交通事故のむちうち慰謝料相場は19万~223万円|内訳や獲得事例

交通事故でむちうちになってしまった。慰謝料相場ってどれくらい?

自分はいくらくらいの慰謝料をもらえるのだろう

事故の強い衝撃でむちうちを負った方は、日常生活で不便さや痛みを感じていることでしょう。

つらい症状に悩む自分がどのくらいの慰謝料を受け取れるのか、相場はどれくらいなのかなど、気になることがたくさんあるはずです。

結論、交通事故によるむちうちの慰謝料相場は、19万~223万円です。

具体的な内訳をご覧ください。

入通院慰謝料19万円~113万円
後遺障害慰謝料110万円

※入通院慰謝料は、通院1ヶ月~入院1ヶ月+通院6ヶ月の金額をピックアップしています

※弁護士基準で計算した金額です

むちうちを負った場合に受け取れる慰謝料は、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料の2種類あります。

むちうちの治療で入通院した場合に受け取れる可能性があるのが「入通院慰謝料」、むちうちの後遺症が事故による後遺障害だと認められた場合に受け取れる可能性があるのが「後遺障害慰謝料」です。

※後遺障害とは、現れている症状が、事故よるものだと医学的に認められ、かつ、その症状が将来においても残るもののことです。

交通事故の慰謝料は、入通院した期間や後遺障害の重さ・過失割合などの要素によって上下します。

このため、適正な金額を受け取るには、こうした要素を客観的に証明する必要があります。

もし、自分一人で進めると、正当な慰謝料を受け取れない恐れもあるのです

そのような事態にならないために、この記事では次のことをくわしく解説します。

この記事でわかること
・交通事故のむちうち慰謝料相場
・事故でむちうちを負った方の慰謝料を含む賠償金獲得事例
・慰謝料を含む賠償金が上下するポイント4つ
・正当な慰謝料を含む賠償金の獲得に重要なこと

この記事を読めば、「自分がいくらもらえるのかわからない」という不安を軽減でき、保険会社に不当に安い慰謝料を提示されたとしても気づけるようになります。

納得のいく金額を受け取るために、慰謝料相場について一緒に学んでいきましょう。

この記事の監修者
弁護士 馬屋原 達矢

弁護士法人サリュ
大阪弁護士会

交通事故解決件数 900件以上
(2024年1月時点)
【略歴】
2005年 4月 早稲田大学法学部 入学
2008年 3月 早稲田大学法学部 卒業(3年卒業)
2010年 3月 早稲田大学院法務研究科 修了(既習コース)
2011年  弁護士登録 弁護士法人サリュ入所
【著書・論文】
交通事故案件対応のベストプラクティス(共著:中央経済社・2020)等
【獲得した画期的判決】
【2015年10月 自保ジャーナル1961号69頁に掲載】(交通事故事件)
自賠責非該当の足首の機能障害等について7級という等級を判決で獲得
【2016年1月 自保ジャーナル1970号77頁に掲載】(交通事故事件)
自賠責非該当の腰椎の機能障害について8級相当という等級を判決で獲得
【2017年8月 自保ジャーナル1995号87頁に掲載】(交通事故事件)
自賠責14級の仙骨部痛などの後遺障害について、18年間の労働能力喪失期間を判決で獲得
【2021年2月 自保ジャーナル2079号72頁に掲載】(交通事故事件)
歩道上での自転車同士の接触事故について相手方である加害者の過失割合を7割とする判決を獲得

弁護士法人サリュは、交通事故の被害者側専門で20,000件以上の解決実績を誇る法律事務所です。

交通事故被害に遭われたら、できるだけ早期に、交通事故の被害者側専門弁護士に相談することをおすすめします。これは、弁護士のアドバイスを受けることで、もらえる損害賠償金が大きく変わる場合があるからです。
弁護士法人サリュは、創業20年を迎え、交通事故の被害者側専門の法律事務所として累計20,000件以上の解決実績があります。所属弁護士の多くが1人あたり500件~1000件以上の交通事故解決実績があり、あらゆる交通事故被害者を救済してきました。その確かな実績とノウハウで、あなたのために力を尽くします。
相談だけで解決できることもありますので、まずはお気軽に無料法律相談をご利用ください。

