交通事故による内臓損傷とは│症状やこれから家族ができることを解説

「家族が交通事故で内臓損傷の怪我をしたと連絡があった…大丈夫だろうか…?」
「内臓損傷とは聞いているが、詳しいことは何もわからなくてとにかく不安…」

今、あなたは病院などから連絡を受け、交通事故で内臓損傷の怪我を負った家族を心配しているところなのではないでしょうか。

内臓損傷は命に関わることもある重大な怪我で、早期に適切な治療を行えるかどうかが生存率を左右します。

なぜなら、内臓損傷では大量の出血によるショック死が死因となる可能性が高いのですが、治療の初期段階で手術や輸血などを行うことで、リスクを回避できる可能性があるからです。

事故直後の手術などを終え、容態が安定している場合には、失血死のリスクは低くなるでしょう。

ただ、被害者本人の命の危機が去ったとしても、手術や入院などの合間に被害者が自分で手続きや事故の対応を行うのは、非常に難しいのが現実です。

ですから、治療に専念するためにも、事故後の対応については家族がサポートすることが重要です。

この記事では、家族が交通事故で内臓損傷の怪我をしてしまったあなたが知っておくべき情報を網羅的に解説します。

この記事でわかること
・内臓損傷がどんな怪我なのか、具体的な症状や状態がわかる
・内臓損傷の怪我をした後の今後どうなっていくのか治療の経過の目安がわかる
・内臓損傷の後遺症について、損傷した臓器ごとの具体的な例がわかる
・家族が内臓損傷の怪我をした場合に、この後するべきことがわかる

これらの内容を、交通事故に遭って内臓損傷の怪我をしてしまったご家族を支えるための参考にしてください。

 

この記事の監修者
弁護士 栗山 裕平

弁護士法人サリュ
静岡事務所
静岡県弁護士会

交通事故解決件数 1,100件以上(2024年1月時点)
【略歴】
2013年 京都大学法科大学院修了
2013年 司法試験合格
2014年 弁護士登録 弁護士法人サリュ入所
【獲得した画期的判決】
・平成30年01月26日大阪高裁判決
歩行者との非接触事故につき,自動車運転者の過失責任が認められた事例(判例タイムズ1454号48頁他)
・平成27年7月3日大阪地裁判決

弁護士法人サリュは、交通事故の被害者側専門で20,000件以上の解決実績を誇る法律事務所です。

交通事故被害に遭われたら、できるだけ早期に、交通事故の被害者側専門弁護士に相談することをおすすめします。これは、弁護士のアドバイスを受けることで、もらえる損害賠償金が大きく変わる場合があるからです。
弁護士法人サリュは、創業20年を迎え、交通事故の被害者側専門の法律事務所として累計20,000件以上の解決実績があります。所属弁護士の多くが1人あたり500件~1000件以上の交通事故解決実績があり、あらゆる交通事故被害者を救済してきました。その確かな実績とノウハウで、あなたのために力を尽くします。
相談だけで解決できることもありますので、まずはお気軽に無料法律相談をご利用ください。

1.交通事故による内臓損傷は最初の数日間が生存率を左右する

交通事故による内臓損傷では、最初の数日間が生存率を左右します。

なぜなら、内臓損傷で生命に危険を及ぼす大きな原因は、受傷部からの出血だからです。

内臓損傷により大量に出血してしまった場合、ショック状態に陥り、最悪の場合は死にいたる可能性もあります。

その状況を乗り越え、ショック状態からの死のリスクを回避すれば、失血死のおそれは低くなり、治療へと進んでいくことになります。

それでは、内臓損傷とはどのような怪我なのか、詳しい症状などを解説していきます。

1-1.内臓損傷はどのような状態なの?

