頭部
①頭蓋骨線状骨折(ずがいこつせんじょうこっせつ)
頭蓋骨が線状に骨折したものを指します。
(1)生じうる事故態様
頭を強く打ち付けるような態様の事故で生じます。
(2)症状
打撲した部分の痛み(疼痛)、たんこぶ(腫脹)。
(3)検査方法
レントゲン、CT撮影が有用。
(4)手術適応
基本的には治療が不要ですが、硬膜外血腫などの頭蓋内損傷が見られる場合には緊急手術が必要になることがあります。
(5)残りうる後遺障害
植物状態(遷延性意識障害・せんえんせいいしきしょうがい)、高次脳機能障害。
(6)ありうる後遺障害等級
別表2第5級2号神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの。別表2第7級4号神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの。別表2第9級10号神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの。
別表1 | 第1級1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの。 |
---|---|---|
別表1 | 第2級1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの。 |
別表2 | 第3級3号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの。 |
②頭蓋骨陥没骨折(ずがいこつかんぼつこっせつ)
頭蓋骨が内側にへこむように骨折したものを指します。 脳の圧迫・損傷が生じることがあります。
(1)生じうる事故態様
頭を強く打ち付けるような態様の事故で生じます。
(2)症状
打撲した部分の痛み(疼痛)、たんこぶ(腫脹)、頭痛、意識障害、吐き気など。 脳の圧迫・損傷がある場合、言語障害やけいれん、半身の麻痺などの症状。
(3)検査方法
レントゲン、CT撮影が有用。
(4)手術適応
脳への圧迫・損傷が認められる場合は頭蓋骨の整復手術が必要になります。
(5)残りうる後遺障害
植物状態(遷延性意識障害・せんえんせいいしきしょうがい)、高次脳機能障害。
(6)ありうる後遺障害等級
別表2第5級2号神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの。別表2第7級4号神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの。別表2第9級10号神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの。
別表1 | 第1級1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの。 |
---|---|---|
別表1 | 第2級1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの。 |
別表2 | 第3級3号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの。 |