1.  交通事故のむちうち慰謝料相場は19万円~223万円

交通事故でむちうちを負った方の慰謝料相場は、19万円~223万円です。

むちうちを負った方が受け取れる慰謝料は、以下の2種類です。

1.入通院慰謝料
2.後遺障害慰謝料

それぞれくわしく説明します。

1-1. 入通院慰謝料

入通院慰謝料とは、むちうちを含む軽傷で通院・入院した場合に受け取れる可能性があるものです。

入通院することになった精神的損害に対して支払われるお金で、入通院の期間によって金額が変わります。

通院1ヶ月のみの場合は19万円、通院3ヶ月の場合は53万円のように、治療期間が長くなるほど金額が上がる仕組みです。

【入通院慰謝料の金額(軽傷の場合)】単位:万円

入院1月2月3月4月5月6月
通院356692116135152
1月195283106128145160
2月366997118138153166
3月5383109128146159172
4月6795119136152165176
5月79105127142158169180
6月89113133148162173182

※むちうちの多くは、上記表の金額が該当します。重症に該当する場合は、金額が異なります。

参照:「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」 (日弁連交通事故センター東京支部編) 別表Ⅱ

例えば、入院期間が2ヶ月で通院期間が6ヶ月だった場合は、縦軸「2月」と横軸「6月」が交わる部分を見るので、133万円です。

1-2. 後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料は、一定期間治療してもむちうちの症状が治らず、後遺障害だと認められた場合に受け取れる可能性があるものです。

後遺障害が残った精神的苦痛に対して支払われ、等級によって金額が変わります。

むちうちの場合に該当する等級は12級または14級で、外傷性の画像所見が明らかな12級が認定されると290万円の慰謝料を受け取れます。

後遺障害等級後遺障害慰謝料(弁護士基準)
12級290万円
14級110万円

そのため、後遺障害等級が認定されたら、後遺障害慰謝料と入通院慰謝料の両方を受け取れるのです。

事故でむちうちを負った場合に受け取れるのは、入通院慰謝料や後遺障害慰謝料だけではない!
慰謝料は、賠償金の一部です。治療費や休業損害、後遺障害が残ったら逸失利益などの賠償金も加害者側に請求できます。
【治療費】
診察・検査・手術などにかかったお金
【休業損害】
事故によるむちうちが原因で仕事を休んだ場合に受け取れるお金
【後遺障害逸失利益】
事故に遭わなければ将来受け取れたはずの収入が減額したことに対する補償

休業損害や後遺障害逸失利益については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

2. 事故でむちうちを負った方の慰謝料などを含む賠償金事例を紹介

1章では、交通事故でむちうちを負った場合の慰謝料相場を紹介しました。

2章では、実際の事例を使い、事故でむちうちを負った方がどのくらいの慰謝料を受け取れたのか、紹介します。

なお、今回ご紹介する事例は、弁護士基準で計算した場合の、慰謝料や休業損害などを含めた賠償金です。

【賠償金350万円】30代・後遺障害14級のケース
【賠償金500万円以上】40代女性・後遺障害14級のケース
【賠償金650万円以上】男性・後遺障害14級のケース
【賠償金1000万円以上】男性・後遺障害12級のケース

