一時的な補償に加え
将来の生活を支える
障害年金を

サリュは、長年にわたり、交通事故で障害を負った方の損害賠償請求手続きを行うとともに、必要に応じて障害年金申請の支援をしてきました。その過程で、障害年金制度自体の認知度が高くないこと、医師に書いてもらうべきことなどが診断書から漏れてしまっており、適切な等級が決定されない場合などを見てきました。
サリュは、この障害年金という社会保障制度を必要とするすべての人に、適切な等級認定がされ、安定した生活を送っていただきたいという思いから、障害年金等級申請のサポートを始めました。

障害年金とは

障害年金とは、重度の障害を負った場合に受給できる年金です。
年金と言えば、65歳を過ぎると受給できる老齢年金をイメージしますが、じつは年金には障害年金と呼ばれる制度があり、年金加入者が重度の障害を負った場合に、障害が残っている間、定期的に年金を受け取ることができます。加入している年金制度(国民年金・厚生年金・共済年金)に応じて、日本年金機構が障害等級を決定し、その等級に応じて年金が給付されます。

お仕事中に災害に遭われた方が、重篤な障害が後遺した際に給付される労災保険の障害年金とは異なります。

申請のタイミングを誤ると減額してしまうことがあります。

障害年金は申請をしないと受給ができません。過去の期間分の受給を申請する制度もありますが、要件を満たさなければ利用できません。また、損害賠償金との関係で減額されることもあります。個別のご事情によるため、まずはサリュにご相談ください。

損害賠償金だけでは十分な補償とは言えません。

交通事故を例にしますと、交通事故に遭い重篤な後遺障害が残存してしまったにも関わらず、知識が無いばかりに医師や保険会社に言われるがままに書類を作成してしまい、事故との因果関係を立証できずに後遺障害認定を受けられないということが、往々にしてあり得ます。
日本においては、原則として、国民は皆いずれかの年金に加入しており、その加入者が重篤な障害を残した場合、その障害の状態にあることを立証できれば、事故との因果関係を問わず障害年金を将来にわたって受給できるのです。
保険会社から短期的にまとまった額をもらえる賠償金と、定期的に一定額もらえる障害年金を合わせて受給することで、将来の安心につなげることができます。また、損害賠償金等を受け取れたとしても、損害賠償金だけでは将来の生活を支える十分な補償とは言えません。障害年金は、障害の状態にある限り一定の要件の下で支給される長期の給付であり、交通事故に遭いながらも賠償を満足に受けられない被害者にとっては『最後の砦』となります。

障害年金は、賠償金よりも長期の生活保障に適した給付金です。

本来、損害賠償金は将来の生活を支えるものであるべきですが、現行制度では、将来にわたってもらうべき金額を、最初に全額うけとる制度になっているので、定期的に支払を受ける場合と比べて割り引かれた金額しか払われません。

しかしながら、年金であれば、定期的に受領できるため、そのような割引がありません。

サリュは障害年金の申請から
不服申し立てまで
トータルサポート

障害年金の認定が
受けられる基準

  1. 1級

    身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とし、介助を受けなければ日常生活が不可能である程度の症状である。

    • 身のまわりのことはかろうじてできるが、それ以上の活動はできない。または行ってはいけない。
    • 活動範囲は、病院内ではおおむねベッド周辺、家ではおおむね寝室内に限られる。
  2. 2級

    身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とし、日常生活に著しい制限を受けるため、労働による収入を得ることが不可能である程度の症状である。

    • 家庭内での極めて温和な活動(軽食作りや下着程度の洗濯等)以上の活動はできない。
    • 家または病院内の生活での活動範囲はおおむね屋内に限られる。
  3. 3級

    労働が著しい制限を受けるか、著しい制限を加えることを必要とする程度の症状である。または(初診日から1年6ヶ月の時点で)「傷害が治らないもの」の場合は、労働が制限を受けるか、制限を加えることを必要とする程度の症状である。

