「高次脳機能障害が認められない」弁護士依頼で判定を覆せる理由
「交通事故に遭ってから、明らかに記憶障害や集中力低下などの症状があるのに、高次脳機能障害が認められない」
このように、高次脳機能障害の症状があるのに後遺障害認定されず、悔しい思いをしている方はいませんか?
また、ご本人様の代わりにご家族が申請し、認めてもらえなかったケースもあるでしょう。
高次脳機能障害による症状がひどい方は、以前のように日常生活を送れない、できていた仕事ができなくなる、などの状態になり、つらい思いをしているはずです。
それなのに、高次脳機能障害が認められないのは、納得がいかないのではないでしょうか。
高次脳機能障害を認めさせるには、すぐに弁護士に相談することが大切です。
なぜなら、目に見えない症状が多い高次脳機能障害は、他の後遺症と比較して認められにくい実態があるからです。
しっかり証拠を集めて書類上で後遺症があることを証明しないと、どれだけつらくても認めてもらえないのです。
弁護士に相談すれば、あなたに足りない証拠を集めて、後遺障害認定の申請や示談交渉をおこなうことができますよ。
しかし、弁護士のアドバイスの有無やその内容によって高次脳機能障害を認めてもらえるかどうかが変わるので、弁護士選びが重要です。
交通事故に強い弁護士は、法律だけでなく医療の知識もあります。
一度認められなかった場合でも、再度申請して高次脳機能障害を認めさせるために尽力するのです。
サリュでも、弁護士が介入した結果、高次脳機能障害による後遺障害が12級から9級になったり、交渉のおかげで9級を獲得できたケースが複数あります。
また、後遺障害等級が何級かによって慰謝料の金額が変わるので、正当な等級を獲得する重要性も忘れてはいけません。
そこで、この記事では以下について解説します。
この記事で分かること |
・高次脳機能障害が認められないときに弁護士に相談すべき理由 ・弁護士によって高次脳機能障害を認めさせ、慰謝料を獲得した3つの事例 ・高次脳機能障害を認めさせるために弁護士ができること・こんな弁護士に依頼しよう!あなたの味方になる弁護士の特徴とは |
最後まで読めば、高次脳機能障害が認められない理由や、腕の良い弁護士に依頼するべき重要性が分かります。
高次脳機能障害を認めてもらうためにも、まずは、保険会社に否定されたら弁護士に相談すべき理由から理解していきましょう。
この記事の監修者
弁護士 木村 高康
弁護士法人サリュ
萩事務所
山口県弁護士会
交通事故解決件数 400件以上
(2024年1月時点)
【略歴】
大阪大学法学部法学科 大阪大学大学院高等司法研究科
【裁判実績等】
死亡事故、高次脳機能障害や引き抜き損傷等の重度後遺障害の裁判経験
人身傷害保険や労災保険等の複数の保険が絡む交通事故の裁判経験
その他、多数
【弁護士木村の弁護士法人サリュにおける解決事例(一部)】
・信号のある交差点での出合頭事故で当事者双方が事故の対面信号が青である旨の主張をしていた事案において、裁判で当方の依頼者の対面信号が青であり過失割合は0:100である旨の判決を得た事例
・CRPSについて自賠責では非該当とされた事案で、CRPSと矛盾しない残存症状が残ったこと等を理由に慰謝料等を裁判基準から増額して和解した事例
・事故により肘関節骨折を負った被害者が、残存した膝の疼痛について人身傷害保険会社から14級9号の認定を受けた事案において、訴訟で関節面の不整等を丁寧に立証することにより、12級13号に該当することを前提に和解した事例
目次
1.「高次脳機能障害が認められない」相手保険会社に否定されたら今すぐ弁護士に相談すべき
「あなたの症状は高次脳機能障害ではない」
「事故とは無関係で、もともとあった症状なのでは?」
このように、相手保険会社に高次脳機能障害を否定されたら、今すぐ弁護士に相談してください。
なぜなら、弁護士は、高次脳機能障害を認めさせるための証拠集めができるからです。
高次脳機能障害が認めてもらえない理由の多くは、「証拠が不十分だから」といえます。
高次脳機能障害による記憶障害や注意障害は、目に見える症状ではありませんよね。
「交通事故前よりも記憶力が悪くなった」
「交通事故のせいで注意力がなくなり、仕事でのミスが増えた」
などと訴えても、見た目で分かる後遺症ではないので伝わりにくいのです。
そこで、弁護士は、高次脳機能障害を認めてもらうため、以下のような方法で相手保険会社に異議申し立てをしたり、対等な立場で交渉したりします。