2-1. 【賠償金350万円】30代・後遺障害14級のケース

賠償金額350万円
事故の状況駐車場内で停車中、後方からきた自動車に追突される
後遺障害等級14級

※当弁護士法人サリュの実際の事例です

30代のYさんは駐車場内で停車中、後ろからきた別の自動車に追突され、頸椎捻挫や腰椎捻挫を負いました。

医師の指示に従い通院・治療を続けましたが、腰痛が残ったため後遺障害を申請。しかし、結果は非該当でした。

サリュの弁護士は再度証拠を集めて後遺障害認定を申請しましたが、結果は非該当。

そこで訴訟を提起し、サリュの弁護士はカルテやMRIの結果などをさらに細かく調べあげます。

その後、裁判所から和解案が提示され、後遺障害14級相当の症状が残っていると認められたYさん。

最終的に350万円の賠償金を受け取ることができました。

事故の詳細を見る

2-2. 【賠償金500万円以上】40代女性・後遺障害14級のケース

賠償金額500万円以上
事故の状況追突事故
後遺障害等級14級

※当弁護士法人サリュの実際の事例です

Sさんは追突事故に遭い、頸椎捻挫や腰椎捻挫の怪我を負いました。治療を1年以上続け、後遺障害14級の認定を受けました。

助産師をしていたSさんは事故の怪我が原因で復職できなくなり、当然賞与ももらえなくなりました。

しかし加害者の保険会社は、賞与の補償がないだけでなく、休業損害や逸失利益に関しても不十分な金額を提示してきたのです。

そこで、当事務所サリュの弁護士は、訴訟を起こします。

サリュの弁護士は、怪我が仕事に及ぼす影響や事故に遭わなければもらえたはずの賞与などについて、細かく調べて報告しました。

その結果、裁判所が和解案を示し、こちらが納得する内容で加害者側と和解が成立したのです。

最終的にSさんは、治療費とは別に500万円以上の賠償金を受け取ることができました。

事故の詳細を見る

2-3. 【賠償金650万円以上】男性・後遺障害14級のケース

賠償金額650万円以上
事故の状況交差点で赤信号停車中、別の自動車に追突される
後遺障害等級14級

※当弁護士法人サリュの実際の事例です

会社員のHさんは交差点で赤信号停車中、別の自動車に追突されて頸椎捻挫と腰椎捻挫の怪我を負いました。

治療により徐々に回復したものの、むちうちによる腰の痛みが強く残っていたHさん。

約1年2ヶ月治療して症状固定となり、後遺障害14級が認定されました。

サリュの弁護士は、むちうちが原因で仕事にどれだけ影響が出たのかを立証。

休業損害や事故に遭わなければ得られたはずの利益などを加害者側に請求し、認めさせました。

さらに、MRI画像も細かく調べ、入通院慰謝料も高い基準で認めさせることができました。

結果、650万円以上の賠償金で示談成立となりました。

事故の詳細を見る

2-4. 【賠償金1000万円以上】男性・後遺障害12級のケース

賠償金額1000万円以上
事故の状況車3台の追突事故
後遺障害等級12級

※当弁護士法人サリュの実際の事例です

Wさん(男性、会社員)は、車3台の玉突き事故に遭いました。事故後、腰椎捻挫と診断されたWさんは、歩行時にステッキを使用しながら生活しなければならなくなり、担当医にも腰椎椎間板ヘルニアの手術を勧められるほどの症状でした。

後遺障害の等級申請の手続きを行いましたが、その結果は、14級(局部に神経症状を残すもの)の認定でした。
しかし、Wさんの残っている症状を目の当たりにしているサリュは、顧問医と連携し、この認定結果が適切な等級かどうか検討しました。
その結果、Wさんの腰椎のMRI画像上、L2~5間を中心とした左優位の神経痕圧迫があることが判明しました。しかし、自賠責では、この他覚所見が見過ごされていました。
サリュは、その見過ごされていた他覚所見を指摘のうえ、異議申立の手続きを行いました。その結果、Wさんの後遺障害の等級は、14級から12級(局部にがん固な神経症状を残すもの)に変更されました。サリュは、適切な後遺障害の等級が認定されたことから、賠償額を算出後、示談交渉にはいりました。その交渉の結果、賠償額1124万円(自賠責保険後遺障害12級分含む)で示談することができました。

