後悔するケース3:後遺障害等級認定の結果に不満が残った

交通事故被害者が、「弁護士に依頼したのに後遺障害が認められなかった」「等級に不満がのこった」というのも、後悔するケースのひとつです。

もちろん認定基準に該当しなければ仕方ありませんが、本来ならば認められるはずのものが認められなかったとなれば、損害賠償金の金額が大幅に低くなり、悔やんでも悔やみきれない結果となってしまいます。

【後遺障害等級認定の結果で後悔したケースの原因・対処法】

後悔するケース後遺障害等級認定で「非該当」になってしまった、思ったよりも等級が低かった
原因どうすれば後遺障害が認定されやすいかノウハウを持っていない
診断書の書き方が悪い・認定に必要な検査がされていないなど
対処法提携医師がおり後遺障害認定に強い弁護士に依頼する

認められるべき後遺障害が認められず後悔してしまう具体例・原因・対処法を解説していきます。

3-1.後遺障害等級認定の結果に後悔した具体例

後遺障害が認められなくて後悔してしまったCさんの具体例を見ていきましょう。

交通事故に巻き込まれて頭部に大きな損傷を受けたCさんは、後遺症が残る可能性がある不安から、父親の知り合いの弁護士に依頼して、加害者側の保険会社との示談交渉を進めてもらっていました。同時に、後遺障害等級認定についても相談したいと弁護士に話していましたが、弁護士は「症状固定にならないとどうせ認定は通りません」といい、そのまま治療を進めました。症状固定になった段階で後遺障害等級認定を弁護士に進めてもらったのですが、結果は「非該当」で認定は通りませんでした。明確に脊髄損傷の後遺症と思われる麻痺があるのになぜ…と、別の弁護士事務所に相談に行ったところ、後遺障害等級認定の経験豊富な弁護士が、「脊髄損傷が疑われる場合は受傷後早期にMRIを撮影して証拠を残しておくことが有効でした」と教えてくれました。Cさんは「最初からこの弁護士に依頼しておけばよかった…」と深く後悔をしたのでした。

後遺障害が残る可能性がある場合には、できるだけ早いタイミングで適切な検査を行い、医師の診断を受けて、証拠を取得しておく必要があります。認定申請できるのは「症状固定」となった後ですが、必要になるタイミングに備えて、早めに証拠をしっかりと残しておくことが大切です。

3-2.【原因】診断書の書き方が悪い・認定に必要な検査がされていないなど

後遺障害が認められず後悔してしまう原因としては、診断書の書き方が悪いことや、認定に必要な検査がされていなかったことなどが挙げられます。

後遺障害等級認定に詳しい弁護士であれば、「診断書の書き方次第で認定されないことがある」ということや、「自覚症状があっても、必要な検査がされていなければ症状を客観的に立証できないため、認定が下りない」ということを理解しています。

後遺障害等級が認定されるためには、実際に後遺症が残っていることはもちろん、その後遺症が所見や検査結果から明らかになっていることや、その後遺症が交通事故によるものであることを示す必要があるからです。

Cさんの例では、もし最初から後遺障害等級認定の経験が豊富な弁護士に依頼していたら、「病院でどのような検査をしてもらった方が良いか」「何回ぐらい通院した方が良いか」など認定に有利になるアドバイスを受け取れていたはずです。

3-3.【対処法】提携医師がおり後遺障害に強い弁護士に依頼する

後遺障害等級に関して後悔してしまう事態を避けるには、提携医師とタッグを組んで後遺障害等級認定を有利に進められるような弁護士に依頼するのがおすすめです。

例えばサリュの場合、提携している顧問ドクターが複数人存在しており、正しい結果を導くための有用な検査や、主治医が見落とした画像所見を弁護士作成の意見書などで指摘することが可能です。また、後遺障害等級認定や異議申し立てを有利に進める方法も熟知しているため、病院に通院に行く日数や方針、受けるべき検査など、認定に有利となるような方針を仕込んでおくことができます。

もちろん自覚症状や他覚症状がない後遺障害を認めさせることはできませんが、適正な後遺障害等級を得たい方は、後遺障害等級認定に強い弁護士に依頼することを強くおすすめします。