    • 両耳の聴力が、40センチメートル以上では通常の話声を理解できない程度に低下した。
    • 両下肢のすべての指の用を廃した。
    • 一下肢の3大関節(股関節、膝関節。足関節)のうち、2関節の可動域が、障害のない側の関節と比べて2分の1以下に制限される。

こんな診断を受けた方は、認定を受けられる可能性があります。

高次脳機能障害と診断された方
高次脳機能障害の程度により、1級から3級の認定の可能性があります。
  • 高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なため、常時の介護が必要なものの場合は、1級。
  • 認知障害、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため、日常生活が著しい制限を受けるものの場合は、2級。
  • 認知障害、人格変化は著しくないが、その他の精神神経症状があり、労働が制限を受けるものの場合は、3級。
  • 認知障害のため、労働が著しい制限を受けるものの場合は、3級。

CRPSと診断された方

疼痛発作の頻度、強さ、持続時間、疼痛の原因となる他覚的所見等により、軽易な労働以外の労働に常に支障がある程度のものは、3級の認定の可能性があります。
運動障害が残っていれば、1級から3級の認定の可能性があります。

欠損障害と診断された方

欠損の部位、状態により、1級から3級の認定の可能性があります。

  • 両下肢を足関節以上で欠くものは、1級。
  • 一下肢を足関節以上で欠くものは、2級。
  • 一下肢をリスフラン関節以上で失ったものは、3級。

関節機能障害と診断された方

関節機能障害の部位、程度により、1級から3級の認定の可能性があります。

  • 両上肢の用を全く廃したものは、1級。
  • 両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するものは、1級。
  • 一上肢の用を全く廃したものは、2級。
  • 一上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するものは、2級。
  • おや指及びひとさし指を併せ一上肢の四指の用を廃したものは、3級。

人工関節(人口骨頭)と診断された方

人工関節(人工骨頭)そう入置換後の関節機能障害の程度により、1級から3級の認定の可能性があります。

  • 一上肢の3大関節中1関節以上に人工骨頭又は人工関節をそう入置換してもなお、一上肢の用を全く廃したもの程度以上に該当するときは、2級。
  • 一上肢の3大関節中1関節以上に人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものは、3級。

視力障害と診断された方

視力障害の状態により、1級から3級の認定の可能性があります。

  • 両眼の視力の和が0.04以下のものは、1級。
  • 両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のものは、2級。
  • 両眼の視力が0.1以下に減じたものは、3級。

障害年金の受給用件

障害基礎年金

point 01

初診日が、国民年金加入期間、又は、20歳前若しくは60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にあること。

老齢基礎年金を繰り上げて受給している方を除きます。

point 02

障害の程度が、原則として、障害認定日、又は、20歳に達したときに、1級又は2級の状態であること。

point 03

保険料の納付要件を満たしていること(20歳前に初診日がある場合は不要)

障害厚生年金

point 01

初診日が、厚生年金保険の被保険者期間にあること。

point 02

障害の程度が、原則として、障害認定日に、1級から3級のいずれかの状態であること。

point 03

保険料の納付要件を満たしていること。

用語の説明

初診日とは?

障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
同一の病気やけがで転医があった場合は、一番初めに医師または歯科医師の診療を受けた日が初診日となります。

障害認定日とは?

障害の程度を定める日のことで、その障害の原因となった病気やけがについての初診日から起算して1年6か月を経過した日、または1年6か月以内にその病気やけがが治った場合(症状が固定した場合)はその日をいいます。

障害認定日に障害の状態が軽くても、その後重くなったときは、障害年金を受けることができる場合があります。

保険料納付要件とは?
  1. ①初診日の前日に、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、国民年金の保険料納付期間(厚生年金の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含みます)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あることです。
    ex.
    平成24年1月に20歳となった者が平成25年5月に初診を受けた場合、被保険者期間は平成24年1月から平成25年3月までの15か月です。
    この場合、保険料納付済期間及び保険料免除期間の合計が10か月以上であれば、納付要件は満たしていることになります。
  2. ②上記①に該当しない場合でも、初診日に65歳未満の場合は、初診日の前日に、初診日の属する月の前々月までの直近の1年間に、保険料の未納期間がなければよいことになっています。