事例の詳細を見る

3. 交通事故によるむちうちで、慰謝料などを含めた賠償金が上下するポイント

2章では、交通事故で実際にむちうちを負った方の賠償金獲得事例を紹介しました。

同じむちうちでも、怪我の程度や状況により、金額に大きな差が出るとご理解いただけたはずです。

では、具体的にどのような部分が、金額に影響するのでしょうか。

ここでは、慰謝料などを含む賠償金が上下する4つのポイントについて、くわしく解説します。

1.入通院期間
2.後遺症の程度
3.計算方法(算定基準)
4.過失割合

3-1. 入通院期間

慰謝料は、入院や通院した期間で上下します

1.交通事故のむちうち慰謝料相場は19万円~223万円」で解説したとおり、入通院期間は入通院慰謝料に影響するものです。

治療期間が長くなるほど、精神的損害が大きくなると考えられているため、支払われる金額が上がります。

【入通院慰謝料の金額(むちうちを含む軽傷の場合)】単位:万円

入院1月2月3月4月5月6月
通院356692116135152
1月195283106128145160
2月366997118138153166
3月5383109128146159172
4月6795119136152165176
5月79105127142158169180
6月89113133148162173182

※むちうちの多くは、上記表の金額が該当します。重症に該当する場合は、金額が異なります。

参照:「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」 (日弁連交通事故センター東京支部編) 別表Ⅱ

1ヶ月の通院なら19万円、6ヶ月の通院なら89万円です。

3-2. 後遺症の程度

慰謝料は、後遺症の程度によっても変動します

こちらも「1.交通事故のむちうち慰謝料相場は19万円~223万円」で少し触れましたが、交通事故によるむちうちで後遺症が残り、その症状が事故によるものだと認められると、後遺障害等級が認定されます。

後遺障害等級が認定されると受け取れるのが、後遺障害慰謝料です。

等級の数が小さい(後遺症の程度が重い)ほど、金額が上がります。

後遺障害等級症状後遺障害慰謝料(弁護士基準)
12級局部に頑固な神経症状を残すもの290万円
14級局部に神経症状を残すもの110万円

事故によるむちうちは、1~14級あるうちの、14級に該当するケースが多いです。

残存した痛みやしびれなどの症状を、MRIやCTなどの画像で医学的に証明できる場合は12級、画像所見上は照明できなくても、症状が将来において残存することが治療経過に照らして認められる場合は、14級が認定される可能性があります。

3-3. 計算方法(算定基準)

慰謝料を含む賠償金は、計算方法(算定基準)によって大きく変動します

実は、賠償金の算定基準は以下の通り3パターンあります。

賠償金の算定基準
1.自賠責基準:最低限の補償とされている基準
2.任意保険基準:保険会社ごとに定められた基準で、自賠責基準と同じくらいのもの
3.弁護士基準:最も高い金額で計算される基準で、過去の裁判例に基づいて設定されている

通常、加害者側の保険会社が提示するのは、自賠責基準や任意保険基準の金額です。

弁護士基準での金額は、過去の裁判例などをもとに「なぜこの金額で請求するのか」を説明する必要があるため、弁護士がいなければ請求しても認められない可能性があります。

以下は、自賠責基準と弁護士基準で計算した場合の、入通院慰謝料を比較したものです。

【むちうちの治療で週2回(月8回)通院した場合の入通院慰謝料】

通院期間自賠責基準弁護士基準
3ヶ月20万6400円
【計算式】
24日×2=48
4,300円×48=20万6400円
※計算式は下記表でくわしく解説
53万円
6ヶ月41万2800円
【計算式】
48日×2=96
4,300円×96=41万2800円
89万円
※【入通院慰謝料】自賠責基準の計算式
・治療にかかった期間と、治療日数×2のうち、少ないほうを採用
・治療日数×日額4300円で計算
例:治療期間1ヶ月(30日)、治療日数8日の場合、8×2=16のほうが少ないため16日を採用
4300円×16日=6万8800円/月

