事例160:慰謝料の増額主張で800万円増額。ひき逃げ、証拠隠滅等、加害者側の悪質性が高い死亡事故での交渉

Eさん(70代男性)は、日課の朝の散歩をしていた際に側道から飛び出してきた大型トラックに轢かれ、脳挫傷等の大怪我を負われ意識不明の重体に陥りました。
そのため、Eさんのご家族は、事故直後、Eさんがどのような状況で事故に遭ったかの詳細がわかりませんでした。しかし、その後の警察の捜査で、加害者がEさんを轢いた後に逃亡し、さらには、衝突の跡を石で削り取るなどの隠蔽工作をしていた事実が明らかになりました。この事実を知ったEさんのご家族のお怒りは言葉では言い尽くせないものでした。

その後、Eさんは結局意識が戻ることもなく、事故から約半年後にお亡くなりになられました。残されたEさんのご家族は、怒りを通り越した、なんともやり切れない悶々とした日々を過ごすことになってしまいました。

その後、Eさんのご家族は、保険会社から3000万円の示談金の提示を受けました。しかし、提示された額が果たして妥当なのかどうかがわからず、サリュの無料相談にお越しになられました。
 
一般に、加害者にひき逃げ、飲酒運転、交通法規を著しく乱す運転を行う等の事情がある場合には慰謝料を増額することが可能です。
この点について、サリュは、ご依頼をお受けした後すぐに保険会社の提示内容を確認しましたが、加害者に上記のような不誠実な対応があったにもかかわらず、それが慰謝料の計算には一切考慮されていないことがわかりました。

そこで、サリュは、刑事裁判の記録も取り寄せて加害者の事故後の行動を更に検証し、慰謝料の増額を主張して、保険会社と示談交渉を行いました。
その結果、保険会社はサリュの主張を承諾し、当初の提示額から800万円上乗せする形で示談が成立しました。

Eさんのご家族からは、「父はもう戻ってはきませんが、少しでも父の無念を晴らすことができたと思います。本当にありがとうございました。」とのお言葉を頂きました。