弁護士ができること |
・あなたに足りない証拠をかき集める ・リハビリに通うようにアドバイスし客観的な資料を残す ・相手の保険会社に対して主張を裏付ける証拠を提出する |
そのため、相手保険会社に高次脳機能障害を認めてもらえないときは、すぐに弁護士に相談することが大切です。
また、後遺症の重さを表す後遺障害等級は、等級によって慰謝料の金額が大きく変わります。 あなたの症状に当てはまる後遺障害等級を獲得しないと、慰謝料が少なくなるかもしれません。 等級が変わるだけで、慰謝料が数百万円変わることもあります。 |
2.実際に弁護士によって高次脳機能障害が認められて慰謝料を獲得した3つの事例
高次脳機能障害が認められないときに、すぐに弁護士に相談するべき理由は、理解できたでしょうか。
ここでは、サリュの弁護士による交渉の結果、高次脳機能障害が認められて慰謝料を獲得できた、3つの事例を紹介します。
高次脳機能障害を認められた場合に受け取れるのは、慰謝料や治療費などを含む賠償金です。
賠償金は高次脳機能障害による症状や治療期間などによって大幅に変わるので、ここで紹介する金額は、あくまで参考にしてください。
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2-1.ケース①後遺障害9級・賠償金3,600万円の事例
認められた後遺障害等級 | 12級→9級 |
症状 | 料理を作る気がなくなった、家族に冷たくしてしまう、職場で集中力がなくなった |
賠償金額 | 3,600万円 |
30代女性のGさんは、交通事故により脳挫傷の怪我を負って後遺障害等級12級を獲得し、賠償金289万円であると相手保険会社に提示されました。
しかし、事故後から料理が好きだったのに作る気がなくなったり、職場で自分の集中力が低下しているなどの異変に気づきます。「明らかに不調なのに脳挫傷による12級の認定だけで合っているのか」と不安になり、サリュに相談してくださいました。
症状から、サリュの弁護士はGさんが高次脳機能障害であると判断し、高次脳機能障害の専門病院で必要な検査を受けるようアドバイスをします。その結果、高次脳機能障害を証明できる証拠を獲得できたので再申請したところ、後遺障害等級9級だと認めてもらえました。
Gさんは、当初提示された金額の12倍となる、3,600万円の賠償金を受け取ることができました。
2-2.ケース②後遺障害9級・希望通りの金額を受け取れた事例
認められた後遺障害等級 | 9級 |
症状 | 倦怠感や身体の痺れ、めまい、気分が落ち込む、無気力 |
賠償金額 | 非公開 |
主婦のAさんは、事故後意識不明になり、脳挫傷や外傷性くも膜下出血などの大怪我を負いました。
Aさんは目を覚まし治療を続けていましたが、事故後から倦怠感やめまいなどの症状に悩んでおり、サリュにご相談くださりました。
Aさんには明らかに高次脳機能障害の症状がありましたが、これまでの診断書には「高次脳機能障害」
の文字は記載されていませんでした。そこで、サリュの弁護士は診断書や報告書などの証拠をもう一度集めなおし、認定の準備を進めます。
その結果、Aさんは高次脳機能障害として9級が認められ、希望通りの賠償金を受け取ることができたのです。
2-3.ケース③後遺障害9級・賠償金3,000万円の事例
認められた後遺障害等級 | 9級 |
症状 | 倦怠感や身体の痺れ、めまい |
賠償金額 | 3,000万円 |
Tさんは徒歩で通勤中に自動車に衝突されて、脳挫傷や骨盤骨折などの重傷を負い、事故後すぐにご家族がサリュに相談しに来てくれました。
Tさんは約1年かけて徐々に回復し、後遺障害認定を希望されたタイミングでご家族にTさんの様子を確認すると、高次脳機能障害の症状があることが分かりました。
そこで、サリュの弁護士がご家族と協力しながら報告書を作成し提出したところ、後遺障害等級9級が認められたのです。
最終的に、他の後遺症とあわせて併合8級を獲得し、Tさんは3,000万円の賠償金を受け取ることができました。
3.高次脳機能障害を認めさせるために弁護士ができること
サリュの弁護士のサポートにより、高次脳機能障害が認められたケースが多数ありましたね。
事例の紹介のなかでも少し触れましたが、高次脳障害を認めてもらえるかどうかは、弁護士のサポート内容にかかっています。
ここでは、高次脳機能障害を認めさせるために弁護士ができることを、解説します。