上記は一例ですが、同じ期間通院したとしても、算定基準で金額に差が出ることがわかるでしょう。

今回は入通院慰謝料を比較しましたが、後遺障害慰謝料や休業損害なども、多くの場合、弁護士基準で計算した金額の方が高くなります

3-4. 過失割合

過失割合も、慰謝料を含む賠償金が上下する重要なポイントです。

相手が100%悪い0:100の事故なら、決定した賠償金をすべて受け取れます。

しかし、あなたにも過失がある場合は、過失割合に応じて賠償金が減額されます(過失相殺)。

過失割合によって、以下のように受け取れる金額が変わるのです。

【賠償金が500万円のケース】

(あなた:相手)0:100の場合→500万円
(あなた:相手)20:80の場合→400万円
(あなた:相手)40:60の場合→300万円

このように、自分の過失割合が大きくなるほど、受け取れる金額が下がります

そのため、もし過失割合に納得がいってないなら、そのまま受け入れてはいけません。

過失割合は示談成立前なら交渉し覆せる場合があるため、納得がいっていないなら保険会社の担当者や弁護士に相談してみてください。

4. 【注意】自分一人で進めると正当な賠償金を受け取れない可能性がある

ここまでで、慰謝料の相場や金額が上下するポイントも把握でき、あなたがどれくらいの慰謝料を受け取れるか、おおよその目安が掴めてきたかもしれません。

ただ、賠償金の獲得は簡単ではありません。

交通事故に関する知識がない状態で準備を進めると、本来あなたが受け取れるはずの正当な賠償金を受け取れない可能性があります

なぜなら、先ほどお伝えした「交通事故によるむちうちで、慰謝料などを含めた賠償金が上下するポイント」のうち以下3つに関する証拠をそろえて証明する必要があるからです。

・入通院期間

・後遺症の程度

・過失割合

また、計算方法(算定基準)についても、あなた一人で交渉を進めると適用してもらえない可能性があります。

つまり、慰謝料などを含む賠償金請求の準備を適切に進められないと、

「実際より後遺症の程度を軽く認識され、過失割合も大きくなり、任意保険基準で金額が算出されてしまう」

といったことが起こり得るのです。

そのような事態に陥らないよう、正当な賠償金を受け取るためにやるべきことを次の章で解説いたします。

5. むちうちを負ったあなたが正当な賠償金を受け取るためにやるべきこと

ここでは、むちうちを負ったあなたが、慰謝料や治療費を含む賠償金を受け取るために行うべきことを解説します。

・医師の指示に従い通院を続ける
・痛みやしびれなどの後遺症が残ったら後遺障害認定を受ける
・弁護士に相談する

5-1. 医師の指示に従い通院を続ける

正当な賠償金を受け取るためには、医師の指示に従い通院を続けることが大事です。

「病院にいくより家で休んでいたほうがいいや」と自己判断で治療をやめたり、必要以上に通院したりする行為は、加害者の保険会社に治療の必要性を疑われる原因になるからです。

治療の必要性を疑われる状況の例
・医師に週1回来院するよう言われたのに、2か月に1回しか通わなかった。
→加害者側や後遺障害認定を審査する機関に、その程度の怪我だったのかと疑われる

・医師に週1回来院するよう言われたのに、自己判断で週4回通った。
→加害者側に、治療費を多くもらうためにわざと通院したと疑われる

治療の必要性を疑われると、適切な治療費を支払ってもらえなくなる恐れがあります

そのような事態を避けるため、必ず医師から指示された通りに通院を行いましょう。

むちうちで通院する際の注意点
(1)加害者の保険会社に治療費の打ち切りや治療の中断を促されても、受け入れてはいけません
怪我の程度や回復傾向を知っているのは、加害者の保険会社ではなく医師です。医師が治療の必要性がないと判断するまでは、通院をやめないでください。

(2)むちうちの治療として、整骨院や接骨院だけに通うことはやめましょう
整骨院や接骨院では、後遺障害認定の申請に必要な診断書を作成してもらえません。医師にしか作成できないものなので、必ず病院には通ってください。
また、病院と合わせて整骨院や接骨院に通う場合も、主治医の許可を得てからにしてください。