弁護士法人サリュの後遺障害認定の事例(ほんの一部です)
事例352:治療が打ち切られても、健康保険で治療を継続。後遺障害認定を受けにくい若年者でも、治療実績を重ねたことで後遺障害認定を受けた事例

事例373:過去の事故による受傷部が悪化、新たに後遺障害申請を行い、併合7級を獲得した事例

事例348:高次脳機能障害で後遺障害等級7級認定、自賠責保険金を含め損害賠償金2351万円を獲得

後遺障害については別記事でも詳しく解説しているのでぜひご覧ください。

「後遺障害認定で納得の結果を得るための重要知識と手順【弁護士解説】」

「後遺障害診断書の書き方|等級認定に有利な記載例を弁護士が紹介」

「後遺障害の異議申し立てのすべて|認定を覆すための全プロセス解説」

4.後悔するケース4:弁護士の説明が分かりにくかった

交通事故に関して弁護士に依頼したものの後悔してしまうケースには、「弁護士の説明が理解しづらくて大変だった」というケースもあります。

わかりづらくても納得の結果を得られれば良いのですが、中には、「質問してもその回答も分かりづらいから相談しづらくなってしまった」「コミュニケーションが不足するようになり、得たい結果を得られなかった」となってしまうことがあります。希望の結果が得られなければ、後悔が大きくなってしまうでしょう。

【弁護士の説明がわかりにくいケースの原因・対処法】

後悔するケース弁護士が専門用語ばかりを使うので説明が分かりづらい
原因噛み砕いて説明してくれないなど
対処法サイトの説明が分かりやすい・初回相談が分かりやすい弁護士を選ぶ

具体的な事例や原因、そして対処法を解説していきます。

4-1.弁護士の説明が理解しづらくて後悔した具体例

弁護士の説明が理解しづらくて後悔してしまったDさんの具体的なケースを見ていきましょう。

Dさんは、住宅街を自動車で走行中、右側の路地から交差点に左折で進入してきた自転車と衝突しました。相手の保険会社からは、被害者が自転車であることを理由に、Dさんの過失を7割とするのが相当であると主張してきました。Dさんは、自分は巻き込まれた被害者であり過失が7割はおかしいと思い、最寄り駅の近くの弁護士事務所に相談しました。しかし、担当弁護士は、「過去の判例によると~」「道路交通法上の弱者救済の理論に基づいて~」「予見可能性を前提とした結果回避義務違反があり〜」など難しい説明を一気にまくしたてるため、理解するのが困難でした。言われた内容に対して「つまり、こういうことですか?」と確認しても、「いえ、正確に言うとそうではなく~」と、わかりやすく説明してくれることがありませんでした。コミュニケーションを取るのがだんだん面倒くさくなってしまったDさんは、過失割合について争うのを諦めてしまい、結果として示談金を少し増額できて終わりとなりました。もう少し分かりやすく親身に相談に乗ってくれる弁護士に相談すれば良かったと後悔したDさんでした。

たとえ優秀であっても、専門用語や正しい表現にこだわって相談者への説明がわかりにくくなってしまう弁護士は存在します。それが原因でコミュニケーション不足になってしまうと、被害者が得たかった結果を実現できない危険性があります。

4-2.【原因】噛み砕いて説明してくれないなど

弁護士の説明が分かりにくい原因は、弁護士が噛み砕いて説明してくれないからです。

弁護士は法律の専門家であり、正しい表現を心がけて説明する癖がついています。しかし、相談に来た被害者に対しては、噛み砕いた表現でわかりやすく伝えなければ理解できず、コミュニケーション不足に陥ってしまうでしょう。

弁護士側も、専門用語を言い換えるなど工夫しながら、相談者に伝わりやすい表現を心がけるべきです。

4-3.【対処法】サイトや初回相談が分かりやすい弁護士を選ぶ

説明が分かりにくい弁護士に当たってしまわないようにするには、公式サイトの内容が分かりやすい弁護士事務所や、初回相談をした時に分かりやすく説明してくれる弁護士を選ぶことが大切です。