・あなたに足りない証拠をかき集める ・リハビリに通うようにアドバイスし客観的な資料を残す ・相手の保険会社に対して主張を裏付ける証拠を提出する |
3-1.あなたに足りない証拠をかき集める
弁護士は、あなたの高次脳機能障害を認めさせるために、以下のような方法で足りない証拠をかき集めます。
弁護士が証拠を集めるためにすることの例 |
・家族への徹底的なヒアリングを行い、報告書を作成する |
あなたが一度申請したのに認められなかったのは、証拠が足りなかったからです。
実は、高次脳機能障害が起こる原因となる微細な脳損傷を検出するためには、「CT」だけでは不十分といえます。
MRIとCTの画像で脳損傷があることを証明できるかが、大事です。
病院で必要な検査 | 画像による脳損傷の有無を確認する:MRIでT2強調画像、T2*、DWI、FLAIR、SWIを全て撮影する 神経心理検査による異常を調べる:DTI、fMRI、MRスペクトロスコピー、SPECT、PET等の脳波検査 |
|
診断書 | 必要事項が記載されている診断書を作成する:治療経過の診断書や後遺障害診断書に、言語異常や判断力低下などの症状が記載されている必要がある | |
第三者の証言 | 家族や職場の同僚からの報告をまとめる:審査の要点を理解したうえで、日常生活に関する報告書を作成する必要がある |
また、診断書や第三者の証言に関する書類も提出し、そのうえで高次脳機能障害があるかどうか判断されます。
時間が経過すると画像の証拠を残せない場合もあるので、1日でも早く検査を受けて証拠を集めることが大切です。
関連記事:交通事故の高次脳機能障害を弁護士が解説(記憶障害・後遺症・慰謝料)
3-2.リハビリに通うようアドバイスし客観的な資料を残す
弁護士は、高次脳機能障害の立証のために必要な検査を案内したり、リハビリに通うようアドバイスをしたりして証拠を残します。
高次脳機能障害を認めさせるにはリハビリに通い、客観的な資料や証拠を残さなければならないのです。
高次脳機能障害は症状に個人差があり、証明しづらい複雑な病気なので、脳神経外科や整形外科・神経心理学・リハビリテーションにも精通した病院で診断を受ける必要があります。
3-3.相手の保険会社に対して主張を立証する
弁護士は、相手の保険会社に対して主張を立証します。
保険会社は、高次脳機能障害の症状が分かりにくいことを利用して、「高次脳機能障害ではないだろう」「後遺障害等級は認定されない」などと言ってくることがあるのです。
そのため、示談交渉中から、日常生活で異変を感じており以前のように生活できないことや、周囲からも以前と様子が違うと言われていることを、主張する必要があります。
高次脳機能障害を認めさせるには、相手の保険会社に何を言われても、こちらの主張を適切なタイミングで伝えることが重要なのです。
法律の知識が豊富で示談交渉の経験もある弁護士なら、保険会社に言いくるめられることなく、対等に交渉できます。
4.弁護士の手腕であなたの高次脳機能障害が認められるかどうかが変わる
弁護士は、高次脳機能障害を認めさせるために証拠集めや主張の立証ができるので、後遺障害認定には欠かせない存在です。
しかし、弁護士の手腕であなたの高次脳機能障害が認められるかどうか変わる、という一面もあります。
交通事故の知識がない弁護士だと、どのような証拠を集めて保険会社に立ち向かえば良いのか、保険会社に詰められる前にどうすれば良いのか分からず、相手の言いなりになってしまう可能性があるのです。
記憶力がなくなったり、指示された内容を理解できなかったりするような症状が、一生続くかもしれない不安はとても大きいでしょう。
また、被害者をサポートする方も、大切な家族が以前とは別人になってしまったように感じて、不安を感じているはずです。
高次脳機能障害が認められないときはすぐに弁護士に依頼することが大切ですが、弁護士選びも重要なので、慎重に選んでください。
5.高次脳機能障害が認められないときにあなたの味方になる弁護士の特徴
高次脳機能障害が認められるかどうかは、弁護士の手腕で決まることがお分かりいただけたでしょうか。
では、実際にどのような弁護士に相談・依頼すれば良いのか、高次脳機能障害が認められないときにあなたの味方になる弁護士の特徴を紹介します。
・交通事故の解決実績が多く、医療の知識も豊富 ・粘り強く示談交渉し最後まで諦めない |
どのような弁護士に依頼すれば良いか迷うなら、ぜひ参考にしてください。
5-1.交通事故の解決実績が多く、医療の知識も豊富