内臓損傷とは、胸や腹に強い衝撃が加わることで、内臓が損傷を受けている(傷ついている)状態を指します。

交通事故では、シートベルトで圧迫されたり、ハンドルに衝突したりして受傷するケースが多く、外見では怪我をしているかどうかわからないこともあります。

内臓損傷では、比較的軽度なものから重いものまで症状が見られ、症状によっては輸血や手術などが必要になることもあります。

 

症状 状態
軽度 ・軽い腹部の痛み
・不快感、吐き気
・外見上は腫れや変色が見られないことが多い。
内臓が軽く打撲を受けた状態や、微小な裂傷がある状態。
出血量が少なく、自然治癒が可能なケースもある。
中程度 ・持続的な腹部痛、嘔吐、血圧の低下
・腹部の腫れや圧痛が見られる場合もある
肝臓や脾臓などの実質臓器が損傷し、腹腔内に血液がたまる(腹腔内出血)状態。
輸血や保存的治療が必要になることが多い。
重度 ・激しい腹部痛
・意識障害
・呼吸困難
・チアノーゼ(皮膚や唇が青紫色に変わる)
内臓の裂傷や破裂による大量出血が起こっている状態。
生命を維持するためには緊急手術が必要。

この中でも、内臓が破裂した場合は内臓損傷ではなく、内臓破裂となり、より重度の怪我として扱われます。

中程度以上の内臓損傷では、必要に応じて以下のような治療が行われます。

・失われた血液などを補う輸血、輸液(点滴)
・損傷を受けた内臓の修復や止血のための手術

内臓破裂と比較すると、内臓損傷は軽度な損傷であることが多いですが、それでも受傷した場所や重度によっては、命に関わる可能性もあるので、一概に軽い怪我であるとは言えません。

しかし、近年は自動車の安全装備の品質が向上したことや、シートベルトの着用義務が徹底されたことなどで、生命に危険を及ぼすレベルの内臓損傷を負うことは少なくなっている傾向にあります。

また、早期に治療や手術を行うことで、失血死などのリスクは軽減できるため、既に治療に取り掛かっているのであれば、必要以上に不安に思う必要はありません。

 1-2.生存できても後遺症が残る可能性がある

内臓損傷では、手術や治療が成功して命が助かったとしても、後遺症が残るリスクがあります。

なぜなら、手術で内臓の切除が必要になったり、怪我の影響で機能が完全に回復しなかったりする可能性があるからです。

後遺症の内容によっては、日常生活や仕事に影響が出ることもあります。

具体的な後遺症の症状については、3.交通事故で内臓損傷したら今後残る可能性のある後遺症で詳しく説明するので、そちらを参考にしてください。

まずは、治療が終わっても後遺症のリスクがあるということだけ、心にとどめておいてください。

2.交通事故によって内臓損傷が起きたら今後どうなるの?

あなたは今、ご家族が交通事故で内臓損傷の怪我をしたという情報を聞き、回復を祈っている状況ではないでしょうか。

怪我の心配などで頭がいっぱいで、「この先のことを考える余裕なんてない」と感じるかもしれません。

しかし、この後の対応で困らないためにも、この先のことを知っておくことは大切です。
まずは簡単にこの後に起こりえることを説明します。

・症状によっては緊急手術が必要になる
・入院期間は数日~1年以上と症状によって異なる
・後遺症が残ると、治療後の生活に支障をきたす可能性がある

2-1.症状によっては緊急手術が必要になる

内臓損傷では、症状の進行具合によっては緊急手術が必要になる場合があります。

損傷した臓器からの出血が止まらない場合や、腹腔内に内容物が漏れ出すことで腹膜炎を引き起こすリスクがある場合、手術による修復や止血が必要です。

特に、交通事故の衝撃で脾臓や腎臓が損傷した場合は、早急な処置が生死を分けることがあります。

症状次第で治療方針が変わるため、早期診断と医師の指示に従うことが重要です。

突然手術などが必要になり、ご家族に電話などで連絡が行く可能性もあります。
今後、状態が落ち着くまでは、病院から連絡があったときに、すぐに対応できるようにしておきましょう。