まず、相談に行く前に弁護士事務所の公式サイトを見て、法律用語が分からない読者にも分かるような表現を使っているかチェックしてみましょう。

また、初回相談では、説明が分かりやすいかどうかチェックしましょう。特に、質問したことについて分かりやすく回答してくれる弁護士がおすすめです。

どんなに交渉力が強い弁護士でも、コミュニケーションが上手く行かなければ、相談者の希望をうまく伝えられず後悔する結果になりかねません。初回相談でしっかり確認してください。

5.後悔するケース5:弁護士と相性が悪かった

交通事故に関して弁護士に依頼したものの後悔してしまうケースには、弁護士と相性が悪くてコミュニケーションが取りづらく、結果的に希望したような結果が得られなかったというケースもあります。

【弁護士と相性が悪かったケースの原因・対処法】

後悔するケース弁護士と相性が悪くコミュニケーション不足になってしまった
原因テンポが合わない、自分の希望する方向性に共感してくれないなど
対処法複数の弁護士に相談して相性を確かめる

弁護士と相性が悪くて後悔してしまうケースの具体例・原因・対処法を、詳しく解説していきます。

5-1.弁護士と相性が悪くて後悔した具体例

弁護士との相性が悪くて後悔してしまったEさんの具体的なケースを見ていきましょう。

Eさんは、交通事故加害者の保険会社の不親切な態度に苛立ちを感じて、誠意ある示談金を取得したいと考えて、弁護士に依頼をしました。初回相談からなんとなく相性の悪さは感じていましたが、優秀な弁護士のようだったので依頼を決めました。しかし、やりとりを進めるうちに、連絡をくれるタイミングや話し方が苦手だと感じるようになってしまいました。自分が希望する解決方法とは少しズレた内容を提案してきたり、説明が回りくどかったりするのが気になるようになりました。結果として、コミュニケーションを避けるようになってしまい、示談金額の増額は実現したものの、自分が希望した内容を実現させることはできませんでした。最初から相性の良い弁護士に依頼すればよかったと後悔する結果となりました。

5-2.【原因】初回相談時にしっかり話をしていない

人と人との間なので、どうしても相性が合わないケースはあります。相性が合わなくて後悔する結果になってしまう原因は、初回相談時に相談者がしっかりと弁護士に希望する方針等を伝えていないことにあるでしょう。

交通事故のトラブルを解消するためには、依頼者と弁護士が信頼関係を築き、一丸となって問題を解決していく必要があります。十分なコミュニケーションが取れなければ、得たい結果を実現することは難しいでしょう。

5-3.【対処法】弁護士が多い事務所を選ぶ/複数の弁護士事務所を比較する

弁護士と相性が合わないことで問題解決が上手く行かず後悔するのを避けるためには、初回相談時に相談者の希望をしっかり伝え、共感してくれる弁護士を選んだり、どの弁護士事務所に依頼するかを複数候補からじっくり吟味したりという対処法があります。

弁護士事務所の選択肢を最初から1つに定めてしまうのではなく、複数の弁護士事務所と面談をした上で、最も合いそうな事務所に決めるのもおすすめです。

後遺障害が残るような交通事故の場合は特に、弁護士選びがその後の生活や人生を左右する重要なターニングポイントになる可能性があります。どの弁護士に依頼するかは慎重に決定しましょう。

6.後悔するケース6:弁護士からの連絡が遅かった・報告がない

「弁護士からの連絡が遅い」「弁護士が進捗報告をしてくれない」と後悔するケースは、かなり多く聞かれます。

相談したいことがあって連絡してもなかなか連絡が返ってこなかったり、進捗報告の連絡を待っていても遅かったりすると、後回しにされているような気になってイライラしてしまうことがありますよね。

【弁護士と連絡が取りにくかったケースの原因・対処法】

後悔するケース弁護士からの連絡が遅い・報告がない
原因弁護士が忙しい
手続きの審査中や加害者の対応待ち等、そもそも頻繁に連絡を取り合う必要性の乏しい状況だと連絡頻度が落ちることがある
対処法連絡するタイミングを事前に確認しておく