交通事故の解決実績が多く、医療の知識も豊富な弁護士は、あなたの味方になって後遺症を認めてもらうために戦います。
交通事故は特殊な案件なので、弁護士なら誰でも良い、誰でも解決できるわけではありません。
例えば、あなたが事故後から「めまい」のような体の不調を感じていたとします。
めまいは事故と無関係だと思っていたあなたは、誰にも相談しなかったとしましょう。
この場合、「交通事故による高次脳機能障害」があることに誰も気づくことができず、そのまま示談が成立してしまいます。
しかし、これまで多くの交通事故案件に携わってきた弁護士なら、以下のようなことに気づき、事故による後遺症を証明するためのサポートができるのです。
多くの交通事故案件に携わってきた弁護士が気づけること |
・交通事故で頭や首を強く打つと高次脳機能障害になり、さまざまな症状が出る可能性があること ・本人はそこまで気にしていなくても、事故による後遺症が潜んでいる可能性があること |
交通事故の解決実績が豊富な弁護士は、さまざまな可能性を考えて先回りして証拠を集めたり、保険会社との示談の準備をしたりできます。
弁護士の知識や実績が豊富かどうかで、あなたの未来が変わるかもしれません。
5 -2.粘り強く示談交渉し最後まで諦めない
あなたの味方になるのは、後遺症を認められないときや賠償金の減額交渉をされたときでも、粘り強く最後まで諦めない弁護士です。
日常生活や職場で不自由を感じ、一生ストレスを抱えることになる高次脳機能障害ですが、後遺症として認められないケースが多い実態があります。
また、示談交渉の際に加害者も弁護士を就け、賠償金をかなり減額交渉してくるケースもありますよ。
そのようなときでも、粘り強い弁護士なら最後まで諦めません。
あなたのつらい後遺症の症状や、後遺症のせいでできなくなってしまったことなどを、立証します。
さらに、正当な等級を認めてもらうことや、加害者に賠償金を請求するところまで、全力でフルサポートいたします。
6.高次脳機能障害を認めてもらえず悩んでいる方はサリュにご相談ください
高次脳機能障害を認めてもらえず悩んでいる方は、私たちサリュにご相談ください。
サリュは交通事故の解決実績が20,000件と豊富で、被害者側専門としてあなたをフルサポートする弁護士事務所です。
弁護士法人サリュの強み |
・交通事故の被害者専門の弁護士事務所で、解決実績が豊富 ・全国にいる顧問ドクターのサポートを受けられる |
サリュには、交通事故に強い顧問ドクターが全国にいます。
認められにくい高次脳機能障害は、特に診断書の内容が重要なので、診断書作成のサポートを専門家に依頼できるのは大きな強みです。
あなたの主治医が見落とした高次脳機能障害の原因を、顧問ドクターが発見できるケースもあります。
私たちは、一度後遺障害認定されなかった方でも、足りない証拠や認めてもらうための方法を分析し、全力を尽くします。
サリュは初期費用がかからないので、「自分の場合、高次脳機能障害が認められる可能性があるのか」「どうすれば認めてもらえるのか」などと気になることがあるなら、ぜひご相談ください。
\交通事故2万件の解決実績/
7.まとめ
この記事では、高次脳機能障害が認められないときにどうするべきなのか、解説しました。
高次脳機能障害を認めてもらえないときは、すぐに弁護士に相談してください。
なぜなら、弁護士は経験や知識を最大限に活用して、あなたに足りない証拠を集めることができるからです。
高次脳機能障害は複雑な病気なので、後遺障害認定を申請しても認定されにくい実態があります。
しかし弁護士なら、高次脳機能障害を認めさせるために必要な証拠や資料を集めたり、相手の保険会社に揃えた証拠を突きつけて交渉したりできるのです。
弁護士の手腕によって高次脳機能障害が認められるかどうかが変わるので、以下に当てはまる弁護士に依頼することが大切ですよ。
あなたの味方になる弁護士の特徴 |
・交通事故の解決実績が多く、医療の知識も豊富 ・粘り強く示談交渉し最後まで諦めない |
高次脳機能障害を認められずに悩んでいる方は、被害者側専門のサポートをおこなう、弁護士法人サリュをぜひ頼ってください。
あなたの後遺症がなぜ認められないのか、認めさせるためにはどうすれば良いのか、丁寧に分析し解決策を考えます。
この記事を読んでいる、つらい後遺症に苦しんでいる方や、ご本人様の代わりに後遺障害申請をしているご家族が、1日でも早く安心できることを願っています。