2-2.入院期間は数日~1年以上と症状によって異なる

内臓損傷の入院期間は、数日〜1年以上と、症状によって大きく異なります。

入院や通院の期間は、損傷の部位や重症度によって変わるからです。

・軽度の傷や打撲をした程度の軽い内臓損傷の場合→数日から数週間程度
・大量に出血したり、臓器の機能が低下するような損傷をしたりしていた場合→数か月から1年以上

治療期間は損傷の程度によるため、医師の説明を十分に理解し、今後のスケジュールを確認しておくことが大切です。

2-3.後遺症が残ると、治療後の生活に支障をきたす可能性がある

内臓損傷の後遺症によっては、日常生活に支障をきたし、治療後も介護や生活補助が必要になる場合があります。

損傷した臓器が完全に回復しない場合、日常的な制限や体調管理が求められることがあります。
詳しい症状については、次章で解説するのでそちらを参考にしてください。

後遺症が残ってしまった場合には、生涯にわたってサポートが必要になる可能性があります。

治療中から後遺症のリスクがあると医師などに言われた場合には、退院後の介護についてや、どのようなサポートが受けられるのかなど、事前に調べておくことが重要です。

 3.交通事故で内臓損傷したら今後残る可能性のある後遺症

前章でもお伝えした通り、交通事故で内臓損傷の怪我を負った場合、治療後にも後遺症が残る可能性があります。

内臓損傷の後遺症として残る可能性がある症状は、受傷した臓器によって下記のように異なります。 

 

後遺症の例
呼吸器
(肺・肋膜・横隔膜等)
・換気機能(空気を出し入れする機能)の低下
・呼吸機能(酸素を取り入れ二酸化炭素を排出する機能)の低下
循環器
(心臓・脾臓等)
・心臓機能の低下
・脾臓を摘出した場合、免疫機能の低下
消化器
(食道・胃・小腸・大腸・肝臓等)
・食道の通過障害(食べ物を飲み込みづらくなる)
・胃の切除による消化障害、逆流性食道炎などの食後の不調
・小腸、大腸の切除による消化吸収障害、排泄障害、便失禁
・肝臓の感染症
・胆のうの摘出による消化機能低下
泌尿器
(腎臓・膀胱・尿管・尿道等)
・腎臓の働きの低下
・膀胱・尿管・尿道の損傷による排尿障害
生殖器・生殖機能の障害

後遺症が残った場合は、症状によって後遺障害等級の認定を受け、慰謝料などの賠償金を受け取れる可能性があります。

後遺障害の認定については、以下の記事で認定の手順から後遺障害慰謝料の相場まで解説しているので、後遺症が気になる場合には、こちらも合わせて確認してください。
後遺障害認定で納得の結果を得るための重要知識と手順【弁護士解説】

すでに損傷した臓器の箇所がわかっている場合は、下記から該当する場所を選ぶとすぐに確認することができます。

・呼吸器を損傷した場合│肺・肋膜・横隔膜等
・循環器を損傷した場合│心臓・脾臓等
・消化器を損傷した場合│食道・胃・小腸・大腸・肝臓等
・泌尿器を損傷した場合│腎臓・膀胱・尿管・尿道等
・生殖器を損傷した場合数日から数週間程度

3-1.呼吸器を損傷した場合│肺・肋膜・横隔膜等

呼吸器とは、肺や肋膜、横隔膜等の呼吸をするための器官のことです。
呼吸器を損傷した場合、以下のような後遺症が残る可能性があります。

 

後遺症の例
呼吸器・換気機能(空気を出し入れする機能)と呼吸機能(酸素を取り入れ二酸化炭素を排出する機能)の低下
・心肺機能の低下

呼吸器の損傷ではこのような症状が残るため、生活においても次のような影響が出るケースがあります。

・呼吸がうまくできず、息苦しさを感じる
・呼吸機能が低下して運動などができなくなる
・自力で呼吸ができず、寝たきりになる

3-2.循環器を損傷した場合│心臓・脾臓等

循環器とは、心臓や脾臓など、血液などの体液を体内で循環させるための器官のことです。
循環器を損傷した場合、以下のような後遺症が残る可能性があります。

 

後遺症の例
循環器・心臓機能の低下
・脾臓を摘出した場合、免疫機能の低下

循環器の損傷ではこのような症状が残るため、生活においても次のような影響が出るケースがあります。

・ペースメーカーなどの医療機器が必要になる
・運動能力が低下する
・感染症にかかりやすくなる

3-3.消化器を損傷した場合│食道・胃・小腸・大腸・肝臓等

消化器とは、食道、胃、小腸、大腸、肝臓等の食べ物を消化するための器官のことです。

消化器を損傷した場合、以下のような後遺症が残る可能性があります。

 

後遺症の例
消化器・食道の通過障害(食べ物を飲み込みづらくなる)
・胃の切除による消化障害、逆流性食道炎などの食後の不調
・小腸、大腸の切除による消化吸収障害、排泄障害、便失禁
・肝臓の感染症
・胆のうの摘出による消化機能低下