弁護士と連絡が取りにくいケースの具体例・原因・対処法を、詳しく解説していきます。

6-1.弁護士からの連絡が遅くて後悔した具体例

弁護士との連絡が遅くて後悔してしまったFさんのケースを、具体的に見ていきましょう。

Fさんは、交通事故加害者と過失割合で揉めており、自分の無過失を認めさせてできるだけ示談金を増額できるようにと弁護士に依頼しました。委任契約を結んだのですが、その後なかなか弁護士から連絡は来ず、不安になってしまいました。こちらから電話しても返信は遅いし、いつまで待てばトラブルが解決するか全く見えずにイライラを感じるようになりました。Fさんは、もっと親身に相談に乗ってくれる弁護士に依頼すればよかった、と後悔しています。

連絡が遅い・報告が来ないなどの理由で、依頼が進んでから別の弁護士に変更することは可能です。しかし、また依頼しなおすとなると、着手金が返ってこなかったり解決が遅くなったりというデメリットがあります。

できれば最初から、円滑な連絡を期待できる弁護士に依頼するのがおすすめです。

6-2.【原因】手続き中や対応待ちは連絡頻度が落ちることがある

弁護士からの連絡がなかなか来ない原因は複数考えられます。

(1)担当案件を抱えすぎて対応が遅くなっている

(2)手続きや対応待ちなど、そもそも連絡の必要性が低い状況だった

弁護士の落ち度で、担当案件を抱えすぎて個々の依頼主に対してしっかりとした対応ができていないことも原因のひとつです。

しかしながら、単純に、何かの手続き中や対応待ちなどで連絡する必要性が低い場合には、弁護士からの連絡頻度が落ちてしまうことがあります。

例えば、後遺障害等級認定の手続きを含めた示談交渉を弁護士に依頼した場合、「症状固定」になるまでの治療期間中は、弁護士にとっては「待ち」の状態となります。認定結果を待っている間や、加害者側の対応を待っている間も同様です。

既に解決に向けた方針について依頼者とまとまっていれば、弁護士側は「特別に連絡する必要がない」と考えている可能性があります。

「弁護士からの連絡が遅い」「なかなか連絡が来ない」と感じた場合は、単に「待ち」の状態ではないかを考えてみることもおすすめします。

6-3.【対処法】連絡するタイミングを事前に決めておく

弁護士からの連絡の遅さで後悔してしまうケースの対処法は、事前に連絡するタイミングについて確認しておく(話し合っておく)ことです。伝えないまま諦めるのではなく、まず弁護士に自分の気持ちを伝えることが大切です。

もし自分はこのぐらいの頻度で連絡が欲しいという希望があれば、伝えておくのも良いでしょう。また、後遺障害等級認定が下りるまでの期間を事前に確かめておく、示談交渉中で相手からの返答を待つ場合にはその旨を教えてもらえるよう伝えておくなど、依頼しておきましょう。

なお、弁護士法人サリュでは、依頼者の意向が弁護士に伝わるように、また、事案の進捗が依頼者に伝わるように、弁護士だけでなく「リーガルスタッフ」が弁護士と依頼者の橋渡しとなり、依頼者の上記のような不安を解消させるよう工夫しております。

リーガルスタッフシステムについてはこちらから

7.【まとめ】弁護士に依頼して後悔しないための対策一覧

今回紹介した「弁護士に依頼して後悔するケース6つ」をまとめたのが以下です

【弁護士に依頼して後悔しないための対策一覧】

後悔するケース原因対処法
賠償金から弁護士費用を引いたら費用倒れになってしまった・予想される結果に対する弁護士の見通しの甘さ
・初期費用が高いなど
・相談料や着手金の価格が低い弁護士に依頼する
・交通事故に強い弁護士に依頼する