5-2. 痛みやしびれなどの後遺症が残ったら後遺障害認定を受ける

治療を続けても痛みやしびれなどの後遺症が残ったら、症状固定(治療終了)の診断を受け、後遺障害認定を受けましょう。

本記事で何度かお伝えしてきましたが、後遺障害認定を申請し等級が認定された場合、後遺障害慰謝料や逸失利益を受け取れます

言い換えれば、痛みやしびれが残っても、後遺障害等級が認定されなければ、症状に対する適正な賠償金を受け取れなくなってしまうのです。

後遺障害認定を受ける流れを、まとめました。

後遺障害認定を受ける流れ
1.後遺障害を裏付ける検査をする
2.後遺障害診断書を作成する(主治医に依頼する)
3.必要な証拠を集める
4.後遺障害認定を申請する
5.等級が認定される

後遺障害認定は、書類上の証拠や情報で何級に該当するか判断されるもので、等級の認定は簡単ではありません。

そのため、残存した症状を証明する画像証拠や、治療経過などを漏れなく記載した後遺障害診断書を作成することが特に重要です。

後遺障害認定を受けるために必要な知識や手順については、「後遺障害認定で納得の結果を得るための重要知識と手順【弁護士解説】」の記事でよりくわしく解説しています。

5-3. 弁護士に相談する

正当な賠償金の獲得に向けて、弁護士に相談するのもおすすめです。

以下に、弁護士が、むちうちを負ったあなたの力になれる理由をまとめました。

弁護士が力になれる理由
・弁護士基準で賠償金を受け取れる可能性が高くなる
・後遺障害認定に必要な証拠集めに協力できる
・加害者側との過失割合の交渉にも対応できる

交通事故で怪我を負ったあなたは、弁護士基準で計算した適正な賠償金を受け取るべきです。

不当な金額の賠償金で示談成立とならないためにも、弁護士基準で請求することが大事です。

弁護士がいれば、過去の裁判例を知っていたり、交通事故案件の解決実績があったりするため、弁護士基準での賠償金を認められる可能性が高くなります

また、弁護士は、後遺障害認定に重要な検査結果を集める、加害者側に過失割合の交渉をする、といった対応も可能です。

あなたが本来受け取るべき賠償金を獲得するためにも、弁護士の力を借りることを視野に入れておきましょう。

交通事故のむちうちの慰謝料について不安がある場合はサリュにご相談ください

交通事故でむちうちを負い、慰謝料や賠償金が気になっている方は、私たちサリュにご相談ください
サリュは事故の被害者専門の弁護士事務所として、慰謝料や示談交渉に悩む方をサポートしてきました。
サリュの強みは、次のとおりです。
【サリュの強み】
・20,000件以上の解決実績がある
・顧問ドクターと協力して後遺障害認定の申請をサポートできる
・納得いくまで粘り強く交渉できる
・治療中、治療終了に関わらず相談していだける
・訴訟実績も豊富

むちうちは軽傷に該当する怪我のため、加害者側の保険会社に大したことがないと勘違いされることもあります。そのため、不当に安い賠償金を提示されることも、珍しくありません。
サリュの弁護士は、軽傷・重傷問わず、事故でつらい思いをしたあなたのために全力を尽くします
原則相談料や着手金がかからないので、ぜひご相談ください。
電話で無料相談する方は、下記をクリックしてください。

メールで無料相談する方は、下記をクリックしてください。

6. まとめ

本記事では、交通事故でむちうちを負った方の賠償金相場を解説しました。

重要なポイントをまとめます。

【慰謝料相場と受け取れる賠償金について】

・交通事故でむちうちを負った方の慰謝料相場は、19万円~223万円
・慰謝料以外にも、治療費や休業損害、逸失利益などを受け取れる場合がある

【慰謝料を含む賠償金が上下するポイント】

・入通院期間
・後遺症の程度
・計算方法(算定基準)
・過失割合

【むちうちを負ったあなたが正当な賠償金を受け取るためにやるべきこと】

・医師の指示に従い通院を続ける
・痛みやしびれなどの後遺症が残ったら後遺障害認定を受ける
・弁護士に相談する

むちうちは軽傷に該当する怪我ですが、後遺障害が残った場合は受け取れる賠償金の項目も増えるため、金額も上がります。

加害者側の保険会社に、相場より安い金額を提示されるケースも珍しくないため、「この金額は少ないのではないか」と少しでも感じるなら、弁護士に相談しましょう。