消化器の損傷ではこのような症状が残るため、生活においても次のような影響が出るケースがあります。

・食事がしづらくなる、食後に不調が起こる
・人工肛門を装着する必要がある
・食事制限が必要になる

3-4.泌尿器を損傷した場合│腎臓・膀胱・尿管・尿道等

泌尿器とは、腎臓、膀胱、尿管、尿道等の、血液の老廃物等を濾過して尿として排出するための器官のことです。
泌尿器を損傷した場合、以下のような後遺症が残る可能性があります。

 

後遺症の例
泌尿器・腎臓の働きの低下
・膀胱・尿管・尿道の損傷による排尿障害
・貧血や吐き気が起こる
・失禁の可能性があり、パッドやおむつの装着が必要になる

3-5.生殖器を損傷した場合

生殖器の働きは男女で異なるため、後遺症の症状も男女で違いがあります。
生殖器を損傷した場合、以下のような後遺症が残る可能性があります。

 

後遺症の例
生殖器・生殖機能の障害

生殖器の損傷ではこのような症状が残るため、生活においても次のような影響が出るケースがあります。

・【男性】生殖機能を失う、低下する
・【女性】妊娠ができなくなる、難しくなる
・性交ができなくなる

4.交通事故で内臓損傷を負った方のご家族がこれからすること

交通事故で内臓損傷を負った被害者が入院し、自分で動けない場合、家族が手続きを代行する必要があります。

しかし、突然の出来事で何をすべきかわからず、不安を感じている方も多いはずです。

本章では、被害者の治療をサポートしながら、今後必要となる手続きについてわかりやすく解説します。
家族としての役割を把握し、落ち着いて行動するための参考にしてください。

・病院での手続き
・勤め先への連絡
・保険会社とのやり取り
・弁護士への相談

4-1.病院での手続き

事故後、被害者が適切な治療を受けるためには、家族が病院で必要な手続きをサポートすることが大切です。

被害者本人が入院や手術で動けない場合、家族が治療方針や支払い方法を病院と相談していく必要があります。

・治療費や治療内容の確認
・入院期間のスケジュール確認
・必要な備品の準備(オムツや入院着など、入院時に必要な備品を準備する。病院で購入する場合は手続きを行う)

家族は病院のスタッフと連携し、まずは被害者本人が治療に専念できる環境を整えてあげましょう。 

4-2.勤め先への連絡

被害者が仕事をしている場合、事故後の休業や対応について勤め先に連絡を入れる必要があります。

会社に連絡し、以下の情報を伝えましょう。

・本人との関係(親子、夫婦など)
・今の状況(交通事故にあって入院している、手術していて意識がない、など)
・休業期間の目安(入院期間がどのくらいになりそうかなど)

被害者本人から連絡がないことで、勤務先が混乱してしまうことも考えられます。

そのため、できるだけ早く本人に代わって連絡するようにしましょう。 

4-3.保険会社とのやり取り

事故後数日以内に加害者側の保険会社から連絡が来るため、本人が対応できない場合は家族が代わりにやり取りを行うことになります。

保険会社との初期対応は、その後の賠償金や治療費に大きく影響します。
入院先や治療状況の情報を正確に伝えることが、適切な対応を受ける第一歩です。

保険会社に伝える内容は、基本的には以下のようなものになります。
事前にメモなどを準備し、すぐに答えられるようにしておくと便利でしょう。

・本人との関係(親子、夫婦など)
・入院先の病院名、連絡先
・被害者の現在の状況(「大腸の損傷で手術を受け、●か月入院予定」など)

保険会社は早いタイミングで示談を求めてくるような場合がありますが、冷静に判断ができないときに、相手の言い分をそのまま受け入れるのはやめましょう。

被害者本人のためにも、相手の言いなりにならず、冷静に交渉に進むことが必要です。

保険会社の提示する慰謝料は、不当に低い金額であるケースが多数あります。

なぜ保険会社の言いなりにならないほうがいいのかは、以下の記事で詳しく解説します。
【怪我のケースで比較】交通事故の慰謝料の弁護士基準とその他の基準の差を徹底解説 

4-4.弁護士への相談

事故後すぐには考えにくいかもしれませんが、弁護士へ相談することが後々被害者本人の大きな助けになります。

なぜなら、内臓損傷を含め交通事故で怪我を負った場合、以下のようなトラブルが考えられるからです。 

・事故の過失割合で加害者ともめる
・後遺症が残ったのに、後遺障害の認定がうまくいかない
・保険会社が提示する金額に納得がいかないけど、反論しても話を聞き入れてくれない