交通事故に詳しくない弁護士だった

とりあえず自宅近くの弁護士に依頼してしまった
・知り合いの弁護士に依頼してしまったなど
・交通事故に強い弁護士に依頼する

後遺障害等級認定の結果に不満が残った

・診断書の書き方が悪い
・認定に必要な検査がされていないなど
・提携医師がおり後遺障害認定に強い弁護士に依頼する

弁護士の説明が分かりにくかった

・弁護士が専門用語ばかりを使うので説明が分かりづらい
・噛み砕いて説明してくれないなど
・サイトが分かりやすい/初回相談で説明が理解しやすい弁護士を選ぶ

弁護士との相性が悪かった

・弁護士が高圧的、話を聞かない・複数の弁護士に相談して相性を確かめる
・初回相談で意向をしっかり伝え、弁護士と方針を詰める

弁護士からの連絡が遅い・報告がない

・弁護士が忙しい
・手続き審査中や加害者の対応待ちなど、連絡の必要性が乏しい状況だと連絡頻度が落ちることがある
・連絡するタイミングを事前に確認しておく

後悔しないためには「弁護士選び」が重要です。どのような点に気を付ければいいかを次章で詳しく解説します。

8.交通事故の依頼で後悔しない弁護士の選び方

交通事故について弁護士に依頼して後悔してしまう7つのケースを紹介しましたが、それらは弁護士を慎重に選んでいれば防げたケースがほとんどです。

依頼した弁護士への不信感からサリュにセカンドオピニオンに訪れた方の多くは、「最初からサリュさんに相談すれば良かった」と口にします。後悔しないためには、以下の流れで弁護士をしっかりと選ぶことをおすすめします。

交通事故の依頼で後悔しない弁護士の選び方
(1)相談前に弁護士事務所の公式サイトを確認する
(2)初回面談で相性などをチェックする
(3)複数の弁護士事務所を比較して選ぶ

選び方について、ひとつずつ詳しく解説していきます。

8-1.相談前に弁護士事務所の公式サイトを確認する

できれば初回相談に行く前に弁護士事務所の公式サイトを確認し、「交通事故の解決実績」を中心に内容をチェックしましょう。

以下はサリュの交通事故被害者向けのサイトの例です。これを見ると、交通事故の解決実績が2万件以上(業界トップクラス)であることが分かります。

さらに見てほしいのが、交通事故に関する具体的な解決事例です。依頼者からの相談に対してどのようなアプローチを行い、どのような結果が得られたのかを確認してみましょう。

実際に示談金を大幅に増額できた事例があるのか、後遺障害等級認定の「非該当」を覆した経験があるのか、被害者の過失が無いことを証明した事例があるのかなどを見ていくと、解決に導く力があるのかどうかを判断することができるはずです。

※サリュの「解決事例」のページには、交通事故被害者のさまざまなトラブルを解決に導いた具体的な事例を300件以上掲載しています。あなたがお悩みのケースと近い事例があるかもしれないので、ぜひ参考にしてみてください。

8-2.初回面談で相性などをチェックする

交通事故を弁護士に依頼して後悔しないためには、初回相談がかなり重要となります。具体的には、以下の項目をチェックすることをおすすめします。

【弁護士との初回面談でチェックすべきこと】

弁護士との相性が良いか話をしていて違和感がないかをチェックしましょう。
弁護士が高圧的、話を聞いてくれない、目を見てくれない、論点をズラされるなど。
弁護士の話が分かりやすいか難しい話も分かりやすく平易な言葉で説明してくれるか確認しましょう。質問に対しての返答も重要です。質問してもわかりにくい場合には、依頼後のコミュニケーション不足につながりかねません。
解決方法の方向性にズレが無いか相談者が目指したいゴールに真摯に向き合ってくれるか、そのゴールへの道筋をしっかり作ってくれるかを確認しましょう。
弁護士費用・価格体系がどうなっているか弁護士費用の価格体系がどうなっているのか(着手金があるか、報酬は何パーセントなのか)しっかり説明してもらいましょう。
交通事故の実績・事例相談内容に近い事例があるか詳しく質問してみましょう。
費用倒れになる可能性について費用倒れが心配なのであれば、初回の相談で確認してみるのもおすすめです。サリュの場合は費用倒れの心配がある場合には、その旨を伝えています。

