肩・鎖骨
鎖骨骨折
01.傷病名の一般的説明
各傷病名の説明と、その傷病を証明するために必要な検査を把握することで、適正な後遺障害認定を受けられる可能性が高まります。傷病の定義は複雑な点も多く、専門的な知識を必要とすることがありますが、一度当事務所の弁護士にご相談いただければ、丁寧に解説させていただきます。
02.必要な検査等
症状固定時に、肩関節の可動域の検査を行うことが必要です。
肩関節脱臼
01.傷病名の一般的説明
肩関節から上腕骨頭が飛び出した状態です。完全脱臼は、関節面が完全にずれるために自然整復は生じ難いですが、亜脱臼は関節面の一時的な不完全なずれで、自然整復が起きる場合が多いです。
02.必要な検査等
単純X線検査、CT、MRIで確認することが可能で、また、症状固定時に、肩関節の可動域の検査を行うことが必要です。
肩鎖関節脱臼
01.傷病名の一般的説明
肩鎖靭帯と烏口靭帯の断裂によって、肩甲骨が下降して、肩鎖関節にずれが生じた状態のことを指します。
周辺に付着する僧帽筋や靭帯の断裂を来たすこともあります。
02.必要な検査等
症状固定時に、肩関節の可動域の検査を行うことが必要です。
腱板損傷
01.傷病名の一般的説明
腱板とは、肩甲骨の肋骨面、背側面から上腕骨に伸びる4つの回旋筋(肩甲下筋・棘下筋・棘上筋・小円筋)の腱です。腱板損傷とは、腱板に断裂ないしは損傷を来たした状態をいいます。大部分は、棘上筋腱部にみられます。断裂の程度により、完全断裂と不全断裂に分類されます。痛みは、肩に限らず、広い範囲に及ぶことがあります。
02.必要な検査等
X線検査、MRI、MR関節造影(MRA)、関節造影、超音波検査 によって断裂部を確認することが可能で、症状固定時に、肩関節の可動域の検査を行うこと、「drop arm sign (ドロップアーム サイン)」の有無を確認することが必要です。
※drop arm sign(ドロップ アーム サイン):患者は腰かけ座位。検者は患者の手首を持ち、肩関節を90度まで外転します。検者はその手を離し、患者にゆっくり降ろすよう指示します。
また検者が患者の手関節部に抵抗を加えその保持力を評価します。 患者が腕をゆっくり降ろせなかったり、脱力感を伴って上肢が降下すれば陽性です。