このようなトラブルを回避するために、弁護士への依頼は有効です。

加害者や保険会社への対処で被害者本人や家族が疲弊してしまわないためにも、それらをサポートしてくれる弁護士への依頼は重要になります。

怪我を負ったご家族が治療に専念し、あなたがそれを全力でサポートするためには、事故後の対応に追われるべきではありません。

弁護士へ依頼するメリットについては、以下の記事で詳しく解説しているので、少し余裕ができたタイミングでこちらも確認してみてください。


交通事故の示談を弁護士に依頼すべき明確な理由|5大メリットを解説 

5.交通事故で内臓損傷を負った方のご家族の方が受けられるサポート

交通事故の被害者となってしまったご家族を支えるのは、精神的にも、経済的にも負担を感じることがあるでしょう。

そんなときは無理をせず、交通事故の被害者やその家族が受けられるサポートに頼ってください。

あなたが無理をすることで、怪我をしてしまった被害者本人も罪悪感や申し訳なさを感じ、治療に専念できなくなってしまうかもしれません。

一緒に回復に向けて治療に専念するためにも、以下のようなサポートを活用し、できる限り負担を取り除いてください。

【困ったときに電話などで相談できる交通事故被害者ホットライン】

 

対応方法後遺症の例
公益財団法人
日弁連交通事故相談センター
電話・対面(要予約)無料電話相談
平日 10:00〜19:00
各地域の交通事故相談所※居住地域によって異なる

【交通事故被害者のための経済的支援】

 

概要
独立行政法人
自動車事故対策機構 ナスバ
介護を要する重度後遺障害を負われた方に介護料を支給し、訪問して介護相談を行うとともに、介護料受給者等の交流会を実施
公益財団法人
交通遺児育英会
保護者が交通事故が原因で亡くなったり、重度の後遺障害が残ったりして経済的に就学が難しくなった子供に対して、無利子で奨学金の貸付(一部給付)を実施

また、多くの弁護士事務所では、無料相談のサービスを行っています。

重度の内臓損傷をした場合や、後遺障害が残りそうな場合には、弁護士が力になれる部分も大きいでしょう。

費用面についても無料相談のタイミングで費用倒れしないか確認することができるので、まずは一度相談してみることをおすすめします。

電話で無料相談する方は、下記をクリックしてください。

6.内臓損傷を負った場合、これから保険会社と長く戦っていくことになる

交通事故による内臓損傷を負った場合、被害者やその家族は保険会社と交渉していくことになります。

しかし、保険会社は必ずしも被害者に有利な対応をしてくれるとは限らず、交通事故に巻き込まれた被害者に対して、不当な仕打ちを行うこともあるのです。

なぜなら、保険会社は営利企業であり、支払う賠償金額をできる限り抑えようとする傾向があるからです。

保険会社が示してくる不当な対応としては、以下のようなものが挙げられます。 

後遺障害の認定の拒否(治療後に明らかに後遺症が残っている場合でも、「日常生活に支障がない」として後遺障害認定の申請をさせないようにする)

過失割合の引き下げ(加害者側の過失を軽くし、被害者の過失割合を増やすことで賠償額を減らそうとする)

早期の治療打ち切り(治療が必要な状態でも「症状固定」と判断され、治療費の支払いを打ち切られる可能性がある)

不当に低い示談金の提示(被害者の状態に対して不当に低い金額の示談金を、相場だと言って認めさせようとする)