本記事で紹介した「後悔する6つのケース」のほとんどは、初回相談で弁護士の態度を観察したり最初に確認しておくことで防げる内容となっています。そのため、後悔しないために初回相談では、「依頼先がこの弁護士事務所で良いのか」をしっかり見極めましょう。

上記以外にも不安なことがあれば、併せて質問してみることをおすすめします。

8-3.複数の弁護士事務所を比較して選ぶ

できれば複数の弁護士事務所を比較して、一番良いと感じたところに依頼すると良いでしょう。ひとつの事務所しか見ていないと、比較対象が無いため、正しい判断ができない可能性があるからです。

なお、もしも「既に弁護士に依頼してしまっている」というケースでも、セカンドオピニオンをおすすめします。弁護士との委任契約を解消して、別の弁護士に依頼することは可能です。

ただし、示談が成立していた場合は示談をひっくり返すことは難しいですし、着手金を支払った場合には着手金は返ってきません。そのような事態にならないためにも、初回相談の時点で複数の弁護士事務所を比較・検討することが大切です。

どの法律事務所がいいか分からない、という方は、ぜひサリュの無料初回相談もご利用ください。

9.後悔したくない方はぜひサリュにご相談ください

ここまで、弁護士に依頼して後悔してしまう具体的な事例や、それを避けるための弁護士の選び方について解説しました。もしも、「交通事故に本当に強い弁護士ってどこなの!?」と迷うことがあれば、ぜひサリュにご相談ください。

今回の記事でも説明した通り、交通事故の交渉を進めるにあたって、弁護士の選び方はとても重要となります。弁護士なら誰でも良いと考えるのは危険です。なぜならば、弁護士次第で、最終的にもらえる金額がかなり変わってくるからです。

依頼する弁護士によって、賠償金の金額が2〜3倍になったり、金額が一桁変わってきたりすることもあります。相手方との交渉力や証拠の収集能力、後遺障害が残った場合の診断書の書き方など、さまざまな要因によって、慰謝料などの損害賠償金の金額は大幅に変わるからです。

「弁護士に依頼したいけれど、後悔する羽目になったらどうしよう」と考える交通事故被害者が多いのは仕方のないことです。弁護士に依頼するようなトラブルが起こることは稀なので、二の足を踏んでしまうのも当然のことです。

しかしながら、保険会社が提案してくる示談金の金額は、弁護士が適切と考える金額よりもかなり低いケースがほとんどです。適切な相場や法律の知識に疎い方が交渉を進めてしまうと、被害者の不利になるような提案を受け入れざるを得ず、後悔してしまうことがほとんどです。

どれだけ後悔しても交通事故に遭ってしまった事実は変えられませんので、せめて適正な示談金を手にすることは、被害者にとってとても大切なことです。

相手方から提案される損害賠償金の金額に納得できない場合には、ぜひサリュにご依頼ください。

サリュは、業界トップクラスの2万以上の解決実績を持っている交通事故救済のプロです。それでいて、弁護士費用特約がなくても、初回相談は無料で、依頼時の着手金はいただかない安心の料金体系を採用しています。

「まずは話を聞くだけ」のような気軽な相談が可能で安心できる弁護士法人です。

せっかく弁護士に依頼したのに後悔してしまった…という未来を避けたい方は、ぜひ早い段階から我々に気軽にご相談いただければ幸いです。

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10.まとめ

本記事では「交通事故を弁護士に依頼して後悔するケース」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

▼後悔するケースで多い6つのパターン

(1)賠償金から弁護士費用を差し引いたら費用倒れになった
(2)交通事故に詳しくない弁護士だった
(3)後遺障害が認定されなかった
(4)弁護士の説明が分かりにくかった
(5)弁護士と相性が悪かった
(6)弁護士からの連絡が遅かった

本来であれば弁護士に依頼すれば増額できる可能性が高いため、弁護士に依頼して後悔することはあまりないはずです。

後悔する羽目にならないためには、「本当に交通事故に強い弁護士を選ぶこと」と「初回相談で相性などを見極めること」が大切です。もし弁護士選びに迷ったら、まずはサリュにお気軽にご相談ください。