股関節
股関節脱臼、股関節脱臼骨折
01.傷病名の一般的説明
脱臼は、前方脱臼及び後方脱臼の2つに分けられますが、後方脱臼は自動車運転時のdashboard injuryとして知られています。外傷性股関節脱臼の大部分は後方脱臼であり、骨頭または臼蓋の骨折等の合併損傷を伴うことも少なくありません。また,坐骨神経麻痺を伴うこともあります。臨床症状としては,脱臼側の下肢は短縮し,屈曲,内転,内旋位をとります。
02.必要な検査等
股関節脱臼,股関節脱臼骨折の脱臼方向等を確認するには,レントゲン画像の撮影が有意です。骨折を伴っている場合は,骨折の程度等を確認するためにCT画像も有意となり,骨頭壊死の経過観察としてMRI画像や骨スキャンも用いられます。
変形性股関節症
01.傷病名の一般的説明
外傷性に起因するものとしては,股関節脱臼,股関節脱臼骨折時の整復不十分等により生じる事があります。臨床症状としては,歩行時や荷重時の鼠径部の違和感から始まり,進行に伴って鼠径部の疼痛の程度が増悪し,股関節の可動域が減少,疼痛により睡眠も阻害されるようになります。治療方法として,末期になれば,人工股関節全置換術を施される場合があります。
02.必要な検査等
レントゲン画像が有意です。レントゲン画像によって,股関節面の不適合の有無や関節裂隙の狭小化の有無を観察します。