このような条件を提示されたときには、被害者本人や家族が適切な対応を取らないと、不当に低い補償で終わってしまうリスクがあります。

保険会社との交渉は、被害者や家族にとって精神的・時間的に大きな負担となります。
しかし、被害に対する適正な賠償金を獲得するためには避けて通れない道です。

冷静に対応するには、弁護士に相談することや、交渉の記録を残すことが重要です。
事前に正しい知識を身につけて、保険会社との交渉に備えましょう。 

7.サリュは、大切なご家族が内臓損傷を負って不安な方の力になります

ここまでお伝えしてきた通り、ご家族が交通事故で内臓損傷を負われた場合、専門家による適切なサポートが重要になります。

「この先、家族を支えるためにはどうすればいいんだろう」

そんな悩みを抱えている方は、ぜひサリュにご相談ください。

サリュでは、以下の3つの強みを活かして、交通事故の被害者とそのご家族をサポートしています。 

・元損保弁護士の知識を活かした対応
・交通事故対応フルサポート体制
・後遺障害認定獲得に向けての顧問ドクターのサポート

7-1.元損保弁護士の知識を活かした対応

サリュの第一の強みは、元損保弁護士の知識を活かした対応ができることです。

サリュの創業者は、もともと損害保険会社の弁護士をしていました。

そのため、保険会社の対応や交渉の手法を熟知しており、被害者や家族が損をしないよう、専門的かつ効果的な戦略を立てることが可能です。

また、保険会社が提示する不当な条件にも、迅速かつ的確に対応できます。

「そのくらいの後遺症では認定の対象にならない」
「こちらが提示する示談金が相場だ」

などの不当な主張に対しても、サリュが元損保弁護士の知識を活かして反論することで、被害者の正当な権利を守ります。

このように、元損保弁護士の知識があることがサリュの強みです。

7-2.交通事故対応フルサポート体制

さらに、交通事故対応フルサポート体制が整っていることも、サリュの大きな強みです。

サリュは、交通事故に関する手続きを一括してサポートし、ご家族が安心して治療や介護に専念できる環境を提供します。

事故後の対応には、以下のような多くの作業が伴います。 

・保険会社との交渉
・必要書類の準備
・後遺障害等級認定の手続き

被害者や家族がこれをすべて自力で行うのは非常に困難です。

サリュでは、これらの業務を専門家が代行し、負担を軽減します。

7-3.後遺障害認定獲得に向けての顧問ドクターのサポート

サリュなら、後遺障害認定獲得に向けての顧問ドクターのサポートが受けられます。

内臓損傷などの後遺障害等級認定には、医学的な証拠が重要です。
しかし、適切な診断書や検査結果が準備できなければ、非該当になるリスクが高まります。

サリュでは、医学的な知見のある顧問ドクターが、以下のようなサポートを行います。 

・必要な検査に漏れがないかの確認
・レントゲンやMRI画像等をふまえた異常所見、病変の確認、指摘
・診断書の記載の過不足の確認等

このように、法律の専門家である弁護士と、医療の専門家である医師が協力し、被害者やそのご家族をサポートしています。

電話で無料相談する方は、下記をクリックしてください。

メールで無料相談する方は、下記をクリックしてください。

 8.まとめ

この記事では、大切なご家族が交通事故で内臓損傷の怪我を負われた方に向けて、内臓損傷の症状や考えられる後遺症、この先にやるべきことなどを網羅的に解説してきました。

記事の内容のまとめは、以下の通りです。

▼交通事故による内臓損傷では、最初の数日間が生存率を左右する

▼交通事故で内臓損傷を負うと、以下のような可能性がある

・症状によっては緊急手術が必要になる
・入院期間は数日~1年以上と症状によって異なる
・後遺症が残ると、治療後の生活に支障をきたす可能性がある

▼内臓損傷で残る可能性がある後遺症は以下の通り。

 

後遺症の例
呼吸器
(肺・肋膜・横隔膜等)
・換気機能(空気を出し入れする機能)の低下
・呼吸機能(酸素を取り入れ二酸化炭素を排出する機能)の低下
循環器
(心臓・脾臓等)
・心臓機能の低下
・脾臓を摘出した場合、免疫機能の低下
消化器
(食道・胃・小腸・大腸・肝臓等)
・食道の通過障害(食べ物を飲み込みづらくなる)
・胃の切除による消化障害、逆流性食道炎などの食後の不調
・小腸、大腸の切除による消化吸収障害、排泄障害、便失禁
・肝臓の感染症
・胆のうの摘出による消化機能低下
泌尿器
(腎臓・膀胱・尿管・尿道等)
・腎臓の働きの低下
・膀胱・尿管・尿道の損傷による排尿障害
生殖器・生殖機能の障害

 ▼内臓損傷を負った被害者の家族がこの先するべきことは以下の通り。

・病院での手続き
・勤め先への連絡
・保険会社とのやり取り
・弁護士への相談

この記事の内容を参考に、少しでも早く日常生活へ戻れるよう、内臓損傷を負ったご家族をサポートしてあげてください。